隕石内部 パーツ0
俺は今、隕石の中にいる!一般人には到底できない芸当だな。
隕石ってこんな風になってるんだなー。
中は意外と涼しくて、外側の炎の温度とは真逆だな。
しかも明るさはちょうどいい感じだし、部屋も何個かあるし、扉もついてるし、まるでマンションだな。
試しに一番手前にある部屋のドアを開けてみる。
「あれ?開かない。」
扉に鍵がかかっていた。これじゃあどうしようもないので扉を壊す作戦に移る。
バコーン!!!!と扉が粉になる。
ていうかここ何のために作られたんだ?
「、、、まさか本当に隕石はこういうものなのか!」
だとしたら今からでも日本に戻り、ノーベル賞を受賞しなければ!
などとくだらない妄想話を進がしていると、こんな声が聞こえてきた。
「どーもこんにちは。僕の名前はー、えーと何だっけー?、、、あーそうだそうだ、パルデンス・ドクトリーナでーす。どうぞ、よろしくー。」
なんか変なアナウンスきた。
「僕はー、えー、研究をしていて、そのために研究所を探していましたー。ですがー全然見つからずー、あきらめかけたときー、この石を見つけましたー。ちなみにー、僕の研究してるテーマはー、錬金術の正体?的な何かですー。」
錬金術といえば石田だっけ?あいつ錬金術師だったような、、、
「おい!その錬金術っていうのは一体何なんだ?」
と進が言う。
「あー?僕の声が聞こえるのか?いままでここに来た奴らは最初だけ反応してそれから聞こえない様子だったぞー?」
おお、、それは悲しい。
「僕の声が聞こえるならお願いだ。ここから出してくれないか?もう何年もここに閉じ込められてるんだよー。そろそろ出たいんだけどなかなか壊せなくてねー。この壁。」
なんで俺がそんなめんどくさいことしなきゃいけないんだ、
「おい!お前どのくらい研究できるんだ?」
と進が聞く。
「よくぞ、よくぞ聞いてくれましたとも!僕の研究はねー!なんと!魔力貯蔵ゴ-レムについてさ!」
ゴーレム?レンガでできてるやつか?
「それ、すごいのか?」
「そりゃあ、もちろん!なんといっても普通のゴーレムだけでもつくるのが難しいのに、魔力を貯蔵できる、世界一やばいゴーレムなんですよ!」
「その魔力貯蔵っていうのは何がすごいんでやんす?」
「そう!よく聞いてくれました!魔力貯蔵とは何か、それを説明するにはまず、魔力について解説しなければ!」
「いや、さすがに魔力はわかるって。」
「あああー--!!!これだから脳みそダチョウは困りますうううう!!いいですか?魔力とは世界のエネルギーなんですよ!あなたはずっと魔法を打つときに消費するものだと思ってましたね?実はこれまた奥が深いんです!」
こいつすげえしゃべる。
「魔力はこの大地から湧き上がってくるんです!その排出量はなんと1日に5000万魔力!
この惑星の人たち全員の1日の魔力消費量が約2000万魔力!これを世界魔力消費量と呼んでいます。つまり!3000万魔力余るというわけです!そのすべてを僕のゴーレムが吸い取り、貯めこめるのですが、、、勇者という者たちが来てから世界魔力消費量が頭おかしい!!なんとここ1か月の総魔力消費量は勇者たちだけで、七千億魔力ですよ!?これでは貯めることができないんですよ!それからというものゴーレムが使えないと判断され、研究所を追い出される羽目になったんです。」
おいおい俺のせいか、、
「消費魔力って!ステータスに自分の持ってる魔力書いてあるじゃねえか!それは何なんだ!」
と進は新たに質問をした。
「それは自分が持ってる魔力です!それが回復するために、大地から魔力を吸収してるんです!」
おお!なるほど!
「つまり!世界魔力消費量は魔力回復量ということか!」
「ええ!そういうことです!」
「「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」」
おとなしくなった、
ひと段落したと思った進はパルデンスに質問した。
「お前、俺に協力しないか?」
急に質問されたパルデンスは困惑している。
「俺はなあ、嫁が二人もいるんだぜえ!すげえだろ!」
「す!すげえ!!」
「そうか!そうか!それで、その嫁の一人がなあ!国を滅ぼされちまってよ、悲しいだろ?!」
「ぐスっ!!が、、がなじいいいいい!!!」
と泣いて昔話を聞くパルデンス。
「だからその国を作り直そうと思うんだ。そこでお前の力を借りたいんだよ。頼めるか?」
「、、、、、、そうですか、、、、、、」
するとパルデンスはしばらく黙った。
「いいですよ!僕でよければ!喜んで!」
「いいね!君。採用!」
これでまた一人いい人材ゲットだな。
「とりあえずお前を出す方法改めて教えてくれないか?」
なるべく早くここから出ないとファシアスとの喧待ってるんだからな!
「ここはオーブが4つのパーツになって散らばています!それを集めて扉の穴にはめてください!」
なんか難しい!!ムリっ!!
そう思った進は助走をつけ始めた
「ん?あなたは一体何をしてるんですか?」
その奇妙な行動に不審な感情を持ったパルデンスは言った。
「こうやってっ!!」
歩きを止めた進は大きい扉向かって一直線に蹴りを入れたスキルも何も使わずに。
「、、、ナニコレ?そういうドッキリ?これ。8年間放置してどうなってるかドッキリ?おもんな!キレていい?いいよね。」
扉は木端微塵になって風でどこかへ飛んで行った。
「おい。仲間んとこ帰るぞ。」
「ああ、こんな僕を仲間なんて言ってくれてありがとう。」
そう驚いて腰を抜かしたパルデンスに手を貸す。
「ちなみに、なんで今この隕石飛んでんの?」
そういえばと思い、パルデンスに聞いた。
「ああ、実はこれ飛ばされたんですよ。あれは確か7年前、、、」
よくわからない巨人族が来て、この石を放り投げていったんですよ。でもあそこは確か6年前にほろんだので、あの飛ばした巨人には感謝してもしきれないんですけどね。」
そっかあー-。
「とりあえず、、外行こうか。」
そうやって、二人は隕石の中から脱出したのでした。
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