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タイトル未定・・・

あなたが嫌いなわけじゃない…

でも、あなたの悲しむ顔をもう見たくないから…


「梨生!」

「莉子…」

「早く学校行かないと遅刻するよ!」

「行くよ!」

朝っぱらから騒々しい。

莉子は毎日俺を迎えに来るから。

でも結構うれしい。

付き合い始めてもう2年が経つ。

中3の時から付き合っているから。

早いものだ。



「梨生!はよ!」

「おーっす蓮ちゃん。」

「はよ莉子!」

「おはよ!」

校舎に入ると色いろな人から声をかけられる。

結構大変だ。

「梨生後でね!」

「おう!」

莉子のクラスは2C、俺のクラスは2Aだった。

莉子は休み時間になると遊びにやって来る。

「なぁ。莉子。元気無くなかったか?」

「疲れてるだけだろ。」

「ふーん。」

「遅くまで漫画でも読んでたんじゃねーの?」

「それお前だろ…」

梨生には言えない。

こんな事。

下駄箱の中にゴミ、机の上に乱雑な落書き。

嫌がらせだ。

「A組の橘君と付き合うとか似合わないよね。」

「ミスマッチだよ。」

「あーああんな子よりあたしと付き合って欲しかったなぁ。」

技と私に聞こえる様に全員が言ってくる。

“やめて”の一言がでない。

いったら何されるか解らないから…

怖くて辛くて苦しかった…。

「っつ…」

「莉子!英語の教科書貸して!」

「えっうん」

「やーだぁ橘君あたしが貸してあ・げ・る」

「結構です。莉子に借ります。」

玉砕。

梨生が浮気とか考えられないね。

「はい。3限英語だから早く返してね。」

「サンキュー莉子!」

「はいはい。」

梨生を教室に突っ返すと自席に着いた。

「一海さん。あんたいい加減にしなよね。」

「何の事?」


「莉子普通だったぞ?」

「そうかそれなら良いけど。」

「それよりさ、これなんて読むんだ?」

「オイオイ…」

蓮に呆れられながら勉強をしてしまった。

1限の英語が終わると莉子の教室に行った。

「莉子ーあれ?莉子は?」

「一海さんなら体育委員で先行ったよ。」

「あ…マジ?じゃあこれありがとうって伝えて置いて下さい。」

「了解…」

俺はクラスメイトの子に教科書を渡して教室に戻った。

「梨生!」

「あっ蓮ちゃん。」

「次体育だぞ。」

「ありがとう。」

「莉子いた?」

「いなかった係で行っちゃったって。」

「残念だな早く行こうぜ」

「押忍」

体育がおわって、3限目教室に戻ったら英語の教科書が破かれた状態で置いてあった。

「橘君が置いてったよ」

「…クスッ…」

机の中には紙が入っていた。

『ブス女汚れるから寄るな。』

「クスッいい気味…」

誰かがボソッと言った時、私の堪忍袋の尾が切れた。

「これやったの誰?」

「しらなーい。」

「この机の落書きだれ!?」

「あんたじゃん?そっくりよ」

「ハハハ確かに!」

……

「バカ…?」

「はぁ?」

「こんなことやって楽しい?」

「誰に言ってんのよ。」

「お前等に決まってんだろうが。」

「喧嘩売ってんの?」

「ウラレテンの。」

淡々と突っ返す。

プツッ

バンッ!!

「やるっての!?あぁ?」

「誰がやるかあんたらの低レベルな喧嘩についてってやる義理もない。」

「うぜぇんだよ!」

「いい加減にしてよ。そんなに莉生が欲しいなら面と向かって告りにいきな。」


教室には野次馬が群がっていた。

「莉子…?」


体育が終わって俺は一服していた。

「なぁ莉生なんかC組騒がしいぞ」

「行ってみるか。」

俺と蓮ちゃんはC組に行った。

すると…

そこには莉子がいた。

クラスの女子生徒と喧嘩しているようだった。

「…莉子?」

莉子は気がつくと俺を見た。

「梨生…」

「莉子!?何してんの」

俺は莉子に近付くと頭を撫でた。

今にも泣きそうな顔をしている。

俺は莉子を抱き抱えるとクラスの女子に言った。

「何があったか知らないけど莉子に何かしてたりしたら許さないから。」

第二体育倉庫

「莉子?どうかしたのか?」

「ちょっと喧嘩しちゃっただけだよ。」

嘘だ。

梨生に心配されたくない。

嫌がられたくないから。

「ほんと?」

「大丈夫だよ」

「じゃあ莉子を信じる。」

「ハハハ…ねぇ梨生…」

「何?」

「別れよ…」

「えっ?」

「別れよ。梨生。ごめん…」

「どうしちゃったんだよ」

「どうしても…ごめん。」

「何だよそれ…おれ何かした?。」

「してないけど…」

「じゃあ何だよ!」

「ごめん!許して!」

私は急いで体育倉庫を飛び出した。

好きだけど、仕方ないんだ…


好きだけど、好きだけど。

ずっと一緒にいたいけど。

いられない。

苦しむのは私だけで良いんだ。

あなたはあなたで私は私だから



「ごめんね…梨生君…」


「なんでだよ!莉子!」

ドンっ

俺は跳び箱にあたった。

そうでもしないと泣きそうだから。

「莉子…」

俺はマットの上で寝てしまった。


「…のっ!あのっ!大丈夫ですか!?」

大きく俺の体を揺すっている。

声をかけている。

「わっ!」

「大丈夫ですか!?」

陸上部の女子だった。

「大丈夫…放課後か…」

「6時ですよ?」

「あぁありがとう。」

「あぁ!!!!手っ!怪我してます!」

「舐めてりゃ治る」

「ダメですよ!ここにいて下さいね!?」

「え?おい…」

陸部女子は慌てて出て行くと慌てて戻ってきた。

「手見せて下さい。」

手際良く消毒をするとガーゼを当てた。

「どうしたんですか?これ。」

「フられたんだ…彼女に。」

「あぁその腹いせに。大丈夫ですよ。すぐに良い人が現れます。」

(いや…莉子以上のやつはいないいらない…。)

「はい!出来ました!」

「ありがとう。キミ名前は?」

「1B加西雪です。」

「ありがとう。」

俺は加西に礼を言うと倉庫を出た。

「梨生!」

「蓮ちゃん。」

「莉子、いじめられてたらしいぞ。」

「え?」

「お前と付き合ってるのを糧に。」

「……」

俺は何も言えなかった。


校門を出た。

今日はいいことがなかった

私は校門の近くの川を除き込んでいたの。

「…はぁ」

「何溜め息付いてるのよ!!」

えっ?

私は浮いてたんだ。

上にはクラスメイトが笑ってる。

私は川に落ちた。

落とされた。

体をつよく叩き突かれた。

景色が霞む。

クラスメイトは笑っていた。


「蓮ちゃん帰ろ?」

「莉子は?」

「良いんだ。俺フられたから。」

「え?いいの?」

「うん…仕方ないもん。」

ザワザワザワザワザワザワ

校門に人が群がっていた。

さっきの今日のように。

しかも救急車が止まっている。

「何の騒ぎ?」

俺は近くの奴に聞いた。

「川に2Cの女子が落ちたって」

「は?」

「一海!しっかりしろ!」

一海…一海?

「莉子!?」

俺は人の間を掻き分けた。

「開けて!莉子!莉子!」

「梨生!やめろ!」

「蓮ちゃん離して!」

「梨生!俺等が行っても仕方ないだろ!?莉子は大丈夫だよ!」

救急車が出ると俺は家に走った。

「梨生!」

蓮ちゃんが呼び止めても止まらなかった。

「お前等こい。」

生活指導が3人の女生徒を呼んだ。

蓮ちゃんは3人の前に憚った。

「また?ふざけんなよ。莉子に何かあったら俺だってゆるさねぇからな。」

ドンッ

肩を思いっきりぶつけて蓮は通り過ぎた。



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