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第56話 称号士とレブラの再会


 《黒水晶の洞窟》から帰還した後、俺たちは諸々の報告のためギルド協会へと向かっていた。


 負傷していた元ギルドメンバーの連中の治療はポールに任せて別れ、今は俺、リア、ルルカ、クリス副長の4人で歩いている。


 もう既に陽は昇り、朝日が眩しく目に染みた。


「さて、このまま一件落着といきたいところだがな……」


 俺はクリス副長が呟く言葉を聞いて、《黒水晶の洞窟》へ向かう前に記者のパーズが言っていた言葉を思い返す。


 ――いいんですかい? アリウスさん。他のギルドの受注したクエストに正式な手続き無く首を突っ込むのはトラブルになりかねませんぜ? それにあの《黒影の賢狼》のギルド長のこと。何を言い出すか……。


「……」


 基本的に、他のギルドが受注しているクエストに関して手続きせずに手を出すのは《規則違反》とされている。

 これは他のギルドの受注しているクエスト報酬の横取りなどが発生しないために設けられているルールだ。


 あの時はそんな暇がなかったとはいえ、やはり何かしらの罰を受けてしまうんだろうかと、そんな不安が胸に浮かぶ。


「大丈夫に決まってますよ、アリウス様。クリスさんたちの危機を救いに行ったという大義名分がちゃんとあるんですから。いや、大義名分というより事実ですけど……。と・に・か・く! 何もお咎めを受ける(いわ)れはないはずです!」

「だと良いけどな」


 俺はリアの言葉にそう返して歩く。


「なあ、アリウス。さっきの件なんだが……」

「はい。大丈夫ですよ、クリスさん。むしろこちらとしてもとても助かります。首尾よくいけば(・・・・・・・)その時はぜひお願いします」

「アリウス。本当に、本当に感謝する……」


 俺はここに来る前、クリス副長とある「約束」を交わしていた。

 それはクリス副長の部下であるギルドメンバーのことについてだ。


 クリス副長はそのことについてずっと悩んでいたらしいのだが、俺との約束によって解消されたようだった。


 ――とはいえ、まずは今回の件が規則違反に該当するのかどうか、だな……。


 そうして俺は、ギルド協会の扉を開いた。


   ***


「なるほど。そんな事情があったのですか」


 俺たちはキール協会長の執務室にて、卓を囲んでいた。


「もちろん、罰など発生しませんよアリウスさん。アリウスさんのことですから私としてもお話は信用します。それに今回はクリスさんたちの証言もありますからね。むしろ、ギルドを管理する協会の長として礼を言わなければなりません」

「さっすが協会長さん、話が分かるぅ!」

「こらリア、あんまりはしゃぐな」


 キール協会長に事の顛末を報告したところ、そのようなやり取りがあった。

 ギルドの運営にも関わるかと心配していたため、ホッしたのが正直なところだ。


 と、そのまま終われば良かったのだが……。


「困るなぁ、キール君。規則は規則、だろ?」


 そんな人を苛立たせるような口調と共にやって来たのは、


「レブラ……」

「おやおや、アリウス君。久しぶりだねぇ」


 《黒影の賢狼》のギルド長、レブラだった――。


●あとがき


さて、アリウスとレブラの再会です。

(実は何と55話ぶり……!)


次話以降、きっとお楽しみいただけると思いますのでお楽しみに!



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