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二日目のはじまり

 暗闇の中で、

沢山の記憶ばかりがいそいそと過ぎていく、

ただ思う事には、僕しかもってない記憶があるという、

状態だとしたら、僕は爆発能力の皆に会ったというだけしか、

この世界では動けてないことになるのか、

せっかくの出会いがあっても、また自己紹介からやりなおし、

そう考えると、選択肢を一つしか選んだのと変わらない、

そう考えてしまう所はある。

 自分の記憶にだけ残る、どこか残酷じゃないだろうか?

「そんなことないわ、

 ヒュート君、あなたの選択は無駄になってない、

 なぜなら、全ての選択肢を回ったことで、

 この世界線がよりつよくなったのだから」


 妖精? また、僕に選択肢を迫るのだろうか?


「んー8個もあった選択肢を、

 一日で回ってくれたから、当面は、

 並行世界からのエネルギー回収ミッションは終わりね、

 あなたも充分すぎるほど転移能力に磨きがかかったはずよ、

 あとは実戦経験ってところね、頑張ってねヒュート君」


 ちょっと待って? さっき言った、

世界線がつよくなったってどういうこと?


「妖精! 僕は!」

「あら、ヒュート、目が覚めたのね?」


 ふっフテンレス? あの妖精また、

大事なところで去っていったのか、

夢を見てうわ言を言ってるみたいになっちゃったじゃないか、


「にしても、初日からやらかしたもんね、

 まさか早々にこの世界で死ぬことを経験するなんて、

 正直、あなたが始めてかもしれないわね」


「フテンレス、説明が足りてなかったよ、

 僕だってバムがあんなに突然、

 能力を披露するだなんて思っても見なかった」


「というより、ヒュート、

 あなたが、初日で全ての研究室を回ろうとするから、

 そんな羽目になったのかもしれないわよ?」


 !?

なんで? フテンレスが僕の記憶にしか、

残って無いことを知っているんだ?


「どうやったかは知らないけど、

 あなたは表向き上、

 全ての研究室を回ったってことになってるし、

 何より、あなたが瞬間移動で回ったって、

 そういう話で皆、納得してるけど、

 私としては研究室、全部回るなんて芸当、

 あの時間でやれるかっていったら、ねえ」


 フテンレスは魔女らしい素振りで、

こちらに視線を投げかけてくるけど、

どうも探られてるって感じがする、

にしてもあの妖精、言ってる事がめちゃくちゃだ、

まさか世界線がつよくなるとかって、

こういうことだったのか?


「さて、だんまりのヒュートにはあれだけど、

 着替え持ってきてるわ、

 あなたの学生服と、あとは、

 適当にあなたがはじめに着てた服と、

 似たのを持ってきたから、

 はやく着替えなさい、これから食堂で朝ごはんよ、

 おなか、空いてるでしょ?」


 僕は着替えることにして、

魔女フテンレスが自室の前で待ってる間に、

考えをまとめることにした。

 確か、選択分岐のところに時間転移してるうちは、

みんなには僕がそれぞれの研究室を、

並行して回ってる記憶は無いようだった、

けれど、どうやら今日になってか、

全ての選択肢を回りきったのちは、

妖精が言ってたように世界線がつよくなった?

つまり僕の記憶との整合性を取るために、

今いるこの世界は並行していた世界を、

糸をよって作るみたいに、ひとまとめにした、

新しい世界ってこと?

 今度、妖精にあったら、詳しく訊いてみないと。


「あら? 着替え終わったみたいね、

 イケメンさん、

 じゃあ、食堂へ行くわよ、

 今日は大丈夫でしょうけど、

 あんまり落ち着きのない行動を取るのは、

 やめるようにしなさいね」


「わかってるよ、

 昨日で散々懲りたからね」


 とはいえ気になるものは気になる、

僕としては聴き取りたいって思ってるところなんだ。

でもそれをするってことは、また。


「ヒュート、考え事もいいけど、

 お腹が空いてるときに、

 さんざん考えるのもあれだし、

 何より、皆を待たせてるってこと、

 理解してほしいところかな」


「みんなが?

 みんな一緒に朝食をとるのか」


「あなたの席は充分に空いてるとおもうけど、

 さて歩きながら話すのもなんだし、

 席に着いてから、色々訊いてみたらいいんじゃない?」


 それもそうか、

皆の記憶にどういう影響が出たか気になってるし、

あの妖精はもう選択分岐によって生まれる並行世界は、

充分回ったって言ってたけど、僕にだって、

どこで選択肢が生まれるかくらい理解できるし、

妖精の手助けがなくても使えるか試すのも悪くはない。


「さあ食堂よ、

 どうする? 私と一緒に朝ごはん食べる?

 それとも? 他の子たちと一緒させてもらう?」


僕は

 これは選択肢だ、

皆の記憶を訊いて回るいい機会ってことになるけど、

正直ちょっと思うことがある、

食事をとるってことは、

皆のところでそれぞれ食事をとるってことになるから、

この選択分岐のところでジャンプする真似したら、

かなり食傷気味になりそうな気がする。

 お腹が空いた状態でもどるのだろうけど、

(いや自分の状態は引き継ぐ?)

これは厳しいかもしれない。

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