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大茶会が大成功をおさめ、黒い霧が晴れた次の日、シュハリ国すべての街中に華やかな花が飾られ、人々は歌い踊り、災いが去った平和な日常を喜びわかちあう祝いの祭りがひらかれていた。


「リキュウさまとクロさまのお力はすごかったなー!!!」

「輝く髪の美少年だったわよね~!」

「え~!?俺は小柄だが風格のある大魔導士のようなお姿にみえたが?」

「そんなことより、お茶にお菓子においしかったなー」

「うん、うん。また食べたいなー」


と、人々が昨日の奇跡のような出来事を話題にしながら祝杯をあげる中、王宮では主要な貴族が王の間にあつまり、その中を和葉が玉座に向かって、緊張した足取りで一人歩いていた。


和葉が玉座の下で立ち止まると、玉座に座っていた王が階段を一段、また一段とおり、和葉の前にたった。


「私はこの国をおさめているミデガ・シュハリです。リキュウさま、いえカズハ殿。昨日は国をお救い頂き、ありがとうございました」


王が和葉に頭を下げると、その場にいたすべての人々が頭をさげる。


「いえ、そんな!私はお茶を淹れただけですから」


「そして、この国に突然お喚びしたこと、息子の非礼をお詫びさせて下さい」と王がさらに頭をさげる。


(ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーもぅ、本当におこってませんから心臓に悪すぎる・・・)


「頭をあげて下さい」


王が頭をあげ、その場にいた人々も頭をあげ和葉の方をみつめる。


「感謝とお詫びも含めて、私にできる限りのことをさせて頂きたいと思っているのだが、爵位や領地など望むものをおしゃっていただきたい」


「・・・」

(本当にお茶を淹れただけだし、何もいらないのだけれど何か言わなければ終わらなさそうだし・・・)


「あっ、あの街でお茶屋を開きたいのですがそのお店と場所を用意していただけますか?」


「お茶屋??」


「はい。この国の方がお茶を飲んでほっとできる場所をつくりたいんです」


その答えを聞いて、貴族たちがざわざわしている。


「大茶会の際に顔をお隠しになり、名をふせられたのはその為でしたか・・・わかりました。では、念の為一人こちらから護衛をつけさせていただいてもよろしいでしょうか?」


「はい・・・」(それは、しょうがないよね・・・)


王が合図すると、シアンが和葉の横にたつ。


「え?」


「シアンよ。そなたにカズハ殿の護衛と茶屋の手伝いを命じる」


「ハッ」


貴族たちがざわざわしていると、一人の身分の高そうな男性が


「恐れながら申し上げます。シアン王子は王の次期後継者としての職務がお忙しいので、カズハ様の護衛と手伝いには他の者が適任かと・・・」


カズハもその意見にうなずいていると、


「心配ない。次期後継者はシアンではなく、別の者が担うことになった」


「え?それは一体誰でございま・・」と男性貴族がいいかけたところでドアが開き、イリスと子供姿にしっぽと耳のはえたクロとリシェルが入ってくる。


「次期後継者は、イリスとする」


「し、しかし、イリス様は女性であらせられます」


「王位継承は王の子であることと、この文献に記されている。それに、そなたも昔からシアンよりイリスがよいといっておったではないか?」


「そ、それは・・・しかし、今まで男子が継いできたのは女性では、その戦力的にがおとるからかと・・・」


「我が力になれば問題なかろう」とクロが前にでてくると、


「子供が口をはさむ話ではない」と貴族がクロをさえぎる。


「では、この姿ならよいか?」といって、クロが青年の姿に変わる。


「クロ、かっこいいー!」とカズハが見惚れていると、貴族が身震いする。


「もしや精霊クロさまで?」


クロがニヤニヤしながらうなずくと、貴族が頭をさげて下がっていく。


「私も生涯イリス様の剣となり、盾となりましょう」とリシェルが強大な魔力を放ちながら答える。


「リシェル・・・」とイリスが嬉しそうにリシェルをみつめる。


「不服があるものはこの場で申し出よ」の王の言葉に貴族たちは静かになる。


「では、次期後継者は今日よりイリスとする」


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ


王の間に歓声と拍手がおこった。

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