殺人
6話です。
リュックサックの男はドラゴンに命令を下している。なるほど。あの子はリュックサックのやつに操られてんのか。何故か俺はこの状況で冷静でいられた。
「隼人!ドラゴンの方を引き付けるから、リュックサックのやつをやれ!」
「了解!」
鉄の男が立ちふさがった。そう簡単に行かせないか。敵をよく観察する。右足で蹴る気か。俺はそう判断し、刀で右側を塞いだ。
「!?」
刀に衝撃はなく、下に押さえ込まれた!
「隼人!」
大地が雷を飛ばして次の攻撃を遅らせてくれた。俺は加速し氷の上を滑りそのままリュックサック野郎に斬りかかった。思いの外簡単に刃は通るんだなと思った。血が全身にかかり、全身が赤く染まる。
「竜!」
鉄男がリュックサック男に駆け寄ろうとする。
「やれ!隼人!非情になれ!」
俺はその声に無意識に反応し、衝撃のあまり能力が切れている鉄男を切り捨てた。初めて人を斬り喜んでいるかのように、俺の刀は温度を下げ、ピキピキと音を立てている。鉄男の血は凍り傷口も凍った。内臓まで凍っているだろう。大地の方は能力が解けた男の子を担いでいる。清水さんと折原さんは俺によってきて、心配そうに、俺に話しかけている。二人の言葉は全く聞こえず、俺はよくしていた人殺しのゲームとは違う、リアルな人殺しに心踊る自分に恐怖していた。
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