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勇者になる直前の記憶がない私、なぜか魔王の側近メイドと旅をする  作者: 美堂 蓮


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クロとアイク 二回目の戦い②

「確かに面白い魔法だ。小さな刃を含んだ台風を飛ばしているようなものだからな。剣で弾こうとすると、逆に弾かれる。だが……そんな攻撃では俺には届かないぞ!!」



その瞬間、アイクは焔ノ舞を繰り出す。

が、剣を振る速度がさっきとは段違いに違う。

一瞬で目の前に炎の斬撃で作った炎の壁が出来上がる。



お、多い。

圧倒的に、手数が違う。

私が出した風の渦をすべて打ち消してもなお余りある炎の刃が近づいてくる。

必死にその刃を避けようとするものの、



「いたっ!!」



避けきれずに二の腕辺りや太ももを切られる。

一つ一つの斬撃は強くないものの、どうしても避けれないため徐々に追い詰められている。



「……なぁ、終わりにしないか。俺もじわじわ殺すなんて性に合わない。お前が今後何もしないと約束してくれるなら、今からでも目を瞑って見逃してやる。だから……」

「ふ……ふざけないで!!!」



私は怒鳴りつけ、アイクをにらめつけた。

アイクは私の大きな声に少し驚く。



「そんな甘い覚悟でここに立っていない!!ここより先に行きたいのなら、私を殺しなさい!!」

「そうか……お前の覚悟はわかった」



アイクは再び剣を構える。

殺気を含んだ目線をこちらに向けてくる。



「なら……すまないが、死んでくれ」



さっき見たのと同じ量の炎の斬撃が飛んでくる。

嵐刃を再び出しても、すべて落としきれないだろう。

目の前の斬撃を眺めながら、ふと思ってしまう。



やっぱりアイクは強くて……本当は優しい人なんだなって。



炎の斬撃も初めから本気を出していたら、簡単に私を細切れにしていただろう。

でも、あえて手を抜いて数を減らして、私の心を折りに来ていた。

恐らく、私よりもはるかに強く、頭も回る。

そんなやつなのに……勇者パーティーでもいつもお調子者で、暗い雰囲気を吹き飛ばしてくれた。



そんな彼ですら、私を殺さないといけないほど追い詰められていたという事実が襲い掛かる。

でも……私は、自分で決めた道を守らないといけない。

目の前の彼も救える道を……作るために。



私は右手を天に掲げる。

幾度となく叫んだ、その言葉を口にする。



雷槍サンダーランス!!」



手の先にはこれまでと同じ巨大な雷の槍が現れた。

それを手に取る。



「はぁ……お前ってやつは。前回せっかく見せてやったのに、同じ過ちを繰り返すつもりか?無駄だというのに」

「あなたの焔ノ舞をすべて片づけるのであれば、これが一番手っ取り早いからね」

「わかったよ……どうぞ。気が済むなら投げてくれ。焔ノ舞には届いても、俺には届かない」

「そうね。わかっているわ」

「そして……その技は魔力の消耗が激しいからそのサイズの二発目はすぐには出せないハズ。いいのか?今使ってしまって」



アイクはニヤリとする。

その笑顔に向けて私も笑顔で返事をしてやる。



「えぇ……この一発であなたを倒すのには十分だから」



いつも通り大きく振りかぶり……

雷槍をアイクに投げつけた。



バチバチバチバチ!!!



雷槍独特の雷の音が一面に響く。

巨大な雷槍はアイクの炎の斬撃をすべて吹き飛ばしながらアイクに進む。

私の予想通り、アイクはその雷槍をため息をつきつつ、ただ眺めていた!!



私はその瞬間、アイクの方に体を倒しつつ、足の下に大きな白い翼が生えるようなイメージをする。

そして、小さく呟く。



疾風シルフ



その瞬間、私自身が超高速で雷槍を追いかける形で飛び始めた。



夢の中でリンが使っていた魔法。

この戦いまでの数日間で疾風の魔法をずっと研究して色々わかった。



疾風を足の裏にまとうことで、飛翔をすることができる。

これは小さな風の塊を足の裏に作ることで爆発的な推進力を得るからだ。

実際、リンは疾風を使って空高くまで飛び上がるのを見せてくれていた。

だが、空高く飛び上がるのは棒立ちしている状態だけの話だということを試してみて分かった。

つまり、体を横に傾けた状態で足の裏に疾風を作ると、横に爆発的な速度で飛ぶことができる。

先に飛んで行った雷槍はアイクの近くまでたどり着いた。



「やれやれ。わざわざ無駄なことを」



そう言うと、胸元からリングのついたペンダントを取り出した。

そして、それを前に突き出す。

ペンダントが輝き、巨大な雷槍は徐々にその中に吸い込まれていく。



「これで、結局元通り。さて……えっ!!」



アイクは大声をだした。

――私が目の前からすっ飛んできていることを認識したから




「これが……私の全力!!」



私は飛んだ体制のまま、勇者の剣を手に取る。

アイクはとっさに攻撃を受けるため剣を構えようとしたものの、私の方が早くアイクの腹部分に剣をぶつけた。



ドゴォォォォォン!



アイクとぶつかったものの疾風の勢いを殺せず、共にはるか遠くまで吹き飛ばされていった。

芝生の上をそのまま転がって行く。



ゴロゴロゴロゴロ……



勢いが徐々に失われ、止まる。

私が体を起こすと、アイクも同じように体を起こそうとしていた。

だが、口から血を大量に吐いてしまう。

そして大の字にゴロンと空を見る形で寝転がった。

私はよろよろと立ち上がり、ゆっくりとアイクの近くまで歩く。


ここまで読んで下さりありがとうございました。

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