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私、イセカイで冒険者やってます!(旧題:私、ソロで冒険者やってます。)  作者: 青咲りん
第一章 私が卒業するまで。 ゴブリン侵攻編
39/47

私、オフニー講師になる。

 約一ヶ月更新停滞して申し訳ねぇです。

 これからもまたこういうことがあるかと思いますが、その辺は寛容になっていただければ幸いです。

 また、誤字や脱字などを見つけたら、遠慮なくコメントしていってください。

 どうも。

 あのオフニーマスター(仮)な変態レズ美幼女(合法ロリ)が、まさか私のクラスの担任教師だなんて話を聞いて、尋常じゃないくらい驚いていますイトーです。


 いやぁ、ホントビックリしちゃうね。

 何がビックリって、あんな変態でも教師になれるってことがだよ。

 あのちょっとお高いアイスクリームみたいな名前してる校長先生は、いったい何を基準にして先生を雇っているんだろうと甚だ気になって仕方がない。


 私は、これからの学校生活がどうなってしまうのかと不安に思いながら、目の前の扉を睨み付ける。

 時はホームルームタイム。

 ちょうど、中ではフランキス……先生が、私について説明しているところである。


 ……にしても、あの人に先生という敬称をつけるの、ホント違和感ありすぎなんだけど。

 だってあのオフニーマスター(勝手に命名した)だよ?

 見てくれは完全に子供だよ?


 いや、見た目で判断しちゃいけないのはわかってるけど、なんか腑に落ちないんだよなぁ。


「……やっぱりオフニー先生だからだろうか?」


 いやだからオフニーってなんだよ。

 ホント謎過ぎるだろあの先生の趣味。


 と、そんな感じで教室の壁にもたれ掛かりながら、未だにあの先生の異常性癖の衝撃から立ち直れずにあれこれ考えていると、不意に彼女──フランシスカ・フランキスの私を呼ぶ声が、ドア越しに響いてきた。


「入って来なさい」


「し、失礼しまぁす……」


 うぅ、いざとなったらなんかめっちゃ緊張してきたぁ。


 私は半分緊張、半分興奮した表情で、スライド式のドアを開いて教室へ踏み込んだ。

 瞬間、一斉にこちらに向かって視線の雨が突き刺さった。


 ヤバい。

 めっちゃ注目されてるのが肌でわかる。

 視線ってこんなに物理的な刺激持ってたっけ?


 ……え?

 街のなかでもそれなりに注目されてたんだから慣れてるだろって?


 いやいや、そんなわけないじゃないですか。

 確かに注目はされてたかもですけど、ここまでぶしつけなのは初めて『はじまりの街』来たとき以来ですよ?


 ……だってチャラ男の件以降、なるべくフード被るようにしてたし。

 今日だって学校来るまでフード被って顔隠してたんだよ?

 今は鞄の中しまってあるけども。 


 しかし、その視線の集中豪雨と沈黙は、それほど長続きするわけでもなく、次の拍子には、爆発したような喧騒に教室が包まれた。


 その喧騒の中には、『え、銀髪?』とか『すげぇ、美少女じゃん』だとか『また幼女か』とか、果ては『俺はフランちゃん派かなぁ』とか、『金か銀なら、俺は銀髪派だな』という男子連中の不躾な言葉が聞こえてくる。


 ……うん、やはり私の目に狂いはなかった。

 私、実は超かわいい。

 ……もと男としては、めちゃくちゃ複雑な気分だけど。

 というか、男にそういう目で見られるのは正直言って気持ち悪い限りだ。


 一方で女子連中はと言えば『小さい』『かわいい』が多数を占める中、『び、美少女が二人だなんて……』とか『あんなのが二人いたら私なんて……』と、前者とほぼ肩を並べる勢いで怨嗟の声が聞こえてくる。


 ……うん。

 私としては毛頭そんなつもりはないんだが、女のさがというものが、八つ当たりぎみに私を攻撃してくる。


 ……女って怖いね。

 生まれ変わるなら男がよかったかもしれない。


 あ、でも全然知らない男の体に転生するのもちょっとなぁ……。

 やっぱり、生まれ変わるなら記憶は消去した方が幸せだったかもしれないね。


「うるさいわね、静粛になさいな豚どもが。

 全員屠殺するわよ?」


「「「……」」」


 ……あれ?

 今さらっと暴言が聞こえてきたような……?


 唐突の発言に教室が一瞬にして静まり返る。


 果たして、あの発言は幻聴だったのか否か。

 しかしそんなことはさして重要ではないのか。

 彼女は静かになった教室を見渡して満足げに頷くと、私の方へと視線を向けた。


「では、自己紹介なさい、ミス・イトー」


「……え、この中でやるんですか?」


 めちゃくちゃ気まずいんですけど。

 いや、煩かった上に不躾なことをやーやー吐き散らしていた生徒を抑えてくれたのは嬉しいですよ?

 あのままじゃろくに自己紹介なんてできなかっただろうし。


 でも、だからといってこの空気で自己紹介するのはちょっとハードルが高いというかなんと言うか……気まずくないっすかね?


 そんな意図を込めて視線を送ると、そんなことは別に気にしていないのか。

 さっさとしろという視線の圧力だけが伝わってきた。


(マジか……。

 この空気のなかで自己紹介させるのか……)


 この人、ただの変態かと思ってたけど、実は鬼畜なのかもしれない。

 そう思った私であった。


⚪⚫○●⚪⚫○●


 突然のフランシスカ先生の屠殺宣言のお陰か。

 自己紹介後の質問とかも特になく、面白いほど滞りなく私の自己紹介は済んでしまった。


 正直なところ、色々聞かれても答えられなかったわけだから助かったのは助かったが、その後の空気がめちゃくちゃ微妙になってしまったのは言うまでもない。


 ……屠殺宣言、オソロシス。


(フランキス先生って、結構キレやすい性格なのかな……?)


 そう思うと、だんだんとあの口調がドS王女っぽく聞こえてくるから不思議だ。

 一部の業界ではこういうのがご褒美だったりすると聞くが、私には到底理解できないな、これ。


 私はそんなことを考えながら、彼女に指定された窓際の席へと歩を進める。

 先生のお陰で教室は静かだったが、代わりに私の方へと向かってくる視線が痛い上にちょっと恥ずかしい。


 ……女の子に転生するなら、不細工よりも断然かわいい方が嬉しいのだが、しかし流石に美少女過ぎるというのも考えものだなぁ。


「はぁ……」


 私はため息をつくと、手に持っていた重すぎる鞄を机の上に乗せて、席についた──ところで、隣から私に話しかける、聞き覚えのある声が耳に届いた。


「……また会ったな、チビ」


「誰がミジンコだって?」


「そこまで言ってねぇだろ」


 突然聞こえてきた看過しがたい呼び名に眉をしかめながら、声の主の方へと首を傾けると、そこにはむっすりとした表情の少年がこちらを見ていた。


 こいつ……たしかルークだっけ。


(……こいつのこの表情見てると、こんなやつに助けられたなんてちょっと癪に障るな)


 ……よし、知らない人のフリをしよう。


「……無事でよかった」


「ぶふっw」


 --と思ってたのに、何だよこいつ急に。

 思わず吹き出しちまったじゃねぇか。


「な、なんで笑うんだよ!?」


「い、いや別に……くふっw」


 そういや、助けを呼んでくれてたのはルークなんだよなぁ……。

 笑っちゃ失礼かもしれないけど……でもこのタイミングで言うか?


 私は、やがてその異変に気付いた担任教師にみごとチョークを投げつけられて怒られるまでの間、堪え切れそうにない笑いを喉の奥で必死に殺し続けるのだった。


⚪️⚫️○●⚪️⚫️○●


 ホームルームが終わり、初限目までの短い休み時間がやってきた。

 屠殺宣言をしてクラスの空気を一気に氷点下へ落としていったフランシスカ・フランキス先生は、次の授業準備のため席を外し、代わりに私の席の周りには、クラスの様々な生徒たちが集っていた。


 一体なぜかって?

 そりゃ、アレだよ。

 自己紹介の時にいろいろ質問したかったのに、フランシスカ先生の屠殺宣言のせいで質問タイムが潰れたからに決まってるだろ?


 ……というわけで、私は今、絶賛質問攻めされ(・・)中である。


 しかも、その内容ももはや聞き飽きたと言えるようなテンプレート、FAQで、質問の内容はほぼ全て予想通りだった。


 曰く、『ねぇ、どこからきたの?』『その髪色、まさかシュノークローゼンの出身?』『肌白いね!顔もちっちゃくてかわいい!』『ねぇ、もう部活は何入るか決めた?』『よかったらうちのクラブにおいでよ、歓迎するよ!』などなど……。


 とりあえず、記憶喪失なのを伝えると周りの反応がめんどくさそうだなぁと思ったので、適当に『ま、まあ……北の方ではあるかなぁ』と答えておいた。


 ……え?

 そこは東じゃないのかって?


 いや、だってこの見た目で違いますって言ったらなんかめんどくさそうだし、それにシュノークローゼンは北の方ってどっかで聞いた気がするし。


 それに、北というのも前世含めてそう嘘でもない。


 だって日本って北半球・・・だろ?


 だがそれはともかくとして、いくつかはそのテンプレートに当てはまらないものが居たりするのは、本当に困る。


 ……特に、女子生徒から受けるこの異様な質問は。


「ところでイトーさんって結構な美少女よね?

 やっぱりオフニーとか上手いの?」


「……へ?」


 私は、突如ぶち込まれた謎の質問に、はしたない疑問符で聞き返した。


「あ、たしかに!」


「それ気になる!」


 ……お、おいおいちょっと待てよお前ら!?

 それ正気で聞いてるのか!?

 あ、あんな、あんな頭おかしい変な行為が、本当に美少女への秘訣だと信じているのか、こいつらは!?


「え、えーっと、それは……まぁ……?」


 あまりの女子生徒たちの圧力に気圧された私は、つられるように肯定と捉えられるような返しをしてしまった。


 どうして私、そんなこと言っちゃったんだろう?


 それから私は、初限目開始のチャイムが鳴るまで、彼女達に『オフニー上達の秘訣』というよくわからない講義を求められるのだった。


 ……ちなみに、何を話したかっていうのは絶対に内緒だ。


 初めは答えられないって言ってた質問を、さらりとまるで前言撤回したかのように答えだすイトーちゃん。

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