テイマー
「な、なんだ、これ?、、、なんでこんなもんが、、、?」
律麒はそう呟いた。
律麒の目の前には、この世の生き物とは思えないほど、巨大で凶暴そうな、禍々しい紫の炎を纏った怪鳥が椎名律麒を見つめていた。
「なんなんだ、一体、、、」
「見つけました、私はあなた達を探していたのです、選ばれしテイマー達」
「え?ちょ、なんですか?」
「急になんなんだよ!それに、テイマーって、、、?」
俺達は動揺した、さっきまで冗談気分で話していた非現実的な事が今、目の前で起きているのだ。
「そうですね、急にテイマーなんて言われても何が何だか分からないですよね、順を追って説明して行きます。」
「え?あ、でももうHRの時間なんで、」
「そうですか、分かりました、では放課後、視聴覚室にきて下さい」
「あ、はい」
「じゃ、律、早く行こうぜ!」
「うん、って話の展開はやっ⁉」
〜放課後〜
「視聴覚室って滅多に使わないよね」
「だな、それにしても何なんだろうな」
「だね」
急にこんな事になって俺らはすごく混乱している、雄次もさっきはああ言ってたけど、実際にそうなると戸惑うようだ。
「あ、ここだね」
ガラッ
「おい、来たぞー!」
奥で機械をいじる音がする
「あ、はい、来てくださってありがとうございます。じゃ、そこら辺に座ってください。まず、自己紹介しますね、私は神崎琴音、AMTT(Anti Monstar Tamer Team)の捜査班班長です、AMTTについては後ほど説明します。」
「あ、はい、俺は椎名律麒っていいます。」
「俺は早坂雄次だ」
「ところで神崎さん」
「琴音で良いですよ」
「あ、じゃあ、琴音さん、さっき言ってたテイマーって言うのは?それと僕達が選ばれし者っていうのも」
それが知りたい、テイマー、神崎琴音が呟いたその一言
神崎琴音は視聴覚室の象徴とも言えるスクリーンになにやらテイマーらしきものの資料を映し出した。
「はい、テイマーというのは直訳で〜持つ者、〜の使いという意味を持ちます。そしてこの世界には大きく分けて二つのテイマーが存在しています、一つはスキルテイマー、もう一つはモンスターテイマーです。スキルテイマーは特殊能力所持者のことを言い、モンスターテイマーは獣使いのことを指します。」
「え?特殊能力?獣?、そんなん俺ら使ったことも、何もしたことなんかねぇぜ?」
(確かにそうだ、そんな力を持っているんだったら、どこかで発揮しているはずだ)
「当然です。人にはある地点を突破しないようにリミットがかせられているからです、その地点を突破すると普段の力より大きな力を得ることができます、力の大きさには個人差がありますけどね、そしてその状態になると特殊能力を発揮したり、獣を召喚したりすることができるようになります。」
「そ、そうなんだ、、全く知らなかった。」
「知らなくても不思議ではありません。人は生まれつきその力を持っているとは限りません。その力を持っているあなた達はいわゆる、選ばれし者なのです。」
「それでさっきあんな変なこと言ってたのか、お前は」
「はい。そして先ほど述べた、AMTTのことについてですが、これはAnti Monstar Tamer Teamの略で対モンスターテイマーチームのことです。」
「え⁉対モンスターテイマー、ってことは、スキルテイマーはモンスターテイマーと敵対してるってことなの⁉」
「元は敵対する類としてではなく、協力して世界を安全に守って行こう、という目的があって結成されたテイマー達だったんです。しかしモンスターテイマー達は強力すぎるその力を利用して世界を征服しようと企み始めたのです。」
「そ、そうなんだ、じゃあ、そのモンスターテイマーから世界を守るのがAMTTの役目ってこと?」
「はい、そうです。そして私はその組織にあなた達を勧誘しに来たのです。」
「でも、さっき選ばれし者って言ってたけど、俺は自分がどんな力を持っているか分かりません。どうすればいいんですか?」
「それについては協力していただけるのなら私達が調査させていただきます。」
「だってよ、律、どうする?」
「やるさ、世界がそんな危険な状況にあるのに黙って見ていることなんて出来ない‼」
そんな簡単に決めていいことではないと思う、それでも俺は決意した、この世界を絶対に守ると
「しかし、命の危険がありますけど、それでもいいのですか?」
律麒と雄次は顔を見合わせてから
「「はい」」
声を揃えて答えた。
〜翌日〜
今日は学校が休みということもあり早速AMTTの人体調査をすることになり視聴覚室へ集まっていた。
「琴音さん、何をすれば良いんですかね?昨日のあのデータだけで何か分かったんですか?」
そう、俺らは昨日の一日の行動をカメラに撮られ、それを情報として提供していたのだ、それでテイマー種が分かるって言って
「はい、ご協力感謝します。一日の行動だけでは確定することはできませんが、推測することはできました。」
「まぢかよ⁉すげぇな」
「はい、では前を見てください、スクリーンに映し出します。」
*椎名律麒・スキルテイマー
・適性スキル:フェノメナキネシス(エアロ、ヴォルト、アースを有する)
・適性スキル度:不明
・テリトリー強度:不明
・身体能力:D
・リミット解除時能力:不明
*早坂雄自・スキルテイマー
・適性スキル:サイコキネシス、ヒーラー
・適性スキル度:不明
・テリトリー強度:不明
・身体能力:C
・リミット解除時能力:不明
適性スキル→所持スキル
適性スキル度→スキルと自分との相性
テリトリー強度→テリトリーの強さ
身体能力→テイマーの普段の身体能力
リミット解除時能力→リミットを解除した時に有するテイマーの身体能力
「と、まぁこんな感じです。」
「なんとなく分かったけどよぉ、スキルとテリトリーってのせつめいしてくれよ。」
「はい、まず始めに椎名さんの有するフェノメナキネシスは特殊能力で自然に対する干渉、つまり自然を操るということです。さらにカッコで書かれているエアロ、ヴォルト、アースというのは風、雷、大地、という意味でその三つの自然を操ることができるということを意味します。」
「めちゃ強えやん‼」
「いや、知らねぇだろ‼」
どうして雄次はすぐ知ったかぶるんだ
「次は早坂さんが有するサイコキネシスとヒーラーについてですけど、サイコキネシスは物質に対する干渉、つまり物質を操ることができると言うことです。簡単に言えばフェノメナキネシスの自然が物質になった、って感じですかね、サイコキネシスと言うのはスキルの中でも上位ランクのスキルです。ヒーラーと言うのは物理的回復を意味し人体の手当をすることができる優れたスキルです。」
「え⁉なんか俺すげー!」
「自分で言うなよ...、あ、でもそれってどうやって使うんですか?昨日はリミットがどうのこうのって言ってましたけど。」
「それについては実戦で試してもらいたいと思います。」
「「実戦⁉」」
実戦ってことは死ぬ危険があるってことか?
「実戦っていってもこの3DFGを使って行ってもらいます。」
「あ、それ知ってるぜ、なんか自分そっくりのアバターを使ってゲームの世界でまるで自分の体のように操って行うゲームですよね」
「ゲームのことになるとやけに詳しいな、このゲーマーがっ」
「へっ」
「へっ、じゃねーよ、何もすごくねぇよ!」
「ま、まあまあ...、では早速行ってもらいたいのですが、椎名さん先に良いですか?」
「あ、はい」
(うわぁ、ゲームなんて何年振りだろ?つってもこれはコントローラーとかでやるのとは違うんだよな、どういうのなんだろ)
「では、始めますよ」
ピッ、ヴォォン
起動音と共に俺の視界は明るくなった
「す、すげぇ、体が思い通りに動く」
「動けますか?では早速挑戦して見てください、右手首についている腕輪に左手の人差し指をのせてパスコードを解除してください。今回は0000に設定してあります。」
俺は言われた通りに行動する
すると黒い腕輪が一瞬輝いた。
「な、なんだ、今の?」
「今のはリミットを解除した時に起きる解放震と言います。では目標物を決めてそれに向かって風を指で操るイメージで攻撃して見てください。」
「そ、そんなこと言われても、こ、こんな感じか?」
・・・
「ハッハッハ、そんなんも出来ねぇのか?律」
「う、うるせぇ!難しいんだよ‼」
「最初は誰もそんな感じです。風を操るイメージです。忘れずに何回も繰り返してやって見てください。」
〜30分後〜
ヒュュウウォォ
ヴァーン‼
「で、出来た⁉」
「はい、成功です‼そのイメージを忘れずに、早速実戦に入って見ましょう‼」
「えっ⁉もう⁇」
「はい、すみません、私達には時間が無いので」
「分かりました、じゃあ、ターゲットを、出してください。」
「はい」
ズヴォォォォォォォォン!!!!!
・・・・・・・・
「な、なんだ、これ?、、、なんでこんなもんが、、、?」