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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

二魂一體

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

所々に地雷が転がってます。

いやほんと、地雷しかないな。

私は意外と、気性が荒いのかも知れない。人前では挙動不審で、何も自分で決められない、選べないなんて子を演じている。けれども本当はその選択権さえ全て破り捨ててしまう程の凶暴性を隠しているだけなのかも知れない。

夢は深層心理を映す鏡と言われている。つまり、現実で隠している本音を包み隠さず叫ぶのが夢の中なのだ。そう、そして私はその夢の中で、凶暴な本性を露出させた。

昔、苦手な子が居た。やんわり断っても、無理に自分の意見を押し付けて来る子だった。口癖は『えー? いいじゃん。減るもんじゃないし』。そう言って、あらゆるものを私から奪っていく子だった。もう縁は切れている。

その子が今度は夢の中に出てきた時に、私がとった行動。

「お前、また俺のモノとっただろ。あ゛? 聞こえねぇよ。お前、中味だけじゃなくて、声も汚ねぇんだな」

馬乗りになって、殴って、殴って、殴って。顔が腫れ上がってお岩さんになっても、殴り続けたその後に、この言葉。目覚めて、絶句して、静かに反省した。抑えなくては、この凶悪で凶暴な本性を。


夢の中で女の子出会った。黒い長髪、丸こい眼鏡。大人しい地味な文学少女のような出で立ちだった。けれども素行が余りにも悪い。制服姿で立膝を付き、馬鹿にしたように舌を出す。中指でも立てそうな不良の雰囲気に、思わず眉間に皺が寄った。

「何お前、人の夢に邪魔しに来るとか、殴られる覚悟あんの?」

「君、その子の元の人格じゃないでしょ?」

一つの器、その中に二つの真反対な霊魂がぎっちりと居座っている。一つは煌々と燃え盛り、もう一つは慎ましく点滅する。恐らく、全面に出ているのが煌々と輝く御霊。気性の荒さを誇示する様に、より強く輝く。

「色が同じだな。血族か……」

「だったら何? お前に関係ねぇだろ?」

会話に苛立ちを覚えた様に首を掻きむしる。鋭い眼光は此方に向けられて牽制する。

「死んで尚、妹の体に乗り移るのはどんな気分? あぁ、知ってる? 性犯罪って派手な子よりも大人しい子が狙われるんだって。この子、大人しそうな女の子だもんね。君に多少暴力を受けたって、何も言わずに泣き寝入りだ。あぁ仮に訴えても、妄言として処理されて終わりか。可哀想」

その途端、獣のような動きで飛び掛り、僕に馬乗りになった。いつ取りだしたか分からないナイフを首元に当てて、獰猛にも歯を剥き出して、此方を睨めつける。

この表情を見る限り、抱えているのは恋愛感情じゃない。追随を許さない程の親愛。

「お前、下に弟妹は? 妹に発情するタイプ? そんなの兄じゃねぇから、さっさと兄辞めて死んだら?」

「残念ながら僕はそんな少女漫画の様に夢見るタイプじゃない。分かったらどいてくれないか?」

それでもどこうとはしなかった。ナイフも首元に当てたまま。未だに警戒を続けている。

「あまり君の人格を現実世界で出さない方がいい。それで傷付くのは君じゃない。可愛い妹だ。ただでさえ僕を呼ぶ程に悩んでしまったのだから」

そう言うと僕から距離を取って、睨むだけに留めてくる。

自覚はありそうだった。今の自分が妹の害になりそうな事も、負担をかけている事も。それでも何故、傍に居続けるのだろうか。

「お前の言う通り、此奴のメンタルは言うほど強くない。人を傷つける事を考えて口を噤む程に弱い。だから俺が居る。夢の中くらい、言いたいこと言って、好きなようにさせてやりたい」

朝起きて、ぼんやりと部屋を見る。兄の夢を見た気がする。幼い頃から荒くれ者で、親に手を焼かせていた兄。それでも私の事を気遣ってくれた。言いたいことは言えているかとか、虐められてないかとか、そう言うの。

パジャマのままに起き上がり、仏壇の前へ。何だかとても悲しくなって、その場に蹲る。泣いてしまった。泣いても帰って来ないのに。

「お兄ちゃん……」

もっと長い話にもなりそうだったので、プロトタイプ予定です。


大人しい子が人格変わるレベルで凶暴性を出す話が見たくてこうなりました。

早くに亡くなった兄が、妹の体に乗り移って、見守る話。

妹に手を出す奴は夢の中限定でフルボッコ。再起不能レベルで壊すという、二重の意味でのヤンデレになりました。


※ヤンキーがデレる。病んでデレる。


お兄さん、抱き締めてあげる事は出来ませんが、女の子の体を使って、自分で自分を抱き締める事はしてると思いますよ。

生きてたら寝るまで寄り添ってそうですし。

でも、付き合いたいとか、子供を作りたいとかは欠片も思ってなさそう。


恋愛に限りなく近い親愛ですね。

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