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五稜星  作者: 本堂 咲京
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突如、雪たちの前に現れた霊。

その霊は新撰組副長土方歳三の亡霊だった。

土方歳三の亡霊が消えた後、雪たちは箱館奉行所を探る。

そこにあった手記に書かれていたのは...

〈誠〉


「土方歳三の亡霊?」

土方歳三。

幕末頃、政治の中心地である京都の治安維持の為に設立された

『新撰組』の副長として活躍した偉人。

諱を『義豊』という。

だがその後、新政府軍対旧幕府軍による戊辰戦争の『箱館戦争』にて戦死している。

ちなみにこの五稜郭は旧幕府軍が立て籠って戦った城郭である。

「でも亡霊なら、なんで実体があるの?霊なら透けてるはずでしょ?」

「ああそうだよ。でも、今俺たちがいるのは夢。

夢なら実体があってもおかしくはない」

「それに、この夢は普通の夢じゃない。白昼夢という普段見ることはない夢だ」

そう。

この夢は普通じゃない。

何があってもおかしくはないのだ。

「それに前にもニュースでやってたろ?

京都で突然高校生が突然消えてその数時間後消えたところからまた姿を現したって」

「それとこれに何か関係があるの?」

「そういうのがあってもおかしくはないってことだよ。

とりあえず、ここから抜け出す方法を考えないと」

「でもどうやって?」

「この夢は普通の夢じゃない。夢っていうのは寝た時とかに見るものだ。

失神も寝たようなものだ。でも、この夢は明らかに誰かが意図的に仕組んだもの」

「誰かって?」

「お前は最初、どこでその刀を抜いた?」

「土方歳三のお墓...あ!」

「そう、この夢を仕組んだものは亡霊...土方歳三だ」

「でもなんで土方歳三が私たちを夢の中に入れたの?」

「それはわからん。とりあえず、また土方歳三が出るのを待つしかない」

「そこに箱館奉行所がある。調べてみよう」

雪たちは箱館奉行所の中に入った。

奉行所の中はあまりにも残酷で、蜘蛛の巣が張っており、死体が数体あった。

ただ、そこに一冊の本があった。

『(ページが切れている)/日、土/歳三殿戦之支度故、五稜郭に/着す

其処で九/家当主九/夢/が宝刀/星・誠夢斬献上す

/方殿は其の刀を手に取/、九条/式を斬り捨て、鞘に収/候

土方/は刀/庭の池に/げ捨て、こ/申した

俺/は兼定が/る』

これを見て何か手掛かりになると思った私は、

兄にこの手記を見せた。

すると兄は、

「この本に書いてある『◯星・誠夢斬』はおそらくその刀だろう」

「でも、ここには夢斬としか書いてないよ?」

「確かにな。それに、本に書いてあった見た目と少し違う」

「どこが違うの?」

「鍔だ。夢斬の鍔は他とは少し違って、五稜郭の形をした鍔が五個も重ねられているんだ。

土方歳三はその使いにくさから夢斬を捨てたという説もある」

「五稜郭の形って?」

「五稜郭は五芒星に三角形の出っ張りのようなものがあるだろ?

その出っ張りは半月堡っていうんだ」

「私たちがさっき走った所だね」

「この夢斬は五芒星の鍔が一個しかない。これは試作品なのか、

それとも四つの鍔が取られた形なのか」

ドンッドンッ

太鼓の音。

シャンシャンとなる三味線の音とビャンビャンなる弦楽器の音。

二人はあたりを見渡すが亡霊はいない。

すると両親の方から悲鳴が聴こえ、ザシュッという音と共に

紅色の液体が宙を舞った。

〈誠-終-〉

亡霊を斬る夢。

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