第三十九話:懐柔
「いよう、こんなところで同郷の人間に会えるとはな?」
《楽団》を、《獣王》を、そして二人のプレイヤーを見下ろしながら、俺は笑みを浮かべた。
二つのギルドの、正面衝突。そこに介入するところまでは予定通り。
だが、そこにプレイヤーが混じってるとは予想外だった。
予想外だが――どちらかと言えば、嬉しい誤算だ。
「いやもうねー。すっげー偶然じゃん? マジビックリだわ」
へらへらとした笑みを――しかし口の端は引きつっていた――浮かべながら、軽薄な格好の男が言う。
「で、どうする? 自己紹介でもする?」
「いいねぇ。じゃあ、俺から名乗ろうか」
男の提案に、俺は応じる。両手を広げ、首を傾け、おどけるように呪われた名前を口にする。
「俺はソラトだ。よろしくな?」
その名前に――二人の顔色が変わる。
「どうした、次はお前らの番だぜ? まさか俺にだけ名乗らせるつもりか?」
俺が促すと、二人は真剣な顔つきで口を開いた。
「……俺は関鉄平。《ネイキッド・アイ》だ」
「《レンブラント》赤井彰吾だ」
PCネームと本名という二つの名乗りが奇妙に聞こえたのか、《楽団》や《獣王》の人間が――『NPC』が怪訝そうな顔をする。だが俺達プレイヤーにとって、二つ名前を持っているのは当たり前のことだった。
もっとも、俺は「園原流斗」という名前を名乗るつもりは無かった。それはもう、過去に置いてきた名前だから。
「んでさ、わざわざ屋根に上って格好付けて、いったい何の用ですかぁ?」
「決まってんだろ?」
言って俺は屋根を蹴って飛翔する。着地すると同時に地面を蹴り、オレンジ頭目掛けて疾走する。
「って、いきなりかよ!」
オレンジ頭はそう吐き捨てると、指を突きつけ《ヒート・レイ》を放つ。
至近距離で放たれた熱線を、俺は僅かに首を傾けるだけで回避した。赤光が頬を掠めて通り過ぎていく。
「今の避けるとか……嘘だろおい……」
鼻先が触れ合うほどの距離に、驚愕を貼り付けた男の顔がある。
そして次の瞬間、俺の蹴りがネイキッド・アイの胴を凪いだ。疾走の勢いと、その疾走を生み出した脚力を合わせた凶悪極まりない蹴りが、男の身体をゴミのように吹き飛ばす。
「鉄平!」
地面を転がり、壁に叩きつけられた相棒に、肥満体の男が声を上げる。
そこに、
「りゃああああああああああああ!」
咆哮を上げ、狂笑を浮かべて、金色の髪の少女が――シュトリが大鉈を叩き付けた。
「むん!」
男は盾を掲げ、大鉈を防ぐ。金属と金属がぶつかる鈍い音が響き、火花が飛び散った。
ぎりぎりと力比べが始まる。小柄なシュトリだが、大柄なレンブラント相手に一歩も退くことは無い。
そればかりか――
「ぶっ飛びなぁ!」
シュトリが強引に、男を盾ごと吹き飛ばした。
「ぬう……」
「くっそ……冗談じゃねぇぞ」
レンブラントはたたら踏んで後退すると、顔を顰めて構えなおした。同時、ようやくネイキッド・アイが起き上がり、唾を吐き捨てる。
「マジ速ぇ……しかも何だよその餓鬼。プレイヤー並みじゃねぇか」
金髪碧眼と言う日本人離れした容姿を持つシュトリを、男はプレイヤーだと思わなかったようだ。シュトリが何か口を開きかけるが、俺はそれを視線で制した。わざわざ勘違いを正してやる必要は無い。
「さて、提案だ。お二人さん」
おどけるように手を広げ、俺はそう口を開いた。
「せっかくだし、もう少し遊んでいたいところなんだが――ちょっと予定があってな」
言葉を続けながら、俺は地面に付いた膝を突く美女に視線を向けた。
彼女は――《楽団》の《指揮者》(コンダクター)は乱入者である俺を、険しい目つきで見上げていた。
「この場は見逃してやるから、とっとと失せな」
俺の言葉に、二人のプレイヤーが顔を見合わせる。
彼らとて、俺と――プレイヤーと敵対したくは無いはずだ。自分と同じ力で殴り返してくる相手と喧嘩したいと思う奴は稀だ。まして何の情報も備えも無い状態で、である。
と、隣に立ったシュトリが身を寄せ、囁いた。
「――いいの?」
それは『このまま見逃していいのか?』という問いだ。
プレイヤーは高い戦闘能力をもつ可能性が高い。事実、この二人は幾人もの《楽団》の兵士を屠っている。是非とも手駒にほしいし、それが不可能ならば――始末しておきたい。
「ああ」
しかし俺は、シュトリの問いに頷いた。二人を懐柔するにも、あるいは戦うとしても、一度仕切り直したほうが良い。
何より今――用があるのは彼らではない。まずは当初の目的を果たすべきだ。
「……彰吾ちゃん、どうすんべ?」
「撤退を推奨する」
チャラい格好の男の問いに、深みのある渋い声で、肥満体の男が答える。
「おっけ。じゃー、俺ら帰りまーす。お疲れさまっしたー」
「な……!? 正気か!? あと少しなんだぞ!?」
二人はあっさりと背中を向けた。獣人達が、抗議の声を上げる。
「んー、続けるなら止めないけど、俺ら抜きでやってくれよ。見てたら解るだろ? そのにーちゃん、糞強いんだよ」
《楽団》の多くを薙ぎ払った男の言葉に、獣人達は沈黙する。《獣王》とて無傷ではない。最高の戦力である二人を欠いた状態で――その二人が強敵と称する相手と戦うのは、賢い判断とは言いがたい。
「ちなみに僕は止める。ここは引くべき」
肥満体の付け足しで、彼らの心は決まったようだった。ひとり、またひとりと戦場を離れていく。
「待て、逃がすとでも……」
「よせっ!」
追撃しようとした《楽団》の人間を、女リーダーが止める。
死傷者は《楽団》の方が大きい。深追いしてこれ以上に被害を増やせば、組織として致命的な損害を受けかねない。
《獣王》が完全に撤退してから、俺は《楽団》の女リーダーへと歩み寄る。
「さてさて、手短に行こうか。俺はソラト。《百鬼夜行》ってギルドを率いてる」
《楽団》から俺に、俺達が纏う赤い外套に注がれる視線には、憤りが込められていた。仮初とはいえ、王都の平穏を壊したのは――抗争の引き金を引き、《楽団》に少なくない被害を与える結果になったのは、俺の振る舞いが原因だからだ。
何か言おうとした《楽団》の男――女リーダーの傍に控えているところからして、副官か何か――に、俺は掌をかざして遮る。
そして、俺は短剣を引き抜くと――丁度屋根から下りてきた、手ごろな手下を切りつけた。
「がっ!?」
背後から切りつけられた、名前も知らない手下の一人が地面に崩れ落ちる。赤い外套に、どす黒い染みが浮かび上がり、地面へと広がった。
「なっ!?」
突然の凶行に、驚愕の声を上げる《楽団》を無視して、俺は懐から小さな瓶を取り出した。指で蓋を弾くと、中身を倒れた部下にぶちまける。
ポーションの効果によって、切り裂かれた外套から覗く傷が、見る見るうちに塞がっていく。その効果に、《楽団》の人間は別な意味で驚愕の色を浮かべた。
「俺が作ったポーションだ。効果は折り紙つき。こいつを使えば、アンタの傷は問題なく回復する。大事な部下も、少なくない人数が助かるだろうな?」
「……何が望みだ」
俺の意図を察した女リーダーが、呻くように尋ねてくる。
「なぁに。御代は高くないさ」
俺は悪辣な笑みを浮かべた。
同盟と言うのは、ある程度力量が拮抗していないと成り立たない。あるいは、それを補うだけの要素が必要になる。
組織として《楽団》と《百鬼夜行》には大きな差がある。それを埋める為の「売り」は、俺を含めた三人のプレイヤー、その戦闘能力――そして俺が生み出す高性能なポーションだ。
抗争が激化すれば激化するほど、戦力と回復手段は値が上がる。その二つを、《獣王》との抗争で被害を受けた《楽団》に高く売り込むことで、五分の同盟を組む。それが俺の筋書きだった。
プレイヤーによって《楽団》はリーダーが重傷を負い、他の団員も二人のプレイヤーにかなりの恐怖意識を持っている。これは嬉しい誤算だ。
そんな《楽団》にとって、俺のポーションと戦闘力は喉から手が出るほど欲しいはずだ。
しかも――俺は別に《楽団》と直接敵対しているわけでは無い。一連の襲撃で、俺は《楽団》のテリトリーだけは踏み込まなかった。
王都闇黒街の五大ギルドのうち、俺は初めから《楽団》とは手を組むつもりだった。
闇黒街を、「裏」の征服だけを考えれば、手を組むのは別にどこのギルドでも良い。
だが俺はその先――「表」の征服まで考えている。それを考慮すると、同盟を結ぶのは《楽団》がベストだった。
俺は高慢な男だと自負しているが、それでも自分に出来ることと出来ないことの区別は付くつもりだ。つまり、自分が戦略家でも軍略家でもなく、用兵に関しては完全なド素人であるということを、ちゃんと自覚していた。
バスカヴィル領での戦いでは《聖女騎士団》に――既に出来上がっていた軍勢に寄生する形で戦闘に参加した。逆に言えば、そうしなければ「戦争」は出来なかった。作戦の立案にも俺は関わったが、あくまで奇策。それもアイディアだけだ。細かいところを詰めたのは、戦について熟知していた傭兵ダインと、参謀役にしてラーヴァニアの工作員であったヴィズベキスタである。
今後のことを考えれば、それは致命的な要素だった。今後を――いずれはこの国そのものを奪い取るためには、《百鬼夜行》だけで、俺が主導権を握った状態で「戦争」できるように成らねばならない。
だから必要なのだ。俺の代わりに戦争してくれる、本当の戦争屋が。
だから俺は手に入れるのだ。指揮者が率いるオーケストラを。
「ただ――俺の話を聞いてくれればいいんだよ。どこか落ち着けるところで、ゆっくりとさ」
俺の言葉に――元騎士団にして傭兵団、本当の戦争を知り、潜り抜けてきた《名も無き楽団》のボスは、小さく頷いた。
「それで、話とは何だ」
氷のような、というには不機嫌さが滲んでいる仏頂面で、《名も無き楽団》の団長、クラリッサが口を開いた。先刻の戦闘で全身を《ヒート・レイ》で貫かれ、重傷を負った彼女だが、その傷は既に癒えている。
高ランクの《調合》スキルで生み出されたポーションの効果は劇的だ。その効果を実感した彼女は「話をする」という俺の提案を断れなかった。
もっとも――俺の実験では手足を切断したり眼球を抉り取った場合、回復アイテムを使っても、新たに生えてきたりはしなかった。肉体が大きく欠損すると、欠損した状態が「完全な体」として認識されてしまうのだろうか? そもそも《NES》にはPCボディの破損が存在しなかったので、そこらへんは推測にしかならない。
「簡単さ――俺と手を組まないか?」
クラリッサは言葉遊びが好きなタイプには見えない。俺はさっさと要求を突きつけることにした。
「俺はこの王都が欲しい。そのために、《獣王の血脈》は――いや、この街でデカイ顔をしているギルドは全部、邪魔なんだよ」
「そして、その『デカイ顔をしているギルド』には我々も含まれているわけだ」
「そうとも。だが俺は無益な争いは嫌いでね」
悪意が滴るような笑みを浮かべた俺に、クラリッサの後ろに控えていた副官が顔を顰める。嘘つけ、とでも言いたげだ。
しかし俺は別に嘘はついてない。俺は無益な争いは大嫌いだ。ただ、相手を傷つけ苦しめることそのものが俺にとって快楽であり、利益であるというだけだ。
「確かに、俺にとってはアンタらも邪魔者さ。だが、仲良く慣れやれるならそれに越したことは無い。他のギルドが邪魔なのはアンタも同じだろう? ならばここは協力して事に当たろうじゃないか。遮るもの全てを蹴散らして、俺達でこの街を支配するのさ」
「――そしてこんどは我々で争いあう、と? 《獣王》を下しても、新たな敵を台頭させては意味が無い」
「いいや。そうはならない――俺はこの王都を手に入れた後でも、アンタらと仲良くしていくつもりだ」
「信用できるとでも?」
その問いに――にたりと、俺は笑みを浮かべた。
「できるさ。何しろ俺達は、新たな共通の敵と戦うんだからな」
「……他のギルドか?」
「それもある」
「『も』だと?」
クラリッサはその美しい顔を顰める。それを見た俺は、苦笑して肩をすくめた。
「ルイゼンラート王家――この国そのものだよ、《指揮者》(コンダクター)」
示された答えに、クラリッサが、副官が――目を見開いた。
「何を――!」
「馬鹿なことをってか? ではお前は何処に行くつもりだ? 何を望み、何を願い、それを得るために何をするつもりだ?」
切りつけるような俺の言葉に、《楽団》を率いる女傑が口ごもる。俺は畳み掛けるように、言葉を続けた。
「このまま犯罪ギルドとして、闇黒街を支配していて何になる? お前が望んだ未来はそこには無い。そんな事、自分でもわかっているだろう?」
現状を否定し、焦燥感を呷る。つまり相手に「このままでは駄目だ」と吹き込むことで、新たな動きを――多くの場合は、己が望む動きを――取らせる。これはテレビCMなどでも使われている手法だ。
人の欲には際限が無い。つまり「現状」に満足する人間は居ないということだ。仮に現状に満足した人間が居たとしても、こんどはその「満足」が奪われるという不安が生まれる。そして不満や不安を抱えた人間は、それを解決してくれる何かを常に求めてしまう。だから世の中には詐欺が蔓延り、怪しい宗教が乱立するのだ。
「そんなことがお前の望みじゃあるまい。そんなもの、お前が欲しかったものではあるまい。なあ、クラリッサ。お前が本当に欲しいものはなんだろうな?」
笑みを引っ込め、真剣な――あるいは真剣さを装った顔で、俺はクラリッサを見つめる。その瞳の奥を見透かすかのように、決して目を逸らさない。
「お前が欲しいのは、お前が得るはずだったもの全て。つまり、騎士として仲間と共に戦い――いずれは父のように、将軍として部下を率いるという未来だ。そうだろう?」
もちろん、俺は人の心なんか読み取れない。クラリッサが何を望んでるかなんか、俺は知らない。
だが、「自分が本当に望んでいるもの」なんて、解ってる奴の方が少ない。そして、奪われたものを取り返したく無い人間なんか居ない。
否定できないことを他人に断言されると、人はそれが真実であるかのように思い込む。クラリッサは俺との会話によって、「自分は一国の将軍という地位を欲している」と思い込む――いや、己の中に確かにあった欲望を膨らませていく。
「アンタらのことは調べさせてもらったよ。元レスターフォード第三近衛騎士団――通称だっけか?」
《名も無き楽団》の情報は、《獣王》を初めとした他のギルドの人間を何人か締め上げれば簡単に手に入れることが出来た。戦闘は情報がモノを言う。敵について調べるのは当たり前。逆に言えば、《楽団》と敵対しているギルドは、《楽団》について情報を持っているということだ。しかも自分のところの情報では無いので、管理が甘い。《楽団》の過去については、《獣王》の下っ端でも知っていた。
「お前はつまらん内乱で全てを奪われた。恥辱に塗れ、汚泥の啜るような生を強要された。名誉無き戦いを強いられ、憎悪と侮蔑を向けられだ。悪だ咎だと責められて、日の差さぬ暗がりへと押し込められた」
淡々と、しかし明確に言葉を紡ぐ。己の過去を、今を語る俺を、《指揮者》は無言で見つめていた。
「悔しくないか。取り戻したくは無いか。憎悪と侮蔑ではなく、敬意と憧憬が欲しくは無いか。暗がりではなく、もう一度日の下を歩きたくは無いか。奪われた全てを、取り戻したくは無いか」
どうしようもない理不尽で、持っているもの、得るはずだったもの、その全てを奪われた少女に――俺は甘い甘い言葉を囁いた。
「その望みは、決して非難されるべきものではない。お前は間違ってないんだ、クラリッサ。お前は己の欲望を言葉にしていい。己の欲するものを、声を大にして叫んでいい」
それは彼女を絡め取る蜘蛛の巣であると同時に、俺の本心でもあった。
望みに――欲に貴賎も正邪も無い。俺は人の欲望を否定したりはしない。それがどんな望みでも。この世で最も背徳的な願いを抱えて生きてきた俺にとって、「望むことそのもの」の否定は、最も嫌悪すべき蛮行であった。
呼び覚まされた――あるいは植えつけられた欲望と、それを肯定する言葉。その二つが、氷のように硬く冷たかった《無慈悲な指揮者》の瞳を徐々に溶かしていく。
《名も無き楽団》の――いや、《クレイヴン・オーケストラ》の《指揮者》に、俺はゆっくりと手を差し伸べた。
「手を貸せ、クラリッサ。俺と共に、この国を奪い取ろう。そうすれば、お前の望みも叶う」
実のところ――彼女が己の望みをかなえるために、俺と手を組む事は必須では無い。
しかし俺は彼女の「欲」を肯定した。人間は己の欲――夢とか希望と言い換えてもいい――を肯定してくれる人間を、自分を理解し、認めてくれているのだと錯覚する。
そして人間は――己の肯定者を、そう簡単には捨てられない。
「…………なぜだ」
長い長い沈黙の後、《楽団》の長は口を開いた。それは問いであったが、同時に俺の答えに対する「YES」であることを、俺は察していた。
「何故お前は己の国を欲する。お前は何を望んでいる?」
彼女の問いに――俺は皮肉げな笑みを浮かべた。
「俺はね。ずっとずっと、世界の全てに否定されてきたのさ」
俺の生まれた世界では、「悪」に居場所なんて無かった。心の奥底で「悪」を望んでいた俺は、法と秩序、倫理と道徳に否定され続けて生きていた。
「世界は俺を、決して受け入れない」
だからこそ俺は、善良という嘘をついた。
だからこそ俺は、何も手に入れられなかった。
嘘で手に入れたものは、やっぱり嘘でしかないから。愛も笑顔も信頼も、全て俺ではなく、俺が演じる誰かに向けられたものだから。
だから俺の世界は灰色で、寒くて乾いた場所だった。
「だったら――俺が、自分の暮らし易い世界を、自分で創るしかないだろう?」
それが、世界を壊す理由。
今ある世界を壊し、「悪」が肯定され、受け入れられる世界を、この俺が創る。
そんな世界をきっと――人は地獄と呼ぶのだろう。




