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脳筋消防士、死んだら神にスカウトされた  作者: antomopapa


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第42話 続ダンジョン設計会議



次の日。

神界・円卓の間。

「はーい皆注目!

 第二回ドワーフ王国ダンジョン作っちゃうぞ会議、はじまるぞー!」

元気よく宣言した統括に、間髪入れず声が飛ぶ。

「いや、名前!」

ウェヌスが即ツッコむ。

「じゃあいつものウェヌスのツッコミも決まったし、始めるぞー」

「決まった扱い!?」

そんなやり取りを横目に、統括は円卓を見回した。

「まずはテレスだな」

呼ばれた土の神――テレスは、珍しく円卓の前まで出てきていた。

相変わらず大柄で、落ち着いた雰囲気だ。

「では、ダンジョンの大まかな概要ですが……

 十五階層構成で行こうと思います」

「十五?」

アウラが首をかしげる。

「はい。

 五階層ごとに雰囲気を変え、節目ごとにボスを配置します」

テレスは淡々と説明を続ける。

「一階あたり、平均して四レベルほど上がる想定です。

 モンスターの数と強さを調整し、

 五階ボスをレベル二十、十階ボスを四十、

 十五階のラスボスをレベル六十に設定します」

「きれいに段階踏んでるね」

ウェスタが感心したように言う。

「なお、ボス部屋は一パーティーごとの対戦形式にします」

「人数差で有利不利が出ない?」

統括が尋ねる。

「その点も考慮しています。

 パーティー人数に応じて、ボスに随伴するモンスター数を調整します」

一瞬の沈黙。

「……テレスさすがだね!」

アウラがぱっと笑顔になった。

「優秀で、お母さんうれしいよ」

「……いや、そんなたいしたことじゃ....」

そう言いつつも、テレスは少しだけ照れたように視線を逸らした。

統括はその様子を微笑ましく見ている。

「よし、じゃあ次だ。ヘルメース」

「はーい!」

魔法の神ヘルメースが、やけに楽しそうに前へ出る。

「昨日、会議のあとにパパと一緒にこんなの作ったの♡」

ぱちん、と指を鳴らすと、

円卓の中央に魔法陣が展開される。

次の瞬間――

人型の人形が、ぽん、と現れた。

「アバター人形、正義(まさよし)くん一号だ!」

「名前ダサくない?」

アウローラが即座に言う。

「えー、いいじゃん正義だよ?」

ヘルメースは気にせず続ける。

「魔力消費はかなり大きいし、

 戦闘力も操縦者のレベルの十分の一くらいまで落ちる。

 でも、視覚共有はラグなしだし、

 壊れる前に自動帰還魔法も組み込んであるよ」

「なるほど……偵察向きだな」

ウェスタが頷く。

「パパほんと凄いんだよ!」

ヘルメースは統括の腕にぎゅっと体を寄せる。

「魔力量多いし、

 魔法の概念とか教えなくても、

 フィーリングで新しい魔法バンバン作っちゃうの♡」

「娘と一緒に作業できるのは楽しいな」

統括は素直に笑った。

その様子を見て、

ウェスタはどこか安心したように息をつく。

「まあ、筋トレしてるからな」

「筋トレで魔力上がるか!」

ウェヌスが叫ぶ。

「俺、増えてるよ」

統括は真顔だった。

「筋トレしてレベル上がれば、魔力も上がるだろ?」

「理屈が雑すぎる!」

そのとき、

円卓の端から小さな声がした。

「……父上の、レベルは?」

エレブスだ。

珍しく円卓の上を見ている。

「ん?

 えーっと……今、六万くらいだな」

「「「えぇぇぇぇ!?」」」

一斉にお茶を吹く神々。

「六……万……?」

ウェヌスが震える声を出す。

「筋トレしてれば、こんなもんだろ」

さらっと言い切る統括。

その光景を、

ただ一人、目を輝かせて見つめている神がいた。

(……父上、すごい)

エレブスは、

静かに、しかし確かに憧れを深めていた。

――こうして、

ドワーフ王国ダンジョン計画は、

着実に形になり始めていた。


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