圧倒的な勝利
「ステージは炎に囲まれたステージです!ゴッドメンvsエルファーナ!!第三試合スタートです!」
試合が始まると、さっそく二人は激しく戦闘を始めた。
「ふっ!」
ブンッ!!ブンッ!!
エルファーナから放たれる無数の連撃がゴッドメンを詰めていく。
「やぁぁー!!」
ひたすらにゴッドメンに拳を振り下ろすエルファーナ。
それに対してなんの反撃もしないゴッドメン。
「ゴッドメン選手!なぜ何も反撃しないのでしょうか!」
「やれー!あんたのパワー見せてやれ!!」
「前の試合のあの可憐な技!もう一度見せてー!!」
「そんなに私の技が見たいのか.....ならば見せよう!天神拳!青昇!」
ビュンッ!!
空高くジャンプして、空気を蹴りながらエルファーナのもとに突っ込んでいく。
「そんな正面から来るなんて馬鹿ね!!炎灯流法!炎拳!!」
エルファーナの拳が少しだけ燃え、パワーが上がった。
「おお!!!術式解放ですか!」
「あれは....すこし不完全ですね...いや大分?相当?とにかく完璧ではないですね」
「それでも相当すごいですね!」
「ええ」
「はぁぁぁぁー---!!!!!!」
「やぁぁぁぁー---!!!!!!」
ドカァァァー-ン!!!
モクモクモク
大きい衝突音とともに煙が立っている。
「どうなったんだ?!」
「煙が邪魔で何も見えねぇ!!」
すると、そんな煙の中から小柄な影が立っているのが見えた。
それに気づいた司会は、
「あの小柄な背丈は!エルファーナ選手です!!」
「勝者!エルファーナ!!」
「「「「うおぉぉぉー-----!!!!!!」」」」
「サンキュー!」
エルファーナは笑顔でブイポーズをカメラに向けて見せる。
「「「「いえぇぇー--い!!!!」」」」
一部のファンにはしっかりと刺さったようだ。
「素晴らしい技を見せてもらいました!!では四試合目を開始します!ゴンゴズリーvsストーンマウンテンゴー!!!ステージは!隕石が延々と降り注いでくるこの会場一番の難所ステージ!!それではステージの圧倒的な動きにご注目ください!!よーい!スタート!!」
ゴォォーーーン
ゴォォーーーン
ゴォォーーーン
突然鐘の音が鳴り始めた。
「なんだなんだ!?」
「なんの音なの?!」
「一体これから何が起こるんだ?!」
観客たちの疑問の声が聞こえてくる。
ヒュォォー--!!!
ヒュォォーーー!!!
ヒュォォー--!!!
会場の人たち全員が空を見上げると、
「あっ.....あれは.....隕石?!?!」
隕石......でかすぎだろ.....このステージ覆いつくしてるやん....逃げ場ないけどどうすればいいの?これ。
「ふっ、これは我が主神が試練を与えたということか.....」
なんか相手がぶつうつ呟いてる。
どうするんだろ?
ヒュオッ!!
ゴンゴズリーは空高くジャンプして隕石に立ち向かおうとする。
「真樹法!!直力!!」
ヒュゥゥゥー---!!!
丁度隕石の先っぽがゴンゴズリーの技に当たる。
バゴォォォー-!!!!
「すごい威力だー!!流石隕石!攻撃力は桁違い!!ゴンゴズリー選手も凄まじい拳だ!!」
「......試練.....失敗かも.....」
そう言い残して落ちていくゴンゴズリー。
おいいいい!!そんな威力強いの?!死ぬじゃん!
最後にせめての足掻きに本気でやろう.....。
「神撃最大火力」
ブォォォォーー-!!!!!
進に恐ろしいほどのオーラが集まっていく。
「な、なんだあれ!!」
「あの小僧!すげぇ大量の魔気を保有してやがる!!こりゃぁ驚きだぜ!」
パルの隣にいたおじさんがすごい興奮して何かを叫んでる。
「うるさいなー、あんたにしか見えない設定まだ続いてたの?」
「何か見えてるんですか?」
「え?いや、僕も未だによくわかんないんだけど、そう言い張るんだよこの男が」
「いやいや!見えない方がおかしいから!俺の職場の奴らは全員見えてるから!!」
「私たち、あの男に集まる謎の光しか見えないよ?ね?そこの人」
「はい。それ以外は特に何も見えません」
「えぇー?!あるだろ!体の中心に馬鹿でかいのが!!さらにそこから全身に枝分かれして血管みたいに通ってるだろ?!」
「「何もない」」
「やめて!そんな視線を俺に向けないでっ!」
「ふっ!!」
ゴォォォーーー!!!
進は勢いよくジャンプして、その勢いで隕石を殴る。
「「「いっけぇー-ー----!!!!!」」」
バッゴォォーーーーン!!!!!
スッ
隕石が姿を消した。
「「「「?!?!?!?!?!」」」」
観客はあまりの衝撃で口が閉じていない。
「あ.......」
司会の人もなんも喋んない。
ヒュォォー--!!!
ヒュォォー--!!!
ヒュォォー--!!!
次々と降ってくる隕石。
ヒュッ
ヒュッ
ヒュッ
それを次々と消していく進。
俺の対戦相手もう戦闘不能なのになんで終わらないの?いじめ?ここでもそうなのか?神よ。
「あのー、これいつまでやればいいんですか!」
進が司会者たちに問いかける。
その声を聞いた司会者側は我に返った。
「ご、ごほん!勝者!ストーンマウンテンゴー!!」
勝った気がしないけどまあいいや。俺の目当て太陽破壊だし、こんな隕石ごときでビビってたら太陽なんて壊せないからな。
「まぁーた変な勝ち方してるよ?サヤ」
「いいの。進が勝てばなんでもいいの」
「でも見たくない?進のかっこいい姿!技とか一切使ってないじゃん!」
「確かに。見てみたい」
「今後の相手に期待ですねー」
「ですねー」
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