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漆黒の姫君(Caliburne Saga「1」)  作者: 首藤えりか
第六章・カラクリ
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第六章・その二

ノワール卿の屋敷にまたも侵入したグレイ。

真実を探るため、敵の指導者、ノワール卿の様子を伺うが・・・

今回はちょっぴりエッチです・・・!?

 翌日…

再びノワール卿の屋敷に侵入したグレイは、実態を調べるためにノワール卿の執務室上に潜伏していた。

書類等を見ようとしても、個人アイテムをアイテムボックスから盗み取ることはできず、調べるとしても会話を盗み聞きするくらいしか無いのだが。

「あの方からの連絡はどうなっている?」

ノワール卿が側近の一人に聞くと、側近は

「いつも通り、プローニャの支配を確固たるものとせよ、とのことです」

「いったいあの方は何を考えておられるのか…」

側近からの素っ気ない答えにノワール卿は腕組みをしながら黙考を続けるのみ。

「あの方、というのがカラクリの肝だべ…」

グレイも会話を聞きながら考えこむことしばし。

「ま、真相を知るには情報不足だべ」

肩をすくめつつ、ノワール卿の次の会話を待つ。

「ゴッドハンドはどうなった?」

「クラトスの街に到着した模様、あちらは縄張り意識の強い傭兵団が多く、うかつに手が出せませんが」

「そうか、逃げ切られたか…となると昼間の襲撃は無理だな…」

別の側近からの報告に、頭を抱え込むノワール卿。どうやらこちらは無事みたいだ、とグレイは少し胸を撫で下ろす。

「ただゴッドハンドを野放しにするわけにはいかん…」

再び考えこむノワール卿、が、程なく名案を思いついたのか、側近の一人を呼びつけ

「クラトスの傭兵団と連絡を取り、味方につきそうな連中を集めろ」

と命令を下す。

軽く一礼後、側近は部下を呼んで指示を伝達、部下は引き下がるとすぐさま行動に移る。

「奴らには秘密を握られている可能性がある。絶対に逃すわけにはいかんのだ!」

ひとりブツブツ呟いていたノワール卿は、部下を呼びつけ、風呂の支度を命じた。

こちらも機敏に支度をはじめる部下たち、まあこのゲーム内では汗をかいてもその場限りで、特に入浴する必要もないのだが。

程なく、室内の巨大な浴槽に湯が満たされ、続けて数人の美女が申し訳程度の布を身に巻きつけて姿を現す。

「そういうことだべ…」

呆れたように呟きつつも、ノワール卿から目を離さないグレイ。

美女たちに全身を洗わせつつも、やはり「あの方」と「ゴッドハンド」のことが気がかりなようで

「どうしたものか…」

などとしきりと考え込んでいる。

「あの方は決して素性を明らかにしないし、ゴッドハンドは取り逃がすし…」

全身くまなく洗い清められ、浴槽に浸ってもなお、ぶつぶつと独り言の絶えないノワール卿に、巻いていた布ををすべて脱ぎ捨てた美女たちが濃厚な愛撫を繰り返す。

「にしても…あの方もゲーム内に来られればこのような楽園を味わえるものを…」

ブツブツ言いながらもやはりこのサービスはまんざらでもないと見え、ノワール卿は鼻の下を伸ばしつつ美女たちの愛撫を眺め、美女たちの身体を卑猥な手つきで撫で返している。

「…ただのスケベオヤジだべ…」

これ以上の収穫がないと悟ったグレイは、たっぷりと美女たちの裸体を眺めておいてから、そっと屋敷から立ち去っていった。


新たな街へと移った傭兵団「ゴッドハンド」のメンバーたち、そこに待ち受けているのは敵? それとも・・・?

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