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第31話 ギルドメンバー《+1》?


「なあリア。これ何?」

「ああ、それが昨日お話していたビラです。どうです? なかなか良い出来でしょう?」

「……」


 パーズと出会った翌日、俺はギルドの大机に散乱しているビラを見て絶句する。

 リアが作ったというビラには大きな字でこう書いてあった。


 《迷える子羊よ、来たれ。もし汝が力を求めるならば、このギルドでそれは叶うであろう。何故なら、このギルドには汝の封印されし力を解き放つ救世主がいるのだから。さあ、今こそ共に世界の果てまで歩まん。》


 ……おい。何の冗談だこれは?


 リアを見るが、どうやら本気でこれが「良い出来」だと思っているようで、得意げな笑みを浮かべている。


「こんなビラで人が来るわけ無いだろうが!」

「え、ええ!? 何でですか?」

「ごめんリアさん。これはちょっとナイかも」

「ルコットさんまで!?」


 うん。これは無い。

 第一、何でこんなに偉そうなんだ?


 リアの中ではどうやらこれが最高傑作らしい。

 心の底から俺たちの反応が信じられないらしく、愕然とした表情を浮かべている。


「せっかく作ってくれたところ悪いが、書き直した方が良い。いや、むしろ頼むから書き直してくれ。こんなのを貼り出されたら嫌すぎる」

「え……」


 なんだその反応は。


「リア、もしかして……」

「もう貼り出してきちゃいました。テヘッ」

「今すぐ回収してこい!」

「で、でもこのビラを見てギルド加入を希望する人だっているかもしれませんよ?」

「そんなわけあるか!」


 ただでさえグロアーナ通信の記事で印象が悪いだろうに、こんなビラで人が集まるわけがない。

 そう思っていたのだが……。


「たのもー」


 そんな声とともにギルド入り口の扉が開く。


 そこに立っていたのは、肩幅よりも広い魔女帽子を被った可愛らしい少女だった。

 魔道士かとも思ったが、手には何故か杖ではなく(ほうき)を持っている。

 小柄なその体躯よりも目立つ大きさの箒で、何というか一度見たら忘れないようなシルエットだ。


「ええと、どちら様?」

「自分、ルルカ・ランフォーレと申します! これを見て来ました!」


 その少女が差し出したのは、あろうことかリアが作ったビラだった。


「なん……だと……」

「嘘……」


 ルコットと揃って後ろを振り返ると、ドヤ顔で胸を張るリアが目に写った。


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