第32話〜ヒッチハイク?
おはようございます。書かせていただきました。2人の逃亡 劇は駅は続きます。それにカムランやジルコ、1純一はどのように関わってくるのでしょうか。になっていただけましたら幸いです
治五郎とモブリーは、通称、蛇の木街道を爆走していた。アクセルは、フルスロットルに近い。時速にすれば200kmに近い猛スピードで走っていたのだ。
「あまり急ぎなさんな。もし、これで事故でも起こしたら目も当てられないことになるで。警察が来るからな。それじゃ、自首するのと同じようなものだ。もう、あたいらのパーソナル・データと姿形はセントラルコン、ピューターによって照合されているだろうよ。事故だけは避けておくれよ」
モブリーが怯えたような声で言った。
「ああ、そうだな。気をつけよう」
治五郎は小さく応えた。が、モブリーにはその言葉を信じていいのか信じてはいけないのか、まるで判断出来ないのであった。
それでも、いくらかアクセルは緩められたようだった。再び 道路の両端は泥濘地帯に挟まれる形となった。右でも左でも脱輪すれば、どこまでも深い泥の中に重量級のトラックは沈んでいくであろう。
恐怖を感じないわけではなかった。だが、国家警察の方が遥かに恐ろしかった。治五郎は、モブリーより 臆病者なのかもしれなかった。
ふと、道路の遠い彼方に目を遣ると、2人の人間らしい形のものが止まってくれと言わんばかりに両手を高い位置で振っているのであった。
「なんだ?ヒッチハイクか?」
治五郎が呟くと、モブリーはすぐに理解した。
「そのようだね。どうするの?乗せてあげるの?」
それに治五郎は応えた、
「どうしよう。お人好しはたいてい破滅の始まりとも言う。止まってあげて後悔したら堪らんな」
「警察の罠だと?それもあるかもな。奴らは姑息な手段を平気で使う。」
「まったくだ」
彼の語気には怒りが籠っているように感じられた。
「スルーするぢゃよ」
モブリーは、小さく言った。
治五郎は、再びアクセルを踏み込んだ。モブリーの背中がシートに圧し付けられ、彼女はち、と舌打ちした。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




