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脳筋消防士、死んだら神にスカウトされた  作者: antomopapa


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9/97

第9話 脳筋消防士、光と闇に挟まれて立場を失う

8話の1年後です。



「……あ」


黄色の羽の天使が、

唐突に言った。


「来たわ」


「来たって……」


「妊娠」


「……え?」


一拍。


「はやっ」


「神だから」


それ、万能すぎないか。


「おめでとうございます」


ウェスタが即座に頭を下げる。


「ありがと〜」


相変わらず、

軽い。


だが――


「……あれ?」


次の瞬間、

黄色の羽の天使の身体が光に包まれた。


「もう?」


「もう」


「出産?」


「出産」


「早すぎだろ!」


光が、

弾ける。


二つの存在が、

同時に天界へ現れた。


眩い輝きと、

それを吸い込む影。


「……確認」


ウェスタの声が、

一気に引き締まる。


「光を司る神」


「――アウローラ」


金色の光が、

天界を満たす。


「やっほ〜!」


現れたのは――

**黒ギャル**だった。


「……ちょっと待て」


俺は、

目をこする。


「光の神だよな?」


「そーだよ?」


「なんで黒ギャル?」


「こっち!」


アウローラは、

自分の頭を指差す。


**ピカピカに輝く金髪**


「……そっち?」


「そっち!」


「神になって

 バージョンアップしたんだけど?」


「かわいくない?」


「……否定しづらい」


「でしょ!」


その時。


「……まぶし」


低い声が、

円卓の下から聞こえた。


「闇を司る神」


ウェスタが続ける。


「――エレブス」


円卓の下から、

ちらりと影が動く。


「……出てこないのか?」


「ここ、

 落ち着く」


「……闇の神だな」


アウローラが、

しゃがみ込む。


「ねぇ、

 エレブス〜」


「母さん、

 まぶしすぎ」


「ひど〜い!」


だが、

笑っている。


俺は、

二人を見てから言った。


「……個性的だな」


すると。


「……あなたが

 一番個性的」


そう言ったのは、

**黒ギャルの光の神――アウローラ**だった。


「統括!」


びしっと、

俺を指差す。


「……え?」


「それ、

 私も思った」


アウラが吹き出す。


「統括神、

 クセ強すぎ」


「火・水・風・土・光・闇を

 まとめてる時点で

 もうおかしい」


「……あなたが

 一番個性的ですね」


ウェスタまで

静かに追撃する。


「ちょ、ちょっと待て!」


「俺は普通だろ!」


「どこが?」


即ツッコミ。


「筋肉が!」


思わず、

意味不明な言い訳が飛び出した。


「筋肉は

 関係ありません」


ウェヌスが、

冷静に断じる。


「……」


全員の視線が、

刺さる。


**ジト目**だった。


「……あ」


俺は、

ようやく空気を理解する。


「……すいません」


声が、

自然と小さくなる。


「ちょっと……

 頭冷やしてきます」


そっと、

後ずさる。


誰も、

止めなかった。


「統括、

 逃げた〜」


アウローラの

楽しそうな声が背後で弾む。


「……やっぱ

 一番人間っぽい」


円卓の下から、

エレブスがぼそっと言う。


その通りだ。


俺は、

小さくなりながら

その場を離れた。


神々の笑い声が、

天界に響いていた。


光と闇は、

確かに生まれた。


世界は、

また一段階――

完成に近づいたのに。


**創造神の立場だけ、

 なぜか縮んでいた。**



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