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【複数ジャンル】短編・完結作品

▲◆〇●●▼▼▼△

 ある日部屋の隅に▲がいて、(なんかいるなぁ)と思った。


 ちょうど趣味で読んでいる精神分析の本に、そんな話が出ていた。

「部屋の隅に真っ黒の三角がいて、徐々に大きくなって、私を飲み込んでしまう」

 と、訴えるクライアントさんの話。


(あいつ、俺を飲み込むのかな)


▲「飲み込みはしません」


 しゃべった。

 あとたぶん、頭の中読まれた。


▲「ただここにいるだけです」


 なんのために。

 見られているの結構嫌なんだけど。


◆「後ろ向いてます」


 いや、いま話に入ってきたのはなんか違う奴だろ。

 どっちが前かもわからないし。


〇「こっちが前です」


 もう一人いた。

 たしかに今までのに比べると前っぽいけど、お前はお前で誰だ。


▲「ここ、自分の家なんで。出ていってもらえますか」


 おい▲何言ってる。

 ここは俺の家だ。


▲「◆と〇に言ってるんです!」


 ……そうなんだ。うん。

 あんまり仲良くない感じ?


〇「乳飲み子●●を抱えているのに、この寒空の下に放り出すだなんて!」


 もっといたー。なんだあれー。

 ●●は乳飲み子? しかも双子か?


◆「そうか。じゃあ隣の部屋に行くか。邪魔したな」


 お隣さんはお隣さんでびっくりすると思うよ?

 って止める間もなく壁すり抜けていっちゃった。

 ぎゃあって悲鳴聞こえたんだけど。

 いや、ちょっと待て。

 この状況、俺がなんかやったみたいじゃない? 俺無関係だよ?


〇「今さらそんなこといっても、もう遅いですよ」


 なにが?

 ねえ、なにが?


▲「せっかくの機会だ。この際、少し話そう」


 話さなくても頭の中よんでくるよね?

 なんかもう成立しているし、よくない?


〇「本当にひどい▲……。いつ帰るとも知れぬあなたを待って〇がどれだけ苦労したか」


 ん、なんだこれ。

 もしかして▲───〇って感じか。

 で、▲───〇

     │

    ● ●

 家系図的にはこうなるのか? 家系図ってなんだ?


▲「すまない。しかし▲の肩には世界の平和がかかっていたんだ」


 肩どこ? ▲の肩どこ?


〇「もう魔王に打ち滅ぼされてしまったかと思ってました……!」


 そこまで? ▲そこまで大ごとになってたの?

 いや~世界の平和守ってくれたのか、ありがとう。


▼▼▼「▲ーーーー!!」


 あーっ、これはもしかするともしかして。


〇「! その▼▼▼、まさか……!!」

▲「旅先で……癒えぬ傷を癒していた際に、世話になった△がいて」

〇「〇と●●を裏切ったのね!!」


 ▲、世界の平和は守ったけど、家庭の平和は守れなかったかぁ。そっかぁ。





 という夢を見た。






 って書いてあれば安心する?

★お読みいただきありがとうございます!

 ブクマや▲◆〇●●▼▼▼△、イイネ等頂けると

 大変励みになります(๑•̀ㅂ•́)و✧


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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルが出オチにならない内容の秀逸さに脱帽です(笑) なにこれwwww 主人公完全空気なのに彼のやたら受け容れ体質なドライさが一番ツボでした。 >▼▼▼「▲ーーーー!!」 嘘です…
[良い点] ご挨拶がてら短編を読ませて頂きましたが、ものすっげー面白い!! これは反則ですよ! めっちゃツボにハマったwww うん、連載読んでくる(≧∀≦)ノ
[良い点] 今日読み直してみて、ニヤニヤが止まりませんでした。 世界の平和は守れても、家族の平和が守れない▲……ダメじゃん! そして、まさかの○オチ! ひ〜、可笑しい!!(≧∀≦)
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