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 -西の山中ゴブリンの営巣地-


激しい怒声と剣戟の音、そして勝利の雄叫び・・・僕達はそれを丘の上から眺めていました。


はい、

出遅れました。

隣村の子供達が遠征してゴブリンの巣を襲った様です。


まぁこの場所にゴブリンの巣が作られていると云う話の出どころは、この地域を巡ってる行商人のおじさんから教えて貰った話だそうです。

よくよく考えれば近隣の村々にも知れ渡って居ても当然な訳です。


まぁそのお陰で僕はゴブリンとの殺し合いに参加せずに済みました。

心の底からホッとして小さく溜め息を吐き出すと、隣に居た凶四郎君が話し掛けて来ました。


「重五郎も皆もそんなに落ち込むなよ、要は最後に立っている奴が勝ちなんだからさ。」


そう優しく皆に話しかける凶四郎君は、こめかみには血管が浮き出、目は血走っていました・・・キレる寸前でした。


「まぁ何にしてもうちの村の縄張りでふざけた真似をした事に対しては責任を取って貰わないとね。」


そう言う凶四郎君に皆が静かに頷いた。


私は存じ上げなかったのですが何時からこの辺は私達の縄張りになったんでしょう・・・あぁまだ終わらないんですね、分かります。


それどころか此れから本番(たたかい)が始まる模様です。


「さぁ、行こうか。」


凶四郎君はそう一言言うと静かに歩き始めました。

当然のように周りの子供達も後を追います、私を除いて。

私としてはこのまま正面からのどつき合いとか心から勘弁して欲しい、何とか話し合いで解決出来ないモノでしょうか。

私は前を行く大五郎君に尋ねました。


「大五郎君このまま正面から行くのってどう思う?」


私の言葉を聞いて立ち止まった大五郎君は、ニコリと笑いかけて答えました。


「重五郎君もそう思うよね、僕もちょっとこれはどうかなって思うよ。」


あぁマイフレンド心の友よやっぱり君は分かってくれたか、私が感動してると大五郎君が凶四郎君に話掛けました。


「ねぇ凶四郎君このまま突っ込んでも僕も重五郎君も腹の虫は収まらないよ、彼奴等が浮かれて自分の村に帰る途中を襲おうよ。」

 キレまくりの凶四郎君はその言葉を聞いてとても良い笑顔で答えました。


「二人ともエグいね~そう言うの大好き!」


そう言うと凶四郎君以下村の皆は待ち伏せに適した場所に歩き出しました。


二人って私も入ってるの?


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