表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/30

 何者かになりたっかった。。。

 何者かになれるとおもった。。。。


 何者って???何者・・・???


 

 目を開いていられないようなまぶしい光がおさまり、

 ゆっくりと目を開くとそこは異世界でした。


 ~数時間前~


「はぁ〜疲れた〜!」


 いつもの終電間近の帰り道を歩きながら、和葉は大きく伸びをしながら足を止めた。


 (あれ?こんなところにこんなお店あったっけ??)


 細い路地の奥に「月茶堂」と書かれた看板が見える。

 いつもなら足早に家路と向かうのだが、引き寄せられるようにお店の前にたった。


(さすがにもう閉まってるよね??)中をそっとのぞいてみると、

 ガラッと扉が開いて、中から店主らしき人がでてきた。


 月の光のような透き通った銀色の髪の毛に紫色の瞳。


(わぁー綺麗な瞳。コスプレイケメン!!!)と、凛とした佇まいのイケメンに見惚れていると、


「こんばんは。お茶を一服いかがですか?」


 彼の声にハッと我にかえり、「少しだけならと」お店の中に入ると、

 中はお茶の良い香りが漂って、抹茶茶碗が並べられていた。


「お好きな茶碗をお選び下さい」


「わぁー素敵」


 桜柄に、藤柄。紅葉。

 ウキウキと色とりどりの柄を一つ一つ眺めながら、


 ふと、ある茶碗が気になった。

 なんの柄もない真っ白の茶碗。


 手にとってみると、茶碗から白い光が溢れ出し、店主の声が聞こえた。


「お待ちしておりました。リキュウさま」


「リキュウ???」


 その声をかき消すかのように光は強まり、あたりは光に包まれ

 あまりの眩しさに、和葉は目を閉じた。


 ~現在~


 目をあけるとあたりは、薄紫色のもやに包まれていて、

 まわりにたくさんの人影がみえる。


 目を凝らしていると、だんだんともやが晴れ、大きな歓声がわきおこった!



「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「大魔導士リシェルさま!さすがでございます!」


「成功だ!これでわが国は救われる!」


 騎士のような格好の人、ゲームの中にでてくる魔法使いのようなローブを着た人が驚き、

 喜びあっている。


(え?どういうこと??)

 あたりを見渡しながら、ふと目線を下に下ろすと先ほどの月茶堂のイケメンが横たわっている。

 

「え!?ちょっと!!大丈夫ですか!!??」


 すると、白いローブを着た魔法使い風の老人が、イケメンに何やら手をかざし

 ブツブツと呪文のような言葉を唱えている。


「ご安心下さい、リキュウさま。リシェルさまは、古代魔法である召喚魔法を使われ、魔法力不足により眠っておられるだけです」


「まりょく??」


「誰か、リシェルさまをお部屋へ!」と老人が声をかけると、月茶堂のコスプレイケメン、リシェル様と呼ばれる彼が運ばれていくと同時に部屋に数人の男性が入ってきた。


その場にいた全員が膝をつく。


(王子さま、いや王様?とりあえずえらいさんだ)


そのえらいさんが和葉の前で膝をついた。


「救世主、リキュウさま。お待ちしておりました」


「・・・・」


「はい?私は、大谷和葉ですけど。。。」


「え・・・??」ブロンズの髪にエメラルドの瞳の男性は目を大きく見開いた。そして、その後ろの2人は真っ青になりながら顔を見合わせる。


エメラルドの瞳の男性は、おそるおそる口を開く。


「センノリキュウさまでは?」


「千利休?って戦国時代の??私は、令和の普通のOLですけど。。。」


(いや、ブラック企業だから普通でもないか・・・いや普通って何よ)

 なんて、現実逃避するかのように和葉は自分の言葉に頭の中でつっこんでいると


その言葉を聞いて、ピシッと固まる3人。


(なんだか空気重いんですけど〜〜〜!!??)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ