プロローグ2
仕事の合間で書いてますので、休みの日はあんまり投稿しません。
ちなみし、明日は休みなので、登校しない可能性が高いです。
手をつないだまま家の前までたどり着いてしまった。なんとなく離すタイミングもなかったし、離したらどこかに消えてしまいそうだと思ったからだ。
開いた方の手で鍵を開けて家の中へと入る。
彼女がいるだけで、なんとなく自分の部屋ではないように感じる。
「まずはシャワーでも浴びたらどうだ。体が冷えているだろ。俺はこれから、料理の仕上げをする。」
「やる気満々ですね。」
「そういうんじゃねぇよ。お湯溜めるか?」
「溜めてくれるなら入りたいです。」
風呂場のタオルと母親の使っていた服を彼女へと渡しつつ、母親の部屋に案内する。
そのまま、ざっくりと風呂場を掃除し、お湯をため始める。15分もしたら、一人が入るのに十分な量がたまるだろう。
ぼーっと茶の間で彼女が出てくるのを待ったが、風呂が溜まりましたという自動音声が風呂場の方から聞こえる方が早かった。
「風呂が沸いたから入れよ。」
「わかりました。」
30分もすれば風呂を上がってくるだろう。
今日はもともと予定していたご飯を作る予定だ。
塩サバ、ほうれん草の煮びたし、筑前煮、豚汁。
できたものを皿に盛り、一人暮らし用の小さなテーブルに並べ終えたところで、彼女が出てきた。
こうしてみると、とてつもない美人だなと思った。
彼女を見たときにまず目が行くのは、その大きな胸だろう。
柔らかそうな胸が今は、少し小さい服のせいであふれだしそうになっているのは少し、というかとてもエッチだ。
おしりも大きめで所謂ボンキュッボンな体型なのだ。
今はしっとりと濡れた真っ黒な髪も、とてつもなく整った顔立ちも、世界に愛されたかのような女性だ。
「丁度できたところだ。こっちに座って飯食うぞ。」
「ありがとうございます。」
仕草の一つ一つがあまりに美しく、目を奪われてしまう。
俺の作った飯が彼女の口の中に消えていくのはなんとなく背徳感を感じてしまう。
「とても、おいしいです。」
「ならよかった。食い終わったら家に帰れよ。」
家に帰れと言った瞬間に彼女の表情が固まる。
少しばかり青白くなっているように感じる。
「帰りたくありません。」
「帰りたくないにしても、どうするんだ?」
「泊めてください。今日は家にいたくないんです。明日になれば帰りますし、母には知人の家で止まると伝えますから。お願いします。」
母親には連絡するのに、家には帰りたくないのか…。
「家に何かあるのか?俺自身は別に構わない。一人暮らしだしな。」
「家には、義父がいるんです。母は、今日は出張でいなくて、義父に襲われかけたんです。だから、帰りたくありません。」
襲われた。別に攻撃をされたわけではないだろう。
たぶん、レイプをされかけたと言っているのだ。この少女は。
「でも、ここには俺がいる。俺に襲われる可能性はあるぞ。」
「そうですね。ちなみに、お一人暮らしというのは?ここは一軒家ですし、ご両親のお部屋もなくなっていますよね?」
言いすぎてしまったと思った。一人暮らしといわなければこんな話にはならなかっただろうに。
「両親は事故で亡くなっているんだ。だから、一人なんだ。」