登場人物紹介
前々から要望があった登場人物の紹介です。
本編と書いてあること違うじゃん!っていう点があったら、感想かメッセージで教えてください←
あと、後で色々付け足したりするかもしれません。
☆ソラト/園原流斗
この物語の主人公。高校二年生。他人を傷つけ、苦しめたいという欲求を持つ少年。
その残虐さとは裏腹に倫理や道徳を「知識として」理解しており、己の行動によって発生するデメリットを考慮できる計算高さも併せ持っている。それゆえ一切の反社会的行動を取らず、善良を装って生活していた。
VRMMOGを「他者を傷つけたい」という欲望を満たすためにプレイしており、ゲームにおける「殺人」であるPKを繰り返していた。
PCは物理攻撃と敏捷を重点的に伸ばされており、魔法防御はそこそこ。魔法攻撃や物理防御はかなり低い。武器スキルは《短剣》や《ハルバード》《投擲》など幅広く揃えてる一方で、魔法系のスキルや遠距離・広範囲攻撃が出来るスキルを殆ど習得していない。また《暗視》などの補助スキルや、《調合》などの生産スキルを習得しているため、戦闘に特化した同ランク(CPの合計が同じくらい)のPCと比べ、総合的なステータス面で劣る。
しかし卓越したプレイヤースキルと対人戦闘に特化した戦い方によって、《NES》におけるPK数最多記録を叩き出し、「最悪のPK」として名を知られていた。
名前は太陽を司る悪霊にして、「黙示録の獣」と同一視される悪魔、ソラトから。しかしゲームにおけるPCネームの綴りは「Sorath」ではなく「SORATO」。これは流斗が己の名前である「ソノハラリュウト」から三文字を取って「ソラト」としたから……という設定。
☆春田幸平
高校二年生。流斗、勇太とは中学校時代からの親友。陽気なお調子者。
斜に構えた流斗、生真面目な勇太を引っ張る、三人組のエンジン役。ただし暴走癖があり、二人に窘められる事も多い。
恋の多い男でもあり、わりと頻繁に誰かを好きになり、その度に失恋している。最近は同じクラスの藤堂菫が気になる様子。
家族は両親と弟が一人。弟とはあまり仲が良くないらしい。
《NES》のプレイヤーで、かなりやり込んでいる様子だが、彼のPCに関しては不明。
☆藤堂菫
高校二年生。流斗、勇太、幸平のクラスメイト。
生徒からも教師からも信頼が厚い優等生。かといって「硬い」わけでもなく、社交的で人当たりがよいという完璧さを誇る。
幸平に《NES》を勧められるが、始めたかどうかは不明。
☆木戸勇太
高校二年生。流斗、幸平とは中学校時代からの親友。
生真面目な性格で、三人組のブレーキ役。中学校までサッカーを続けていたが、高校では帰宅部。ちなみに一人っ子。
自分が「特別」でないことを知り、それに絶望した「ごく普通の高校生」である。ままならない現実から逃れるように、《NES》に没頭していた。
《NES》のプレイヤーだが、PCに関しては不明。
☆園原流花
中学三年生。流斗の妹。
やや病弱で、大病こそ患わないが季節の変わり目には体調を崩しがち。しかし家を留守にすることが多い両親、家事能力ゼロの兄に代わって家事をこなす一面も。
兄である流斗との中は良好。
☆エレン
19歳。ルイゼンラート王国、バスカヴィル伯爵領、テルミナ村の出身。
父親はラーヴァニアとの戦で徴兵され戦死。その後、母親も病死。その際、祈りが届かなかったことから神を捨てる。その後、同じくテルミナ村の若者たちと村を出るが、向かったアルクスでも食い詰めて盗賊になった。
バスカヴィル兵によって盗賊団が壊滅させられ、彼女自身も殺されそうになったところをソラトに救われる。それ以降、ソラトを「この世で唯一、自分を救ってくれる存在」として崇め、仕える様になる。
忠誠心は人一倍だが、戦士としての技量はイマイチで、《百鬼夜行》では主にソラトの身の回りの世話をしている。
ソラトへの感情はいわゆる「恋愛感情」とは違うのか、シュトリ、カイムを初めとした、ソラトの周りにいる他の女性に関しては基本的に無関心で、特に嫉妬を覚えたりはしていない様子。
☆テッド
十五歳。盗賊団《鬼蜘蛛》の一人。もともとはアルクスで路上生活をしていた孤児で、スリや置き引きをして生活していた。
ある時スリで失敗し、捕まって半殺しの目にあっているところをライオネルに助けられてから、彼を慕うようになる。その縁で《鬼蜘蛛》に参加するが、バスカヴィル兵によって殺されてしまう。
☆ライオネル
22歳。ルイゼンラート王国、バスカヴィル伯爵領、テルミナ村の出身。盗賊団《鬼蜘蛛》の頭。家族は父と母、そして年の離れた兄が一人。子供の頃はガキ大将で、今でも村の若者たちの中心的な存在だった。
重税と飢饉によって家が苦しくなると、自分と同じ様な状況にいる若者たちを集めて村を出た。しかし向かった先のアルクスでも食い詰め、仕方なく盗賊に身を落とした。
バスカヴィル兵によって盗賊団を壊滅させられそうになったところを、ソラトに救われる。その後半ば脅されるような形で彼の傘下に入り、手下として働くようになる。
収入が確保され、飢え死にの心配がなくなると、自分も盗賊をやっていた事を棚に上げ、ソラトの悪行に不満を覚えるようになるが、裏返せば「ソラトなら悪いことしなくてもやっていける」と考えていたと言うことであり、ある意味ソラトを評価、信頼していたということでもある。
現在は《百鬼夜行》の下部組織である《バスカヴィル義勇兵団》の団長としてバスカヴィル領内の治安維持に努めている。給料は安いが、まっとうな仕事なので満足しているらしい。
☆ジェイク
三十一歳。アルクスのチンピラ。飄々とした性格で、あまりならず者らしくはない。
腕っ節は強いが面倒見の良い性格で、《首吊り兎》でもソラトに世話を焼こうとしたため命拾いをした。今では《百鬼夜行》でチンピラたちの纏め役をしている。
☆ジーン
アルクスのチンピラ。
《首吊り兎》でソラトに絡んだため、瀕死の重傷を負わされた剣山頭。一応命は助かったらしい。
☆ブラン
三十一歳。
アルクスのチンピラ。寡黙で口数は少ないが、攻撃的で荒っぽい性格。シュトリに叩きのめされ、その強さに心酔しており、ソラトに対してはあまり良い感情は持っていない。
ジェイクとは子供の頃から旧知の仲。
今は《百鬼夜行》でチンピラの纏め役をしている。
☆シュトリ/本郷アリサ
高校一年生。金髪碧眼のハーフ美少女(実際には日本人とアメリカ人のハーフである父親と、ドイツ人とロシア人のハーフである母親の間に生まれたため、厳密には「ハーフ」ではないのだが、説明が面倒なのでハーフで通している)。
生まれも育ちの日本であるため、日本語以外はさっぱり。そのため「異世界」では読み書きに苦労している。
父親は家庭を顧みない仕事人間で、母親は浮気相手の家に入りびたり。二人とも彼女に関心を殆ど持っておらず、家庭はほぼ崩壊している。またその容姿と感情的で不器用な性格から、学校にも馴染めず孤立していた。家庭と学校のストレスを《NES》でPKをすることによって発散しており、ソラトとは同じNPKかつ数少ない知人(顔を合わせても殺しあわない関係)であった。
PCは物理攻撃、物理防御が高い典型的な戦士型。身の丈を超える巨剣を愛用し、スキルも大技連発する戦い方を好む。力によるゴリ押しと言うと聞こえが悪いが、戦士系PCや魔法使い系PC、あるいはモンスターなど、どんな相手でも安定して戦える能力がある。
その反面、プレイヤースキルはさほど高いとは言えず、格上相手では順当に苦戦してしまう。
名前はソロモン72柱の悪魔、シュトリから。
☆イザベラ・イーデン
23歳。アルクスで武器屋の店員をしていた。
元々は豪商の娘であったが、商売敵の計略によって破産に追い込まれた父親が自殺。自身は奴隷として売り払われる前に夜逃げ。その後父の知り合い(武器屋の店長)を頼った。
「いつか大商人になって全てを見返し、全てを取り戻す」という野心があり、そのため金銭への執着が非常に強い。
会計担当兼ソラト愛人として《百鬼夜行》に加わるが、あくまで金銭で繋がった関係である。忠誠心とは無縁だが、利益に忠実であるが故にソラトからは信頼されている。
☆ゴドフリー・ゴールドバーグ
四十七歳。アルクス一の商人にして、アルクス商人ギルドの主席。
金のためなら何でもやる性格で、利益のためならどんな悪辣な手段であっても躊躇しない。傘下の店舗にショバ代を要求したソラトの抹殺を計画するが、逆にソラトに屋敷を襲撃される。
ソラトに脅され、《百鬼夜行》の出資者となるが、ソラトの知識と彼が起こす混乱で大儲けを企む強かな面も。その商売網とコネを生かしてソラトの欲するものを調達しており、ある意味《百鬼夜行》に一番貢献している人物。
娘のキャロラインのことは愛してはいるが、ソラトの機嫌を取るためにあっさりと差し出した。
☆キャロライン・ゴールドバーグ
16歳。人間椅子。そして人間足置き。何故か一部で大人気。
☆ルドルフ&サイモン
ゴドフリーの護衛。共に二百勝以上の戦績を誇る元剣闘奴隷。
腕前はかなりのものなのだが、ソラトに瞬殺された。
☆カイム/宮本つぐみ
高校三年生。旧家の生まれで幼い頃から薙刀を習っており、かなりの腕前。道場では出来ない「実戦」を求めて《NES》を始め、そのプレイヤースキルの高さからPvPのメッカである闘技場の一つ、『黄金宮』の覇者にまで上り詰めた。
長柄の武器、特に薙刀と形状の似ているグレイブを握らせれば右に出るものが居らず、「正面からの一対一」という条件においては、同じく対人戦闘を得意とするソラトすら圧倒する(十一話でソラトが優勢だったのは、カイムが激しく疲労していたため)。
復讐のために殺人を犯し、また我が身可愛さから自分を捕らえようとした「善良な人々」までも殺してしまう。人を殺めた罪の意識と、生きたいという本能の間で心をすり減らしていたが、「悪人として生きる」という開き直りにも似た考え方、そして悪人となった自分を許し認めるソラトの存在によって救われる。しかし元々は善良な心の持ち主であり、それゆえ《百鬼夜行》では珍しい良識的な人間である。
PCは物理攻撃、敏捷、物理防御、魔法防御をバランスよく伸ばした戦士型だが、逆に言えば飛びぬけた能力がなく中途半端とも言える。また合計CPも決して多くは無い。彼女が闘技場で王者として君臨できたのは、高いプレイヤースキルと、闘技場での戦闘に特化したスキル選びのおかげである。そのため、カイムはダンジョン探索やモンスター戦で必要となるスキルを殆ど身につけていない。
名前はソロモン72柱の悪魔、カイムから。
☆ゴルゾフ
バスカヴィルの騎士。妻と娘を「聖女騎士団」の活動(正確にはそれに便乗した反乱)によって失っており、逆賊に対する憎悪が深い。それ故、逆賊との関係を疑われたテルミナ村の住人をまともに調査することも無く逆賊と断じ、村人を殺害する。
☆リヴァール
バスカヴィルの騎士。レテ砦の責任者。
逆賊の鎮圧に向かうも、ソラトとカイムによって部隊を壊滅させられ、自身もテルミナ村の村人に殺された。
☆シャーリーアレン・ラーザネクス
十九歳。ルイゼンラートの大貴族であるラーザネクス公爵が妾に産ませた娘。
嫉妬に狂った父によって母を殺される。自身も奴隷として売り払われるが、魔物の襲撃によって奴隷商人が死亡。護衛を努めていた傭兵に拾われ、養女となる。農民として平和に暮らしていたが、養父は病死し、義理の姉は徴税官に殺されてしまう。
母を殺した父に復讐するため、そして身分制度そのものを無くすため、反乱軍「聖女騎士団」を率いる。高いカリスマ性を備えており、それに目を付けたヴィズベキスタによって「聖女」に祭り上げられた。
女だてらに剣が達者。魔法も少しだけだが習得している。
ソラトのクーデターによって処刑されるが、それは替え玉であり、本物は復讐のためにソラトと手を組み、《百鬼夜行》に加わる。
☆ダイン
「聖女騎士団」の軍事を取り仕切る元傭兵。シャーリーアレンに心酔しており、ソラトを嫌悪していた。
ガス・バスカヴィルとの戦いで戦死。
☆ウィズベキスタ
「聖女騎士団」の参謀役。物資の調達など裏方の仕事を一手に担っており、「聖女」の影に隠れがちだが、「聖女騎士団」を一大勢力に育て上げた立役者。
その正体はルイゼンラードに混乱を起こすために送り込まれたラーヴァニアの工作員。
☆ガス・バスカヴィル
三十三歳。バスカヴィル伯爵領の領主。マリアンの夫。
元は地方の貴族の次男坊。騎士時代に先代バスカヴィル伯爵に認められ、バスカヴィル家に婿入りした。
ラーヴァニアとの戦で義父を失い、本人も地獄を見たことで、ラーヴァニアへの強い危機感と警戒心を持つようになり、いずれ来る再戦に備えて領地の兵力削減を頑なに拒んだ。その結果、軍の維持費で領民の生活は苦しくなり、反乱を招いてしまった。
一度はソラトに逃げを打たせた豪傑。この世界の人間としては限界に到達、むしろ突破しちゃった凄い人。婿入りなどせずに、そのまま騎士を続けていれば将軍にまで上り詰め、いずれは周辺諸国にまで名を轟かせただろう事を考えると、つくづく惜しい男である。
☆トラヴィス・バスカヴィル
故人。先代バスカヴィル伯爵。マリアンの父親で、ガスの義父。ラーヴァニアとの戦争で命を落とす。
ある意味全ての元凶。しかしガスも戦で頭を一杯にさえしてなければ、問題なく領地を治めただろうことを考えると、彼に人を見る目が無かった、というわけでもない。
☆マリアン・バスカヴィル。
26歳。バスカヴィル伯爵夫人。ガスの妻。
民を省みない夫の統治に不満を持ち、そこに漬け込まれる形でソラトと手を組む。反乱を利用する形で夫を排除し、バスカヴィルの領主に納まるが、ソラトに経済と軍事を押さえられたことで、事実上の支配者の座を奪われてしまう。
ただ、基本的な統治は彼女に任せられており、ソラトが領地の発展に積極的な事もあり、今のところ協力関係は維持されている。
ガスとは結婚当初は仲の良い夫婦だったらしい。彼女に領地の経営を任せ、ガスはバスカヴィル騎士団の団長でもしていれば平和だったのに……。
☆バスカヴィル伯爵令嬢
十歳。マリアンとガスの娘。本編未登場。
☆イネス・マロリー
18歳。バスカヴィル騎士団の女騎士。
代々バスカヴィル家に仕える騎士の家系出身。主にマリアンの護衛を努めていた。
主君を殺し、その妻であるマリアンを嬲り者にするソラトを激しく憎悪している。
☆グリス
アルクスの野良犬。ソラトに拾われたのが運のつき。




