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勇者になる直前の記憶がない私、なぜか魔王の側近メイドと旅をする  作者: 美堂 蓮


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リリィの魔法

「クロ、リリィは強化魔法の達人なんだよ」

「強化魔法?」



メルナの言葉に驚きつつも、ジッとリリィの方を見た。

強化魔法を使う場合、体に魔力をこめることになるため、普通は体から魔力が漏れるので、少しでも魔力に敏感であればすぐに見分けがつく。

だが、リリィをしっかり見てもいつものメイド服を着て、耳がぴょこんと立っている可愛い猫又にしか見えず、魔力の漏れを感じることはできない。



「それは嘘でしょ。強化魔法特有の魔力の漏れが全くないんだけど」

「そりゃ、魔力の漏れなんてしていたら、ずっと使えないじゃない。リリィは皮膚の皮一枚分の内側まで魔力を張り巡らせているんだよ。まぁ、ある意味天才ってわけ」

「えっ……」



言葉に詰まってしまう。

当たり前のように言っているが、普通じゃ絶対できない。

そんな魔力の細かいコントロールは聞いたこともなかった。

ただ、横で座っているリリィは否定しなかった。



「つまり、リリィは今でも強化魔法を使っているってこと?」

「少しだけわかりやすくしましょうか?」



リリィはベンチから立ち上がり2,3歩歩いた。

リリィが大きく深呼吸をした瞬間、リリィの全身から黄金色の魔力が大量に漏れ出した。

そして、正拳突きの構えをした。



「ハッ!!!」



ブン!!!



リリィがそのまま右手を前に出した。



バチン!!!



余りの速さに空気が弾ける爆音が鳴り響く。

拳の先に生い茂っていた一面の芝生が一斉に同じ方向に傾いた。

はるか遠くにある背の高い木が揺れ、木の葉が大量に落ちるのが今いるところから見えた。



そしてゆっくりとベンチに座った。



「わたくしとしたことが、少し強めに力を入れてしまいました」

「す、すこし……?これが??」

「ふふふ、こんな細腕では大したことはできませんよ?」



リリィは腕をこちらに見せてくる。

確かに、女性特有の色白い細い腕にしか見えない。

だが、目の前で起こったことが事実であることを示すかのように芝生がなぎ倒され、そのままの状態になっていた。



「もしかして、私とかアイクの剣を片手で防いでたのって……」

「リリィに剣で戦ったの?そんなの無駄よ。だって魔族のトップの強さであるデュラハンの大剣を簡単に防ぐんだよ?」

「ふふふ。メルナちゃん、誇張はダメですよ。簡単に防いでいませんから」



リリィが少しずれた回答をする。

防いだことは否定しないんだ……

あと、大切なところが抜け落ちていたので、念のため恐る恐る確認してみる。



「あの……もしかして、それって片手で防いだりは……?」

「えっ、もちろん片手ですが……それが何か?」



リリィは当たり前の如く話してくる。

いや……絶対に普通のことじゃないじゃない。



そう考えると、そんな強さの拳で頭を殴られたら痛いでは済まない。

メルナがトラウマになるのも少しは理解できた。

……私もいらないことを言うのはやめておこう。



「つまり、リリィは強化魔法の達人だから、攻撃魔法とかはいらないんだ」

「ふふふ。別に魔法が使えないというわけじゃないんですけどね。結局殴った方が早いってことで。あと、魔王様の約束である人間を殺さないというのも守ると考えると、結局殴るのが一番なんですよ」

「そっか。その魔力で攻撃魔法なんかした日には、町が無くなりそう……」



リリィのパンチで町がすべて吹き飛ぶのを想像する。

漫画みたいな光景だが、リリィならやりかねない……



「クロ様。いま何か変なこと……イメージしませんでしたか?」



メキメキメキメキ……



リリィの左手に握りこぶしができていた。

ブンブンと首を必死に横に振った。



「何もイメージしていません!!」

「そうですよね。すみません、気にし過ぎました」



リリィは笑顔のまま握りこぶしをゆっくりとほどいた。

魔法じゃなくても、殺されそうな気が……

そんなことを考えていると、メルナがこちらを向いて尋ねてくる。



「ねぇ、クロ」

「なんですか?」

「この戦いはラディアの町を守るってことで決めたと思うだけど、そのあとはどうするつもり?結局魔族側に着くの?」



あぁ、そのことについては言ってなかった。

アイクが時間をくれたので、そこについてはかなり悩むことができた。

だが……



「そのことについては、いっぱい悩んで決めたの」

「そうなんだ。で、どっち?」

「……ごめん、まだ答えれない。この答えはアイクにまず聞いてもらおうと思って」

「そうなんだ。まぁ、僕としてはどっちでもいいけど……絶対に後悔しないようにね」

「ありがとう、メルナちゃん」

「べ、別に。気にしなくていいよ」



メルナは少し顔が赤くなっていた。

でも、優しさに気持ちが温まった。



ザッザッザッ……



足音が遠くから聞こえ始める。

その足音は明らかに一人ではなく、大人数が動くときのように巨大な音になっていた。

私たちがその足音の方を見ると、アイクを先頭にたくさんの兵士がズラッと整列をして

歩いてきていた。



ここまで読んで下さりありがとうございました。

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