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黒猫のまく  作者: 樒木
3/5

呼んでも


ドアを開ける。

「ただいま」

玄関に、まく。


「今日もお出迎え、ありがと」

まくは、前脚をぐぐっと突っ張って頭を突きだす。

おでこ撫でて、背中へ。

座る、まく。


「いいこだった?」

見上げて、しっぽの先端をぱたん、とひとつ。


「そか。じゃあ行こう」


まくはダダダッと突き当たりまで走る。

ダダダッと戻り、ぴたっと止まる。

すりん、と頭をこすりつける。

またダダダッと向こうへ。


戻ってこない、まく。

待つ。

戻ってこない。



呼んでも。





※※※※※※※※※※※※


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