向けられる敵意
五話です。
爆発からは清水さんのバリアと折原さんの強化の組み合わせでなんとかなった。この闘いが始まってからの一週間でここまで能力の使い方が上手いなんて、何て頼もしい!
「隼人!」
呼ばれて何となくわかった。俺は刀に意識を集中し、能力を発動させた。
「!?」
氷は俺たちの車から伸びて行き、3人の脚の膝まで氷漬けにした。敵三人が焦ってる!俺は好機だと思い、車から降り氷の上を走って斬りかかった。凄い!氷の上を滑らず走れる!半ば無意識のうちに刀を降り下ろした。しかし。
ガキーン!
「!?」
一番がたいのいいサングラス野郎に斬りかかったが、体が鉄のように硬い!
「隼人下がれ!」
大地の声に素早く従い下がったが、振られた拳が鼻をかすめた。
「ぐっ!」
鼻を折られたみたいだ。
「隼人くん!」
「隼人さん... !」
三人は少年の炎で氷から普通に脱出した。かすめただけなのにこんな吹っ飛ぶのか。俺はもうだめだ。女の子たちに囲まれて死ねるなんて本望だ!来世ではもっと鍛えよう。と、思ったが折原さんの強化で折られた鼻は再生力も強化されあっという間に治った。
「... 」
「立て隼人!来るぞ!」
子どもは真紅の鱗のドラゴンのような生物に変貌しリュックサックの男はその隣でにやけている。
「おい!あんなのありかよ!」
「いや、俺も人間が他の生き物に変わる能力は始めてみた!」
「とりあえず、バリアはるよ!」
「身体強化もしたから... !」
ヴォーーーーーーー!
ドラゴンとなった少年の咆哮が空気を揺らした。
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