世界大会 キングオブ・拳 Bブロック① 【神父視点】
「ふんふふんふふーん♪」
今日はキングオブ・拳の二日目かー。昨日の一日目は仕事があって見れなかったけど、今日は一日中空いてるから、見れるー!
神父はいつにもまして上機嫌だった。神父もキングオブ・拳のファンの一人だからである。
「ポテチとコカ・コォォーラの準備も整った。あとは待つだけだー。」
手をすりすりしてテレビの前に座る。
「でもなんで今まで休止されてたのかわからんな。、、まぁいっか!」
事前情報によれば、今日の試合に出るのは私の推しのリオ様!あぁ!早く見たい!
他に注目の選手はいるのかな?
神父はテレビをじっと見て、いい選手を探す。
「ストーンマウンテンゴー、、、?、、うーん、、、うーん、、、うー-ん!まさかですな、、」
神父の脳裏によぎるのはあのガイジこと石山進。
「そんなこと、、あり得ないですよ、、、大体出て行ってからそんなに経ってないのにあそこにどうやったらつけるんですか、しかもあの国の気温は現地の種族しか耐えられなくなってるはず、生身の人間なら燃え尽きているはず。」
「どうかされましたか?神父。」
後ろから突然声をかけられ、少しビクッとなる神父。
「おや、これはキラサさん。アポを取ってから来てくださいと何度も言っているでしょう。」
「すいません。でもどうしても今日一緒に見たいんです。キングオブ・拳を。」
そ!そこまで!?もしかして私のことす、す、、好き、、だったり、、?
「どうぞ入ってください。今丁度お菓子をつまみながら見ようとしていたんですよ。」
「お仕事最近忙しそうですね。今日はお休みを取られたんですね。」
「まぁ、今日ぐらいはいいかなと。私昔はこれを楽しみに一年間頑張ってたんですよ。それが突然なくなって、心が病みそうになりましたよ。でも何とか復活してくれたので見なきゃいけないと思いまして。」
「この大会はなかなか見ごたえがありますからね。私の弟子などをこの大会の出場者から選ぶのもいいかもしれません。武術だけでの戦闘だと、魔法を使ったらどれだけ強くなるかは、未知数ですから。」
「はは、その弟子は幸運ですね。キラサさん直々に教えを請えるなんて。」
「私はそこまで強くないですよ。あなたの方が何倍もお強いじゃありませんか。」
「そうかもしれないですね。あっ!!始まりましたよ!」
「コンコンニチバンあはようございます!!どうも!今日も司会を務めるアンジェリーナと!」
「し、司会の斎藤でーす!」
「「よろしくお願いします!!!!」」
「早速!今日の試合予定を発表いたしましょう!どうぞ!斎藤さん!」
「では順番に紹介していきます!
第一試合目!ガンマンvsエリー!
第二試合目!ゴンゴズリーvsヘンドロベロン!
第三試合目!リオ様vsキングサリー!
第四試合目!ストーンマウンテンゴーvs田中たかし!
この順番で試合を開始していきたいと思います!Bブロッで注目の選手などはいますか?ゴランドさん!」
「そうですねー。初参加の選手が結構いるのでそこらへんはわかりませんが、リオ様は皆さんの思う通り今大会の最優勝候補ですね。以前に彼女の蹴りを受けたが、相当来ましたよ。」
「なんと?!チャンピオンさえも納得させてしまうリオ様!!彼女は!もう止められないのか!!」
「食らってこそわかる真の痛みってやつですね!」
「そういうことです!」
「では!準備が整いましたのでこれから第一試合を始めたいと思います!!」
「「レディー!!ファイト!!」」
戦いのゴングが今鳴らされた。
「まずは両選手お互いを図っていますねー。」
「エリーさんはドラゴンの末裔と書いてありますが、、ただの女性ですよね?」
「いや、あの姿は竜人。ドラゴンと人間を融合させたものです。」
エリーが素早く敵に突撃した。
「おおーっと!ここで先にエリー選手が先に仕掛けた!!」
「ふっ!!!」
素早く急所に蹴りを入れるエリー。
しかし相手のガンマンには傷一つ付いていない。よろめいてすらいない。
「おいおい!!あんな体見たことないぞ!」
「まるで鋼の鎧を着ているみたいだ!」
「すごい筋肉!素敵!」
相変わらず観客からの歓声が止まない。
「はじいてるっ?!なんて筋肉なの?!」
エリーは自分の攻撃が通用せずに焦っている。
「どうしたんだい?そんな程度の攻撃でこの大会によく出れたね。いくら殴っても僕には効かないよー。」
余裕の笑みを見せるガンマン。
「くっそ!おらっ!」
必死に走り回って助走で威力を上げ、ガンマンに蹴りや、パンチを入れるが、逆にエリーの手が痛くなっていく。
「可憐走!! 花の散りばめ!!」
一気にスピードを上げてガンマンに攻撃を与える。
ドンッッッ!!!!
パンチの当たった音が会場に響き渡る。
「おお!!!!あの女!!スピードを速めて、さらにパンチの威力を高めやがった!!!」
「やるなー!!あの女!!」
「あんなにたくましい人はそうそういない!!」
「やったの、、?」
エリーがそういうと、ガンマンは立ち上がった。
「そういうのは、本当に相手が死亡した時だけに使うんだよっ!!!」
ガンマンはエリーに大ぶりのパンチをくらわせる。
体格の割りに早いパンチはより恐怖を覚える。
「筋肉防御!!ミートシールド!!」
ガンマンがさらに筋肉を強化した。
「あんた!さっきまでのが最高強度じゃなかったの?!」
「、、はて?そんなこと言ったっけ?」
「このプロテイン野郎め!!可憐走! 直線一番!!」
「筋肉強化!根性パンチ!!」
エリーが技を使って一気に決めてくると予想したガンマンはパンチを放つ用意をしていた。
「これで決める!!やぁぁー--!!!!!」
ガンマンの思い通りに一直線に攻めてくるエリー。
「やっぱり最後はそうくると思ったよ!ミセス・エリー!!筋肉パンチ!!」
パァァァン!!!!!!!
2人の攻撃がぶつかり合ったとき、破裂音がした。
激しい戦闘で煙が出ていた会場も見えやすくなり、選手たちの方を見る。
エリーがうつぶせで倒れており、ガンマンがその場に立っていた。
「ま!まさか!!えー!結果!第一試合は、ガンマン選手の勝利です!!」
「「「「うおぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
激しい戦闘の上、ガンマンが勝ったことに観客は盛大な歓声を送る。
「ガンマン選手!!今の心境をお聞かせください!!」
「はい!!まさか自分がこんなに強いとは思ってませんでした!!それを気づかせてくれたこの大会!そしてエリー選手に感謝を伝えたい!!どうもありがとう!!」
「「「「「うおぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」
「いやー-!すごかったですね!ゴランドさん!あのガンマンって人!我慢とパンチだけで勝っちゃいましたよ!」
「、、、、、、、、、」
「ゴランドさん、、?」
「あっ、、ええ。彼は相当鍛えていますね。まさに努力の証でしょうか。」
「と!ゴランドさんも絶賛しております!」
「ではいったん休憩です!バイバイー!!」
プツッ
「神父さん!!遊びに来たよー-。」
神父の部屋にD組の生徒全員が遊びに来た。
「急ですね!?じゃあ最上階の部屋にでも行きましょうか?」
「「「最上階?!」」」
目をキラキラさせるクラスメイト達。
「私も気になる。そこにテレビはあるのか?」
キラサがやけに食い気味ですわ。
「き!キラサさん!!お久しぶりです!」
「あっ、、久しぶりだねー。」
「取り敢えず行きましょうか、転移 ここの最上階。」
パワワワーン!
「おお!広い!!とっても広い!」
「教室5個分はあるで!」
「テレビでか!!シアターじゃん!!」
興奮してるなー。これだから最近の子供は、、可愛いじゃん。
「ぽちっとな。」
神父がテレビをつける。
「さあ!次はゴンゴズリーvsヘンドロベロン!では試合!スタート!」
ゴーーーーン!!
「「「「うおぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
「何この番組?!コロシアム?」
「おや、そういえば知りませんでしたね。これはキングオブ・拳といって世界中で愛される武術の大会なんですよ。」
「「へー--。」」
「あっち行ってみよ!」
「いーねー!」
クラスメイト達は神父のでかい部屋で遊び始めた。
キングオブ・拳を見ている生徒は10人ぐらいだった。
まったく、、、この大会を見ないとは、、人生を損しているな。奴らは。
勝敗はゴンゴズリーの勝利。
未知の生物はほんとに未知の動きをしていた。
それを見て、生徒たちの数名は見るのをやめていた。
ピえん、
「さ!さ!次は皆さまお待ちかね!!!今大会の大目玉!リオ選手です!!」
「来たー-!!リオ様!!!」
「うるせー!神父!」
「どうしたの?」
神父の叫びでみんながテレビの前まで集まってくる。
「ちょっ!近いって!もっと向こう行ってよ!」
「テレビ見えねえだろ!」
「やば、、すげー美人だ。」
一人が静かにつぶやく。こうしてリオ様は人気になっていく。
「ほんとだ!すっごい可愛い!!」
「どれどれ、、っ?!やばい!俺一目惚れしたわ!!」
「俺も!」
「俺も!」
こいつら前から思ってたけど、ころころ好きな人変わるよな。これだから最近の若造どもは、、この浮気性めがっ!
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