2話
なんか長くなっちゃいました。
「えっと、俺は天使。中身も名前も天使。」
「異世界転生で天使が私達の世界に転生したって訳。」
咲希と天使が言う。
「さっきまで学校に居たんだけど大丈夫かな?」
「咲希、そこ気にするのか。」
「うーん、こうかな...うわっ」
天使の言葉を無視して何かをしたら爆発した。
「あちゃー。」
「何も言われずに帰る手段を見つけるとはね。」
そう。
咲希は魔法を使ったのだ。
正確には失敗して爆発した。
「俺は地界担当だったけどここは魔界か?」
「地界ってなに?」
菜々が言うとなんなんだコイツらと言わんばかりに溜め息を吐いて天使が言った。
「魔界は分かるよな。地界は科学の発展した世界だ。そもそもお前ら科学は分かるよな?...なんで魔界が分かるのに元居た地界が分からないんだよ。」
「それって現世の事?」
「あー、そういえば聖界担当から聞いたことあったな。聖界の者は皆聖界の事を常世というとか。」
「ちなみに天使は何処から来たの?」
「俺はまぁ天使の国って程良い場所じゃないけど天界。」
「てことはなんか力あるの?」
「無い。すこーしばかり残ってるかも程度だな。」
菜々と天使が話している中言いにくそうに虹花が言った。
「あの、ここ魔界じゃなくて聖界です。」
「はぁ!?じゃなんで魔法使えんの?」
天使の凄い勢いに圧倒されながらも答えた。
「地界出身だからですかね?」
「いやいやありえねーし!相性悪すぎだろ聖魔って!てか何でお前ら召喚されてんの?聖界って平和で異界の存在知らなかったと思うけど。」
「えと、いつの時代の人でしょうか?」
「創天 千二百五十無量大数一阿僧祇二十六正二十七億一万五千七百十年だったかな。その後666年位で転生だったか。年なんて覚えてねぇよ。それに天界の時は何処よりも遅く進むんだ。でなけりゃ人口100億ピッタリで捌けるかっての全世界分。」
ぽけーっと聞いていた菜々が聞いた。
「あの、にじか。わかんない。かんじおおい。」
「えっと、天界の年号で
1250 0000 0000 0001 0000 0000 0000 0026 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0027 0001 5710
(無量大数 不可思議 那由他 阿僧祇 恒河沙 極 載 正 澗 溝 穣 禾予 垓 京 兆 億 万 千百十一)
桁が多くて0も多いかな。」
「あの、虹花。分からない。数字多い。」
菜々の一言は無視された。
「寿命は一京。命の輪から生まれたときから働くんだ。まだ若造だったそんときに転生の輪に乗っちまったんだ。天国なんてないし、善いことをしたもの達は転生する。記憶も失くしてな。俺は巻き込まれたんだ。緊急停止ボタンが押されて助かったと思ったら止まんなかったんだよ。だから俺だけ記憶持ちの転生者。それに転生って時がランダムなんだよ。多分俺にとって未来だと思う。だって聖界はまぁ平和っちゃ平和だけど侵略されてておまけに魔力がある始末。魔界が暴れてるのは知ってたけど聖界までとは。しかもお前ら初代じゃなさそうだ。そういう初代は神が付くもん。お前ら何代だ?」
「分からない。ただ千年前はもう既にって感じかなぁ。」
「こっちの時間とあっちの時間が分からないな。ただすごーく時間が経っていそうだ。まぁせっかくだし居候させて貰うよ。」
そして虹花と菜々は頷いた。
二人ともこう思っていた。
(天使の世界である天界だって緊急停止ボタンって概念あるんだ)
作中の禾予はじょです。
環境依存文字らしくて使えなかったので代用しました。
はぁ、大変だった。