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魔王との決着

我は今、ティータイムを楽しんでいる。隕石が落ちてくるのを見ながら。


「ふうー、この時間は最高だな。自分と向き合う時間が生まれる。さらにあの男との戦闘で生まれたストレスさえ緩和してしまう、、やはり最高だな。」


あの男が隕石に吸い込まれてから約2時間がたった。そろそろ中から破壊してもらわないと我もろともここ一帯が破滅してしまうなあー。


早く壊してくれー。


「あの男、確かに心臓を一度潰したはずなのに何故死ななかったんだ?異変があったとすれば、握りつぶすほんの一瞬だけアイツの下が光に包まれたが、、」


あの男は勇者の一人だったな。だとすると女神の加護ということか。


「忌々しい女神め!どうせ7級の一番強いやつだろ!じゃないと死者蘇生なんて無理だぞ! 」


しかも生き返ってからあいつの強さが格段に上がってたんですけどー?


なんかしたな?あの神の出来損ないどもが!


ファシアスは優雅であるはずのティータイムでずっと怒っていた。


「もしあいつを殺したとして、女神が黙っちゃいないな。」


そもそもあいつのこと倒せるかどうかもわかんないし


「その場合確実に最高戦力のヴァルキリーであるラナ・ドクトリーヌが我を追い詰めにくるだろう。」


そうしたら、あいつとの戦闘の消耗を踏まえて勝算は6割といったところか、あいつのほうが天空界の長より強いんだな。


そんなことしちゃって大丈夫なの?女神さんたち。あなたたちとんでもないもの生み出してますけど、、


「こんなの、5000年前の世界大戦で大暴れしたムーツ・ナデシコじゃん。」


まあこの話は置いといて、


ラナ単体であれば簡単だが今回は勇者がいるからなー。ムズイよ、今回。


ファシアスはこの後、自分がどうやって生き残るかを考えながらお茶をすすっていた。


「ズズーーーーー!!」


いろいろ考えたら眠くなってきた、、、けどあいつが返ってくるまで待たないと、、、


「やっぱ寝る、、おやすみ世界、、そしてさよなら我が人生、、」



その頃、進とパルデンスはというと



「そろそろ地面付くぞ、気をつけろー。」


「うひゃああああああ!!!心臓飛び出るううううううう!!!」


どうやらパルデンスはスカイダイビングが苦手らしい。


「この高さから落ちたらお前は死ぬだろうな!パルデンス!」


「ええー-?!?!何とかしてくださいよ!」


上空200メートルで声がほとんど聞こえないのにそれだけは聞き取れたパルデンス。


「ていうか!お前の名前呼びにくいから!これからパルって呼ぶわ!」


「そんなこと言ってる場合じゃないって!!どうすんですか!これ!」


もう地面が近づいてきてる。


そんなこと知らんといった顔の進に対し、さっそく腹を立てるパル。


「はよ!はよなんか出せや!!!」


「うるさいなー。こんな高さぐらい落ちたって平気だって!」


「何喋ってんだよ!あんた頭は正常か?!いいからなんか出せ!!ぶっ飛ばすぞ!」


こいつ性格変わりすぎじゃね?


「分かったよ!水泡はつどー」


ダルそうな口調で魔法を唱える進。


「ああ!ありがたやありがたや!」


そう言ってパラと進は地面に着地した。


「ほら!大丈夫だっただろ?」


進は何もせずとも怪我をしなかった。


「そ、そうですねー。」


若干引き気味のパル。



「待っていたぞ!小僧!」


とファシアスが進に叫ぶ。


「パルは後ろに下がってろ!これは非常にあぶねえからな!」


「わ、わかりました!気を付けてくださいねー!」


そう言ってパルは進の忠告通り、後ろのほうへと下がった。


「小僧!なるはやで終わらせよう!我は早く帰りたいんだ。」


早く帰りたい?じゃあ俺が隕石を探索してるときに帰ったらよかったじゃんか。


「まあいいぜ!はやくおわらせよう!」


今、戦いのゴングが鳴らされた。


「古代魔法  エンシェントキャノン!」


ブワッ!!!!!


魔法陣から高熱の炎が一直線に発射される。


「速っ!!」


とっさによける進。


「暗黒魔法  黒球」


「もうそれは通じないぞ! 古代魔法 レーザービーム!」



レーザービーム?!それって属性ついてんの?ついてなかったら死ぬんだけど。


「一応ふさぐ!黒霧バリア!」


黒霧を発動させて、レーザーを飲み込む。


「古代魔法 五重の光!」


レーザーを打ちながら、もう一つの魔法で追撃してくるファシアス。


「二つ同時、、その魔法でもできるのか!」


「魔剣召喚 ブリザード」


氷結の剣ブリザードこれは神話級武器の一つで世界に十個しかない。


もちろんとてつもなく貴重なので、威力もでかい。


この剣の特性は水分を集めて凍らせることができる


「ずるいねえ、その剣。勝ったらくれよ。」


「ダメだ。これは苦労して手に入れたんだからな。」


「そうか、でも俺が勝てばもらうぜ!なにがなんでもな!」


「それだけはできないな!!」


「ふん!!!!!」


ファシアスが剣を薙ぎ払う。


すると、地面が凍り、空気まで凍った。


もちろん進も。


「やはり強すぎたな。この魔剣は、」


ファシアスは悲しそうにそういった。


「進さん!しっかりしてくださいよ!このまま死んでいくんですか!」


隠れていたパルが進が凍ったのを見て、姿を出した。


「まだ残りがいたか。お前はこの魔剣に耐えられるか?」


案の定標的がパルへと移り、ファシアスが近づいていく。


「ひっ?!?!」


恐怖で腰が抜けるパル。


「弱すぎる。そんなんじゃまともにこの世界を生きていくことすらできないぞ。」


と腰を抜かすパルに憐みの目を向けてそう言葉を放つファシアス。


「で、でも!仲間が凍ってるんだぞ!助けに行かないわけないだろ!」


と強気に言ってみるパル。


「そうか、お前はその程度であの化け物の手助けをしようと思ってるんだな。」


「全く、いいか?あの男は我と並ぶほどの強者だ。それをただの一般人が手助けだど?笑わせるな!隠れていろと言われたのにそれすら守れない、、一般人より使えないではないか!」


と馬鹿にして言うファシアス。


「そ、そうかもしれないけど。立ち向かわないといけない時が人には絶対あるんだよ!どんなに自分が弱くても僕は絶対に仲間を見捨てたりはしないよ!」


「おりゃああああああ!!!!!!!!」


叫びながらそこらへんに落ちてるガラスを突き出して突進する。


しかし常人以下の運動能力のパルの攻撃はファシアスにあたるはずもなく。


サッと躱された。


「まだまだああ!!」


何度も突進しては何度も躱される。そんな無意味なことを永遠と繰り返してるパルに苛立ったファシアスは蹴りを入れる。


「ぐふっ!!!!」


ボキボキと骨が折れる音が何回も聞こえる。さらに、口から大量に血が出てきてる。


もう立っているこきつい状態なのにまだ戦おうとしているパル。


「なぜそれほどにまで粘るんだ?理解できないな。」


ファシアスは死にそうなほど粘るパルに疑問を持ち質問をしてきた。


「それはですね、、、僕が、、、あの人に、、、命を助けられたからです、、、、、」


「助けられた?その恩に命を張ろうってことか?」


「そういうことです。」


「はあー---。なるほど。でも君このままじゃ我に殺されちゃうよ?」


「それでもいいんです。、、、あの人のために死ねるなら本望です、、、」


「っ?!」


その言葉に驚いたファシアス。


「君それ本気で言ってるんだとしたら病気だな。」


「でも、その忠誠心には感服した。どうだ?我の国に来ないか?」


ファシアスからの急な提案。


「さっきまで、痛めつけられてた相手の国に来いって?そりゃあうれしくないっすよ、、、」


「そうか、なら仕方ない。そのまま死ね。」


ファシアスがパルに最後のとどめを刺そうとする。


すると、凍っていた空気が燃え始める。


「何だ?」


どんどん燃えていき、最後には黒い何かに吸い込まれていった。


まるでブラックホールのように。


「、、、黒い炎?」


「おお!まさか!この魔剣の氷を炎で打ち消したのか!さすが勇者だ!」


「ああ、そうだな。パル!見ておけよ!この俺がすべてを飲み込む瞬間を!」


「戯言を!我の全魔力を消費してこの惑星ごと消滅してやるわ!」


「やれるもんならやってみろ!」




「絶対惑星破滅砲!!!」


いや名前ダサい!三歳からやり直せ!


「吸引掃除機!!」


もっとダサい奴いた!やめちまえよ!!


しかし威力は笑えないくらい大きかった。


「おおおお!!!!!!それが貴様の全力かああああ!!!!!!!!!!」


「まだまだああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」


二人ともエネルギーの波動を出し合っていた


近くの山がえぐれて、地面が消滅してマントルが見えた。


「ちょー-!!さすがにやばいですって!」


パルが身の危険を感じて二人に言うが聞こえていないようだ。


二人の攻撃はみるみる大きくなっていった。


「我はまだまだいけるぞ!小僧!」


「はっ!おれもまだまだ余裕ですよーだ!」


二人ともまだ魔力が八割は残ってる。


「もう決めちゃうかー!!」


「そうだなー!!!」


「誰かー-!!!助けてくださー----い!!」


進がパルの周りにバリアを張る。


「ああ!!ありがとうございます!」


安心した様子でそうお礼を言うパル。


「僕さえ無事ならどうだいいや!」


と頭のおかしい二人のやり取りを見ていたパルも、ついに頭がおかしくなってしまった。


「都市がはーめっつ♪破滅~♪アハハのはー---?」



「「あいつ、頭おかしいな」」


「は?誰が頭おかしいって?もう一回言ってみろよ!まあもう一回言ったら僕切れちゃいますけどね!!さっき頭おかしいって言いましたよね?だったら今あなたたちがお互いに放ってるやつ。


何じゃそりゃああ?!?!?!なめてんのかい!!って話なんですよね!こんな野原でやばい戦闘してるのあなたたちぐらいですよ?普通野原って言う場所は、家族や友人ときて自由気ままに遊んだりしてのどかな場所なはずなんですよ!緑があって、可愛い虫や植物が生えてて、なのにあなたたちのせいでこのありさまですよ!!見てください!!どこに緑がありますか?!下を見れば赤いマグマ!上を見れば草が焼けて出た煙!!前を見たら謎の砲撃!!!面白いですよねー!!」


「「、、、、お、面白いですうー、、、、」」


「何がやああああ!!!!!!!!!!!!!面白くないわああ!!!!!!!!!!!!!」


「ええー-、、、、、」



「さあ!続きだあ!!!小僧!」


「全力で行くぞ!!!!!!」


「「おりゃああああああああああああああああ!!!!!!!」」


近くにあった五つの都市の全てが消えた。


「ははっ!!どんどん消えていくぞ!!小僧!!楽しいなあ!!」


「ああ!!!今までで一番楽しい!!!!!!」


ああ、、、僕はやばい人の仲間になってしまったのかもしれないや。


バタッ


エネルギー砲撃の打ち合いが終わったと同時に、ファシアスが気絶した。


「ああ?勝ったのか?」


「はいっ!勝ちましたよ!」


おお!勝ったのか!!うれしいなあ!


「こいつ死んでねえよな?」


「はい。わずかですが息はあります!!」


「そういえば、、、お前死にかけじゃなかったか?なんでそんな生き生きしてんだ?」


「えーと、僕研究してるって言ったじゃないですかー。専門は錬金術って言いましたけど、基本は戦闘以外何でもできるんですよ!」


おおー、こいつ地味にすごい奴だ。


「まあ、何あれ勝ててよかったな。あー、あとそいつ殺すなよー。仲間にするから。」


「な、仲間?!?!本気ですか?!」


「ああ、本気。」


「なんでそんなに仲間が必要なんですか?」


「言ったろ。国を作るために人材が必要なんだよ。」


「そうでしたね。まあ進さんが言うなら僕はいいですよ。」


「ありがとさん。」


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