エリケンタス魔法学校の研究室へご招待『ビュットブーの風研究室』
いい風が吹く、ビュットブーさんは風の様に走っていく、
彼の能力は風に乗ることらしくって、グルグル渦巻く風を、
両足にまとって走っていく、足が回転してるんじゃないかなって、
スピードだったけど、僕は目視した位置にワープを繰り返せば、
簡単に追い越せはする、けど実際の足の速さではとてもじゃないけど、
勝てなさそうだ。
そう気付けばワープを連続使用しながら走る技を身につけてた。
「ビューン! 良くついてこれたな!
ヒュート、というより我がビュットブーの風研究室前に、
俺より先にワープするとは! 驚いたぜ!」
「ふう、でもどっちも魔力を消耗してしまった感じだけどね」
ちょっとした競争になってたから、
みんな足が早かったり風に関連する能力とすると、
この半地下の校舎よりかはアウトドア派なんじゃないかって、
思ったけど。
なんだこの巨大なプロペラは?
「ヒュート早速、研究室内で大事なものを見つけたようだな、
それがこの半地下の研究室から、地下まで、
地上と全域をつないでる空調システムみたいなものだ」
「皆の風の力の源でもあるみたいだけど、
なんだろう足下の格子から風がすごいね、
ここではスカートを履いては入れないんじゃないかな」
「ははは、俺たちはみんな風を操れるからな、
どんな衣装でも風に乗れば楽々ってことよ」
なんでもビュットブーさんいわく、
この魔法学校のある丘に沢山ある風車なんかも、
風研究室の成果物らしくって、
自然の風が入り込むように地形を風化させて、
風を呼びこんだから、風力発電も出来てるって話だ。
プロペラとか飛行機とかいろいろ飾ってるのも、
うなずけるところ。
「で、みんなを紹介してくれるの?」
「ああ、みんな! 集合!」
風が凄い勢いで吹きすさび、
思わず目をつぶってしまったけど、
見開いた時にはみんな整列していて、
彼らの勢いというものには目を回すばかり。
「左から名前を呼ぶぞ、
俺、ビュットブーの親愛なる同志たちよ!」
「はい!」
声が揃っている、みんな、
真面目そうな感じで、整列してる。
「ナンカモイナ!」
「はい! ナンカモイナです!
特技は竜巻に乗ること!
のってるたつまきは自由に動かせます!」
実際に見せてくれたのだが、
やっぱり風力が強くて、
つい自分の帽子、キャップが飛ばないようおさえてしまった。
「エペラリル!」
「はい! エペラリルです!
特技は肺活量がすさまじいことです!
吸って吐くだけで暴風警報を出せます!」
助かった、ナンカモイナの竜巻を、
エペラリルが吸い込んでくれた、
ナンカモイナは不服そうだけど。
「ハンセクタイア!」
「はい! ワタシはプロペラを回転させることで、
辺りに空気の刃を作ることのできる、
風を固定できる能力です!」
風を固定? ハンセクタイアの言ってることは、
ちょっと分からなかったけど、
風の流れが実際に固まった様に鋭く見えたかと思うと、
近くにあったリンゴを切り分けて、
皆の元に届けるところまで固定した風でやってのけたから、
ちょっとしたトラップやギミックって感じで、
ハンセクタイアのどこかメカじみてる格好にうなずけた。
「モケリッテア!」
「はい、モケリッテアは凧を出して風に乗る、
グライダーを出して滑空する、
そのほか風にまつわるものを出現させる能力です!」
モケリッテアはかざぐるまを出してみせたり、
いきなりパラシュートを出したり、
かさを出して風を凌いだりと、
なんだか忙しくしてみせてた、
どちらかというと風を制御するのが得意みたいだな。
「フーカシッツ!」
「フーカシッツ、竜巻をまとった拳法を極めようと、
考えてる、空気の流れのように舞うことが出来るから、
大概の攻撃はかわせるよ」
フーカシッツは例えるなら微風なのだけど、
ゆっくりとした流れを急に変更したりして、
動きが読めない、体術を基本としてるのところを見ると、
フーカシッツとケンカはそうそうできないかんじだな。
「クテカナララ!」
「はい、クテカナララです、
特技は触れたものを吹き飛ばすことです、
でも小石くらいしか飛ばせないし、
すぐ魔力切れしてしまうので、
このように」
おっと石をはじくと突風と共に飛んできたけど、
クテカナララが身を崩してへたり込んだのと同時に、
石も床に転がった。
「よくやったぞ、クテカナララ!
魔力欠乏はあとで保健室で見てもらえい!
次、フスセーリア!」
「ふふふ、フスセーリアよ、
目に見えてる範囲の大気を操る能力ってところで、
酸素の濃度を濃くしたり、風を止めたりも出来るわ」
一番強力かもしれない、
けどビュットブーに一目を置いてるってことは、
互いに能力が干渉し合った時、
ビュットブーのような能力が勝つってことかもしれない、
こういうことは見て見なきゃ分からないけど、
能力差は本当に気になる話題だ。
「僕のワープ能力も未知数なところがあるから、
これから、皆で少しずつ、自分の能力を、
知れたらいいね」
「そうだろ? ヒュート、
お前のワープ能力は、
スピードの極地にあるから、
競争とか何でも勝てる、
だからこそ本当のスピードってやつを、
体感して欲しいところなんだ」
おっと、これ以上新米風吹かせてたら、
この研究室につかまっちゃうかもだな、
それは困り者だから、今回も避けさせて貰おうか。
「ワープ」
「な、ヒュート!?
ヒュート!?」
ヒュートはいなくなった、
そう、今は異空間にいるよ、
「何処に行ったんだ?」
風には触れてるとはいえないけど、
どうも自分に掛かったエネルギーのベクトルや、
位置エネルギーの落下とかはワープしても引き継がれるようで、
高いところから落ちたり、吹き飛ばされたり、
弾き飛ばされたりしたときにワープしたら、
ワープしたところで転がることになるってちょっと分かった、
自室の前に集合している皆の前に派手に転がって出てきてしまった。
それだけ風研究室は常人には耐えるのが難しい風が循環してるってこと。