表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オーダーメイド 〜魔道具の祖の研究日誌〜  作者: 中安・ユージーン・風真
幕間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/106

幕間:???

それは時の流れから超越した場所だった。


「──はぁ、本当にあの馬鹿、そうポンポンと臨死体験を繰り返すんじゃないわよ」


光という概念もなく、時という概念もない。物体という概念もなく、そこには声だけが存在した。


「……むふっ。でも、活躍してるみたいでいいじゃない」


その思念体に目はないが、確かにここではないどこかを見詰めていた。


「次は何を作るのかしら。王道に生活家電? それとも武器? 『銀の自動兵(オートマタ)』も完成してないわよね」


期待と悦楽。その二つが確かに滲む声。そこへ新たな声が加わる。


「あらエリスちゃん。こんな所にいたの?」

「!? 先輩、どうしてこんな所に!?」

「ただの気分転換よ。また私の育てていた『枝』を切られちゃったのよね。今回はまあまあ手をかけていたのに……あの虫ども」


怒気が滲んだたった一言。それだけで空間が断裂し、混沌とした歪みが生じる。


「あらごめんなさい。八つ当たりなんてはしたないわね」


しかしその歪みも、また一瞬で元に戻された。


「でもエリスちゃんを見かけるなんて思ってなかったわ。最近見かけないんだもの──あら?」

「ッ、それは──」

「なんだ、エリスちゃんも『枝』を育ててたのね」


興味深そうな、そして悪戯っぽい声に、最初からいた声は慌てる。


「あ、あの! この子は私の、たった一人の『愛し子』なんです! だから何もしないで……!」

「うん? ああそうなのね。あれでも、エリスちゃんは前に別の『愛し子』がいなかったかしら?」

「え?」

「ほら、極低魔素界域の第八区画の辺りにいたじゃない。最近まで監視していたでしょ? アドレス探す?」

「え、あ、はい、してました、けど……」


困惑する声。それを気にせず先輩と呼ばれた声は続ける。


「あ、でも放ったらかしにしてたし、実は『愛し子』じゃなかったのか」

「え、あの……」

「でもそれなら勿体なかったわね。捨てるには惜しいって、確か別の子が持って行っちゃったわよ?」

「え? え?」

「あ、これは秘密だったかしら。ごめんなさいねー、先輩は帰るわー。私も転生者を使ってみようかしら……」


そして世界に声がまた一つだけとなる。その声は混乱の極地に居た。


「私……確かに転生させた、わよね……」


だが先輩の声が嘘を吐く理由がない。それならば……


「あの子は、誰なの……?」

お読みいただききありがとうございます。


ブックマーク・誤字報告、いつもありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ