第四話〜老婆たちと自立自走白木馬
遅くなりました。頭痛眠気との戦いです。早く書かなければと思うのですが なかなか集中のゾーンに入っていくのは難しいです。やはり 尊敬する椎名誠先生の無双 島田倉庫を思い出してしまいます。楽しみいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
泥濘地帯が少し途切れた窪地に、2人の老婆が佇んでいた。窪地には河を通り道にした風が流れ込んできて、暑さの中にも涼しさを感じられた。
老婆の名前は、それぞれカーシャとモブリーといった。
カーシャは、歳の頃は八十前半、小太りだが、肌の色は白く透き通るようだった。もしかしたら白人系の外国人なのかもしれなかった。手足は細く、その力なさは年齢を物語っていた。着ている民族服は、薄く泥にまみれていた。
モブリーはといえば、カーシャとは違い痩せぎすで、鋭い目が特徴的だった。ワンピースを着ているがサイズが大きすぎてあまり似合っているとも言えなかった。
「少し 涼しくなってきたかのう?」
カーシャが独り言であるかのように呟いた。やはり 独り言だと思ったのか、モブリーは黙っていた。そんなに涼しいとは思っていないような顔ではあった。
「よお!ばあさん方!」
突然、背後から大きな声がしたので、老婆2人はびくっとして振り向いた。
「いや こんなところに人がいるとは思ってもいなかったぜ。例のゴミ拾いの参加者かい?」
男は ぶっきらぼうに言った。モブリー以外の声を聞くのは久しぶりのカーシャは、少し嬉しそうに頷いた。
「そうだわな。あんたもそのようだねえ。慈善運動にはもう飽きたのかい、?」
「慈善 運動?あんた方、本気でそうなんだと信じているのかい?そんたこともあるものなのか。みんなが 当局の嘘だぜ。とあまりこういうこと聞かれちゃうと、わいの身も危ないんでな、大きな声では言えないが」
男は少し口ごも思った。
「わいの名は東芝 彦左衛門ってえんだ。ところであんたら、どうやってここまで来た?そんなに歩けるお体とも思えないがな」
東芝 彦左衛門は無遠慮に訊いてきた。
「知らないねえ。大きなお世話さ」
モズビーは鋭く言い放ったが、カーシャは、そうではなかった。
「ふふ。聞きたいかい?教えてやろうかいの」
嬉しかったらしく 軽々と喋り始めた。モズビーは駄目だと彼女の口を制しようとしたが、遅かった。
「それはのう。きいて驚かんでくだはいな。わては自立自走白木馬を持っているのだよ。楽なもんさな。木馬の背中に乗っているだけで木馬が勝手に動いて行ってくれるんだから、ゴミ拾い だったら楽なもんさ。当局が何を目的で拾わせてるのかわからんがね」
その時、であった。
「木馬?なあるほど、そういうことか」
男の目の色が変わった気がした。
モブリーは、心の中で、あちゃあ、と嘆いたが、どうにもなりそうになかった。
モブリーは木馬を呼び寄せようとした。
曜日になっていただきまして誠にありがとうございました。次話も乞うご期待。




