アドベンチャークラン
可愛いは正義
お昼ご飯を食べ終わり、一休みしてるとサヤがアドベンチャークランに早く行こうと急かすので、食べてすぐに出た。
「しかしオーストラリアぐらいか。探すのめっちゃ大変なんじゃないの?」
「そこは任せて。」
サヤが自信満々についてきてと言ったので、ついて行くことにした。
さてさて、お手並み拝見と行きますか。
「ここをこう行って、、、、あれ?でも行き止まり。
あっ、そう行くのか!でもそっちはさっき通った。」
どうやらお困りのようだ。大丈夫なの?
裏路地とか行かないよね?
案の定、着いたとこは裏路地でした。あはっ!人って不思議だなー。ここまで馬鹿な奴が生まれてくるんだから。
仕方ないなー。
「飛んで探すぞ。しっかり捕まってろよ」
そう言ってサヤを背中におんぶして空中に浮いた。水泡を足場にして、空中を歩く。
一部始終を見てた裏路地のチンピラたちはあんぐりとした顔で固まっていた。
「目印みたいなのってあるか?」
「剣が盾に被さってるマークの旗がある。」
「了解」
ビュン!!
風を切って飛んだのでサヤはくたくたに疲れ果てている。
「大丈夫か?ほらさっき買ってきたアイス。」
「ありがとう」
「ごめんな、お前のこと全く考えてなかった。」
「本当だよ。」
「許してくれー。」
「じゃあ、私が食べたところの部分食べて。アイス。」
「そんなのでいいの?」
「うん、愛の証明。」
おおーー!!!!マジで可愛いなこれ!!格別だ!
「ほな、いただきます。うーん、いつもの300倍美味い!」
「あとはアイスもう一本買ってきて。3秒で」
「了解!」
アイス屋に行くまで0.00007秒
店主が気付いてないので、自分でよそり0.00010秒
お金を出すのに時間がかかり0.00045秒
戻ってくるのに0.00005秒
あわせて0.00067秒かかった。
ブオオーー!!!
風を切る音が聞こえる。
「はいこれ。なんとか間に合ったー。これで許してくれよ、」
そう言ってサヤの顔を見ると、アイスが顔にべちゃっとくっついてた。
「、、、、、、、」
うわぁー、、、顔にべちゃっと付いてる、、、
「ごめんなさい。水泡できれいにします。」
水泡でサヤの全身の汚れをくまなく取り除く。
「っ?!何かの感覚?吸い取られて行く!」
、、、、、確かにね。吸い取られるよね。これでも汚れだけなんだ。吸い取るのは。
サヤさん、そんなリアクションしても何も感じないでしょ?でもね、可愛いから放置しておくんだよ。
「早く、止めてー!」
「はい止めた」
「ちょっと反応薄い。」
「もう見慣れたからな、、、」
「もしかして、わざとやってるって知ってた?知ってて見てたの?」
「っ?!そうだったの?!なんだよ!騙されたじゃねーか!」
オーバーな反応したら信じるでしょ。
「、、、しら、きるんだね。」
「サヤさん?」
「嘘は私一番嫌いなんだ。前にもこんなことあって嫌な思い出しかない。」
サヤが顔に手を当てて俯いている。
「すまん、ずっと嘘ついてた。反応が可愛すぎて、、」
「今の全部嘘だよ。」
「は?」
「進がアイス顔にべちゃってやるからだよ。」
「お前!俺の心を弄んだのか?!許すまじ!女!」
「ごめんね。でもからかいたくなるくらい、進のことが好きなの。こんな理由じゃ、、、ダメ、、?」
必殺!上目遣い!
「何言ってんだよ?お前のすること全て、俺にとっては善だからな。」
「ありがとう!」
「やっとついたー。ここがアドベンチャークラン」
「うん。」
入るかー。緊張するー。
ガチャッ!!!
扉を開くと、そこはまさにザ・異世界のギルドと言わんばかりの男と酒、そしてこのうるささ。
「異世界キタァァぁダァぁあー!!!!」
俺の叫びは思った以上にデカかったらしく周囲の奴ら全員が静まり返ってこちらを見ていた
「なんだあいつ?新入りか?またヤベェ奴が来たなぁ?」
「隣の女ヤベェ美人だ。けっひっひっ!」
周りの視線が痛いが、受付っぽい場所に行く。
「ようこそ。アドベンチャークランへ!ハンター登録ですか?それとも買い取りですか?」
ハンター登録?なんじゃそりゃ?
「ハンター登録っていうのはここの職場の社員になるってこと。ハンターにはランクがあって、7級まである。最低が1級で、7級が最高。ランクによって受け取り報酬とかも違ってくるの。もちろん買い取りも額が違ってくるから、ハンター登録はしとこ。ね?」
ニコッと笑う君には誰も逆らえない。
「ハンター登録と買い取り、どっちもお願いします」
「はい!わかりました。ではそちらの方と一緒にこちらへ来てください。
そのあと魔物を見せてください」
言われた通り職員について行くとでかい水晶が出てきた。
「驚きでしょう?なんてったってこれは神様が作った強さ測り機なんですから!」
「そうですか」
「すごーい」
「ここに手をかざしてくださいそうすると数字が出てきますそれがあなたの階級です!」
まるでスキル確認だな。
「まるでスキル確認でしょう?」
こいつ!まさか!俺と同じ未来予知者!なのか!?
こいつは一本取られた。驚きだぜ。
「さぁ!まずはそこの女の子からかな?どうぞ!」
ピタ。
「水晶が光りだした?!」
職員がびっくりしてる。すごい。すごい。さすが、俺の女ヤ。
「まさかこれは7級?!?!きゃーーー!!!」
虹色に光ってるカッコいい!さすが俺の女ヤ。
ゾロゾロとギャラリーが集まってきた。
「7級が初めから出たんだってよ!」
「マジか!」
「俺初めて見た!」
「あんなちっこい美少女が、」
すると、上から人が降りてきた。
「なんの騒ぎだ!」
「マスター!見てくれ!あんたと同じ7級だぜ!」
「何?!初手から7級じゃと?!誰じゃ?!どこにおる?!」
「ここにいる!!!!!!」
「あ、こんにちは。今日は観光に来ています。」
「「「か!か!可愛いー!!!」」」
「ゴホン!とりあえず、私の部屋に来なさい。」
「でも、彼と一緒じゃなきゃ嫌です。」
「誰だね?」
みんながサヤの指差す方を見ると、進が水晶に手を当てて水晶を破壊してるところだった。
「進、やりすぎでしょ。」
「そんなの、知らん。」
「ぎょええーー!!??」
「「「「割れたー!!!」」」」
「この国のハンター全員が最大攻撃しても破壊できなかった水晶をあんなあっさりと割りやがった!」
「ちなみに彼は?」
「彼は私の夫です!」
ニコッ、
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