15/74
『左団扇奇譚』
和物、妖怪、刀、とくれば、お好みの方も多いのではないでしょうか。
音叉さん作『左団扇奇譚』は、そうした方にぜひお薦めです。
『黒陽のしろしめす』
それは黒い太陽が支配する世界。どこか大正の風情漂う、妖怪退治屋「左団扇」を営む青年たちと、鵺という人ならざるものを中心とした物語。
設定が凝っています。まず、陰陽師的存在の雫下石亜緒。そして電光石火という妖刀を操る「妖殺し」の蘭丸。彼らそれぞれに背負う背景があり、二人組むに至るまでの経過など、まだ本編では明かされていません。
これから気になるところです。
『青名残』
彼女は亜緒の妹。ノコギリ、と言います。非常にユニークな名前です。雫下石家の人間は、身にまとう青色の濃いほど、霊力が高いとされています。
残念ながら彼女の髪は一房、青いだけ。けれど体術、接近戦闘で実力を発揮します。
『朧笑み』
妖刀・月下美人の持ち主である霞月彦。常に笑顔を絶やしませんが、その真意は知れません。
本編ではもうすぐ、蘭丸の過去編に入るとのこと、楽しみです。