000話 神界にて〜転生
初めての作品になります!
なれない部分が多い中で、書くことになるので、物語がちゃんとできてるか不安ですが、ぜひぜひ応援とコメントお願いします!
(...........こ、こは?..........どこ、だ?)
目が覚めると、辺り一面真っ白の世界にいた。
「ほっほっほ。やっと目が覚めたようじゃの。」
突然後ろから声をかけられ、声の主を見てみると、白いローブに身を包んだ60代くらいの人がいた。
「っ!!..........あんた、誰だ?」
「儂か?儂の名はネオン。簡単に言えば神じゃ。お主は、嘴添柊瑚であってるかの?」
「あ、ああ。あってる。神?どういうことだ?そもそもなんで俺はここにいるんだ?」
「お主がここにいる理由は、予定外の死亡が原因じゃ。覚えとらんのか?」
「えっ..........??死んだ..........??」
「.....ふむ。どうやら、記憶が一部欠落しておるの。まあよい。お主の死んだ理由は極度の疲労でホームから線路に落ちて電車に轢かれたからじゃ。」
「っ?!ぁ、ぁあ、たしか、舞衣のお見舞いに行く途中で..........!!そうだ!舞衣は?!」
やっと、いろいろ思い出してきた。そう、俺には、病気で入院している4つ下の妹の舞衣がいた。俺が死んだ日は、仕事帰りに舞衣のお見舞いに行く予定だった、はずだ。最近は、病気の舞衣のことと会社の仕事であまり寝れてなった。
「..........」
「おい!なんか言ってくれよ!俺の舞衣はどうなった?!」
「..........お主の妹は、お主が事故で死んだと聞いて後を追って自殺した。」
「ぇっ..........そ、んな..........俺の、せい、か..........」
俺は、舞衣のことを聞いて膝から崩れ落ちた。俺のせいで舞衣が死んだ。いや、俺が舞衣を殺したようなもんだ。
「..........だったら、なんで、俺をここに呼んだ?」
「初めに言ったじゃろ。お主が死んだのは予定外じゃと。お主は本来あそこで死ぬはずじゃなく、他の人と同じように天寿を全うするはずじゃった。しかし、お主がいた世界の情報修正による齟齬が大きすぎて、齟齬を元通りにするためのエネルギーとして、偶然お主が選ばれただけじゃ。本当にすまぬ。」
目の前にいる神様が、俺に丁寧にお辞儀をしてきた。が、当の俺は何を言ってるのかよくわからなかった。
「..........どういうことだ?」
「うーむ。お主の世界でいえば神隠しという話があるじゃろ。それはな、お主がいた世界とは異なって、数多ある世界のどれかが”異世界人召喚魔法”を使ったからじゃ。その魔法を使えば、基本的にお主がいた世界から、数人が召喚されるのじゃが、最近、複数の世界でその魔法が使われ、召喚された人は、いくつかの特殊な例を除けば存在ごと消される。その時に情報の書き換えが間に合わなかったわけじゃ。」
「..........じゃあ、すべての原因はお前と異世界人だったわけってことか?」
「うむ。本当にすまぬ。お詫びにと言っては何だが、お主とお主の妹には異世界に転生して暮らしてもらおうと思うての。」
「えっ?!今、『舞衣も』って言ったか?!」
俺は、今の神様の言葉に耳を疑った。
「もちろんじゃ。お主らはこちらの不手際で巻き込まれただけだからの。ただ、お主の妹はお主みたいに儂に会うことはできぬ。巻き込んだとはいえ、お主はこちらの不手際が原因で死んだからこうやって会うことができるが、お主の妹は自ら死んだわけじゃからな。お主の妹の魂はこちらで回収してあるから、お主の転生と同時に同じ世界に送るつもりじゃ。」
「..........だったら、また舞衣に会えるのか?」
結局は俺のせいで舞衣は死んでしまったが、俺は、また舞衣に会えることを喜んだ。..........俺のせいで、舞衣が痛い思いをしてしまったことをどうしても謝りたかった。
「会えるかどうかはお主次第じゃ。」
「どういうことだ?」
「お主らが転生する世界は、剣と魔法が存在し、お主のもとの世界でいえば中世ヨーロッパ位の時代のファンタジー世界じゃ。当然、貴族制度が存在する。その中でも、お主には辺境伯の末っ子に、お主の妹は王族に転生してもらうつもりじゃ。こればっかりは譲れん。分かってもらえるか。」
妹と直接会えないのは寂しいしもどかしいけど、生きてくれるだけでうれしいな。
「わかった。それでいいよ。」
「心では許せてもらえないじゃろうが感謝する。」
けど、やっぱり、不安だな。
「安心せい。お主の妹には生命神の加護を、お主には儂の加護を与えるつもりじゃ。」
「あんたの加護?」
「うむ。お主らが行く世界は、誰もが最低1柱からの加護が与えられる。」
「なるほどな。で、お前の加護は何だ?」
「はあ、少しは儂のこと敬ってもらってもいいんじゃがな。まあいい。儂の加護は、”創造神の加護”じゃ。」
「えっ?!..........あんた創造神だったの?」
全くそんな感じしなかったのだが。
「失礼な子じゃな。儂はれっきとした創造神じゃ。」
「すいません..........。それで、加護の内容は?」
「加護の内容は…」
《創造神の加護》
①成長速度促進
②レベルアップに必要な経験値半減
③獲得経験値量倍化
④レベル上限が撤廃される
⑤他の加護が付きやすくなる
説明:創造神に認められし者だけが持てる特別な加護。
「なるほど..........。確かにめちゃくちゃ強力な物だな。」
「ちなみに加護の効果は言いふらすでないぞ。一般的には知られておらんからの。」
「わかった。..........それで”生命神の加護”の内容は?」
「それは…」
《生命神の加護》
①病気になりにくい
②呪い・状態異常にかかりにくい
説明:生命神に認められし者だけが持てる特別な加護。
「ほほぅ。死ににくいってわけか。」
「うむ。妹には生きていてほしいのじゃろ。」
「そりゃそうだ。それにしても説明雑すぎん?」
「..........それを言ってやるな。ステータスボードに表示される説明を作ってる神が泣く。それよりも、次にお主の属性とスキルじゃ。」
「属性って何があるの?」
「属性は、火,水,土,風,雷,光,闇,時,空間,無,混沌,聖の12種類がある。まあ、お主には混沌属性と聖属性以外は全てあげるつもりでおる。お主が転生する世界は基本的に1人1属性、多くても3属性が普通じゃよ。」
「混沌属性と聖属性はもらえないのか?」
「簡単な話、混沌属性と聖属性は人間の体では使うことができん。これらは種族特有の属性じゃからな。混沌属性は悪魔族、聖属性は天使族しか使えない。仮に与えたとしても肉体が自壊するだけじゃ。」
「なるほどな。じゃあスキルは何個もらえるの?」
「スキルはこの中から、多くても3個じゃな。」
そういわれて、目の前に表示された中から、じっくり考えて3個選んだ結果、
「じゃあ、《ストレージ》と《鑑定》と《創造魔法Lv1》」
「わかったのじゃ。それじゃ早速転生するかの?」
「ああ、よろしく頼む。」
「お主は今度こそ何にも縛られることなく好きに生きればよい。お主に与えた力で、好きに生きればよい。思う存分、2度目の人生を楽しむがよい。」
「いろいろあったが、一応ありがとうな。」
「うむ。教会に来ればまた会えるじゃろう。それじゃ、頑張って来い!!」