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【詩集】はるのことば

【詩】みえぬさかいめ

作者: につき
掲載日:2015/04/12

風吹けば

散り吹くままの

はなびらの

かえり見はせず

そのゆくすえを


さらさらと

こずえ離れる

はなびらの こえ

さようなら

わたしのはるよ




春長けて

ますますほこる

八重桜

みなもにうつる

枝垂れのさくら


ふるふると

ちりのこりいる

はなびらの

とおくみている

くもの彼方を




芝あおく

あめほそぼそと

ふりおちて

めぶくいのちの

あざやかないろ


しずしずと

あめかかりふる

ふるさとの

うつむく鹿の

いっしんに食む




雨上がり

欠けたる虹の

おおらかさ

はんしんもとむ

わたしを透かす


そらいろの

くうはくはどこ

もとむれば

ぼうぜんのまま

みえぬさかいめ


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― 新着の感想 ―
[一言] ここ数回の、黒猫さんの春の詩を凝縮したような句ですね。 散っていく花の「声」という表現と、虹の「おおらかさ」というところに、景色を生き物のようにとらえる黒猫さんの視点が感じられました。 奈…
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