奄美のリアル事件簿 『暁の窃盗団、霞ケ浦古墳を狙え』
概要/現在調査をしている遺跡に来られている作業員さんがお話した内容。往時は常陸国府が置かれていた石岡市付近での話のようだ。古墳というのは豪族が自らの勢力を誇るためのステータスシンボルだ。恐らくは街道や、河川・湖といった、陸上・水上交通網から見上げるような場所につくる。
このあたりの大きな湖といえば霞ケ浦だ。ゆえに霞ケ浦古墳と仮称したい。
規模はどれほどのものかは判らないが前方後円墳であったらしい。墓穴は竪穴式と横穴式とがあり、訊いたところによると横穴式とのことである。その古墳は道路に面していた。目立つところにあるので、教育委員会が調査をしようとしたときのことだ。
古墳調査は次の段階を踏む。
①墳丘の現状記録。
②表土を剥がしつつ、墳丘を囲んだ周溝の記録。
③玄室の記録。
教育委員会が、②の表土を剥がしているときのことだ。道路から墳丘をまたいだ山林側に、ま新しい、塹壕のようなものが掘られた跡があった。調査担当者に嫌な予感が走る。そして③の玄室の記録に入ろうとした。悪い予感は的中した。盗掘団が道路の反対側ら盗掘坑を掘り進め、玄室に到達。中身を丸ごとごっそり持ち去ったのだ。あけてびっくり玉手箱~(T T)
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奄美の所見/道路からみえにくい裏側から盗掘に入っている。
★大胆である。
★犯人は複数である。
★素人ができる技術ではない。
ゆえに⇒プロの犯行だ。遺物は好事家の闇市場に消えてゆくことだろう。
しかしまあ、いい仕事しましたねえ。背中ポンポン(←黙れ!)。
了




