旅立つ時
結局ほとんど寝れなかったけど、どうせ移動に時間かかるからそこで寝ればいいか。
「おはよー」
「ああ、おはよう。」
「ん、、おはよー。」
「早速荷物まとめるぞ、新幹線に間に合わない。」
まぁ俺が走ればすぐだけど、凛とサヤがいるし。
「わかった!ハイ!」
そういって凜はすぐに準備をして戻ってきた。
「おお、準備早いな。」
「それほどでもー。」
「サヤはまだか?」
もう俺らが起きてから1時間は経っている。
現在の時刻は午前4時、新幹線出発が8時。
ここから駅まで、歩いて3時間。走れば1時間。
初めてだから色々戸惑うだろうから、なるべく早く出たいんだが。
女の子は時間がかかるらしいが二人ともメイクしてないやん。何に時間かけてん?
「ごめん。遅くなった。ちょっと荷物詰めすぎちゃって。」
そこには俺の体格と同じサイズのカバンがあった。
「おいおい、一体何を持っていくつもりなんだ?」
「ふふ、秘密」
「まぁ、重量オーバーにならなければいいが。じゃあ、ここを出るぞ、荷物持てー。」
サヤがカバンを俺に差し出してくる。
「何?」
「持って。」
「サヤが持つんじゃないの?」
「私には重すぎて持てない。」
差し出してきてる時点で持ててるんですけど、、
「いや自分で持てよ。俺の荷物見て!サヤの5倍はある!しかもほとんどお前らの!」
サヤたちが昨夜さんざんした後すぐに寝てしまったため、進がすべて用意したのだ。
「ダメ、、、なの、、、?」
「なにこれ軽!軽すぎて浮いちゃいそうだな!このカバン!」
「本当!?嬉しい!私、カバンの上に乗っていい?」
「なんでお前が乗るんだよ?!」
カバンの上に乗るやつとかいるんだ、、、
「カバンの上なんか表面積あるし、乗れるかなって思って。」
「いいけど、」
「え?!そこに乗るの?!楽しそう!私も乗る!」
子供か、お前ら。
通報されたくないよー-。
「じゃあ、ちょっと早歩きするぞ。」
「うん。レッツゴー。」
新幹線のある駅までの道はとても遠く感じた。
周りの視線がとても気まずい。
「ねぇまま!あれ僕もやりたい!」
「見ちゃダメでしょ!こっちに来なさい!」
「ちょっと見てー、あれ。ん?上の2人めっちゃ可愛いじゃねぇか!さては誘拐だな!」
「お巡りさん!アイツです!」
「ちょっと君ー!止まりなさーい!」
「逃げるなー!追いかけろー!」
うるさ、、、
「もうちょっとスピード上げるぞ!再度つかまれよ!」
「イェーイ!!どんどん飛ばしてー!」
「速ーい。後ろの人たちの顔が怖いんだけど、、」
このまま走り続けて2時間。
ようやく駅に着いた進たち。
後ろにいた人たちは走る距離が長すぎてついてこれなかった。
「ふぅー、疲れた。」
「ここが例の駅なのね。」
「すごい大きい」
2人ともすごい驚いている。
確かにすごいなー。
「なんたって、ここはこの国で一番高い駅らしいからな。国が運営してるらしいぞ。あの神父のとこかな?」
「へぇー、あの人結構偉かったりしてね!」
「今は7時だからもうすぐ新幹線が来るな。」
「え?8時じゃないの?」
「8時に出発だから、なるべく早く着くんだよ。」
「どんな感じなんだろー!楽しみ!」
「早く乗りたい。」
「3泊ぐらい新幹線でするからな。食べ物とか買っておかないと。」
「料理って中でできるの?」
「パンフレットで見たけど、ホテルの部屋くらいはあったぜ。」
「広!そんなに横幅ってあるんだ。」
「そうだな、魔法で広がるようにしてるらしいぞ。」
「そんなこともできちゃうんだ!」
「そんなこと、私もできるし。」
サヤがマウントをとってきた。
「誰でもできるだろ。」
「っ!?!?ひどい、進。」
「いや、お前の場合は、もっと広くできるってことだよ!サヤはめちゃくちゃ強いしな!」
「うん!」
「私、、できない、、」
「とりあえず、あそこの市場で食べ物買うか。」
この駅にはでかい店がたくさんある。
スーパーや電化製品を扱ってる店、化粧品を扱ってる店など、いろんなものが揃っている。さらに駅ということもあって、朝早くから開いてる店がほとんどだ。
3人で食材などを買ってきた。
途中で凛とサヤがどっか行ったけど、どこに行ってたんだ?
「おっ!もう来てたな。新幹線。」
今は7時50分。ギリギリだけど間に合ってよかったー。
「なるべく早く乗車をお願いしまーす!!」
新幹線の駅員の人が呼びかけている。
「おーおー。早めに行くぞ。」
「わかった。」
小走りで新幹線のほうに行った。
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