『白物魔家電 楓(かえで)~残念な美少女ロボットと、儚くも悲しい魔女の物語~』
今回はちょっと変わった家電製品をご紹介。
その家電、実は未来から来た美少女ロボットなんです。ドラ○もんのお仲間ということになるでしょうか?
菅康さん作『白物魔家電 楓~残念な美少女ロボットと、儚くも悲しい魔女の物語~』。
長いタイトルに物語の要素が凝縮されている気がします(笑)
未来の自分が宝くじで当てたお金で買ったアンドロイドを送ってきました。
ざっくり言えばそんな流れです。
『家電天使』
白物魔家電・楓の風貌はこんな感じです。
彼女と主人公・千丈は、様々な冒険を繰り広げます。最初は「???」と当惑して読んでいましたが、次第に彼らのペースに慣れてくる。じわじわ可笑しさ、面白みが湧いてきます。
特に「第三章 楓湖城の探検」ではインディ・○ーンズばりの大冒険が繰り広げられます。
癒しの魔女(男性)と共に、二人はさる旅館跡へと向かいます。それからは怒涛のようにハプニングの連続。
要所要所で、科学的・医学的な知識が散見され、書き手の含蓄を垣間見ることができます。
『楓たち』
複数形なのは、探検中に、楓とそっくりな幼い子供(通称:白楓)と遭遇するからです。不思議なことに二人の外見はそっくりです。
この作品、登場人物の語尾に特徴があります。楓は「ですぅ」、魔女(男)は「だにぃ」。最初はやはり「???」なのですが、これが馴染むと楽しくなります。
魔家電美少女が待つミラクルワールド、探検してみたら楽しい気分に浸れます。
もちろん、シリアスもちゃんとあります。