『逆さ虹』の森
R15の童話です。(矛盾)
ここは逆さ虹の森。
空に逆さの虹がかかる、不思議な森です。
そんな森の真ん中に、光の柱が降り注いで、空の上から、逆さ虹の『森の神様』が下りてきました。
森のみんなは、慌てて神様の元へ向かいます。
集まった動物は100匹。
各々、初めて会う神様を興味深そうな目で見ていました。
そんな動物たちを楽しそうに見回した後、神様は優しく言葉を発しました。
「さて、今日ここに下りてきたのは他でもない。
この森の動物たちの数が100匹に達したからね。
毎回恒例の『森のゲーム大会』に参加してもらうためだよ」
「『森のゲーム大会』?」
いたずら好きのリスが疑問を投げかけます。
「そうだよ、ただ、なんの『ゲーム大会』なのかは秘密だ。
あちらこちらにヒントがあるから、探して、見つけて、考えて、そして、勝ってごらん?」
神様は、優しく答えました。
「毎回恒例なの?~♪、初耳だけど~♪」
歌上手のコマドリが、メロディーに合わせて神様に話しかけます。
「そうだよ、今回で5回目になるかな。
第4回目は結構前だし、皆知らないんじゃないかな」
神様は、やはり優しく答えました。
「どんな『ゲーム大会』なのか、もう少しヒントがないと、何していいかわからないし!」
暴れん坊のアライグマが、歯をむき出しにして怒っています。
「うーん、そうだね。
まあ、ゲームの内容としては、『椅子取りゲーム』とかが、近いかなぁ」
神様は、とても優しく答えました。
「『椅子取りゲーム』みたいなゲーム大会、ですか……時間制限とかは、あるんですか?」
お人好しのキツネが質問します。
「うん、時間制限はないよ。
勝者が決まるまで、もしかしたら時間がかかるかもしれないけど、頑張ってね」
神様は、笑顔で優しく答えました。
「ぼぼぼくは、ゲーム大会とか、ににににがてで……」
怖がりのクマが、恐る恐る尋ねます。
「もちろん種族によって有利不利はあるけど、頑張ればだれでも優勝する可能性はあるよ。
実際、優勝者は第一回から順に、ヘビ、リス、ネコ、カモノハシ、と、みんなバラバラな種族だからね」
神様はそうやって優しく答えました。
「優勝者には、なにかあるんかい? 食い物がもらえる、とかよぉ!」
食いしん坊のヘビが、涎を垂らして叫びます。
「そうだね、ヘビ君……優勝したら何があるのか、教えることは出来ないけど……どんなことが起こるのか予想できる、ヒントを1つだけ、あげようかな」
神様は、非常に優しく。
……問題を出しました。
「『お皿の上の、3匹のヘビ。 な~んだ?』」