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あの人の罪

いつかこの時がくるって分かっていた。


きっと、これでいいんだ。


そう思うことにした・・・・筈なのに・・・。




迷いが身を焦がすように響き渡る。


自分の気持ちなのに、思いなのに、分からない。




これは花街の規則で生きてきたから?


規則を破ることができない?




本当の心の声に耳を傾けれなくなっていた。


幻想を投げ捨てることは、私の希望を捨てるということ。


無意識に避けて通って生きてきたのだ。




あの人は今もまだ生きているのか?


私のお披露目が今日だと知っているのかしら?




儚い希望と夢が気持ちを揺さぶる。


そして、夢に近づく。


嬉しいはずの一日。


満足でき手たはずが、1人の客の一言で真逆に変わる。


手の震えが止まらない。


動揺した気持ちを隠しきれていなかった。








でも、信じない。








あの人が死んでしまったなんて。


あの人が、人を殺したなんて。

あんなに優しい人が・・・?






「殺していた所を役人に見られて、即死刑だったらしい。


殺した相手が蔵元の主人なんだってよぉ。蔵元は国の偉いお役人様の血筋だろ。相手を違ったなぁ」




知らない。


聞きたくない。


現実を直視してしまった。


好奇心に負けて客に聞いてしまった。


客はお酒に飲まれて重要なことを、口走ってた。


聞いたときは、驚きが大きすぎて誰にも見せてない顔を見せてしまった。




なぜ?


依りによって、蔵元家を?




謎は深まる。


なんのために?なんの意味があってこんなことになったの?




今日、やっとあの人の顔を見れると思ってたのに。


最後に一度目に掛かれると思って頑張ってきたのに。


いままで支えてきた存在がこの世から消えてしまった・・・。




深い深い闇に、底なしの沼に堕落していくようだ。


目の前が真っ暗になった。


こんな時に、初めての客を取っていれない。


無理。


どんどん悪い方向に考えが進む。


だが、時間は止まってくれない。


自分の意思に関係なく、進む。




「牡丹、お客様だ。」


はっきりと頭に響く。


楼澱の旦那の声が聞こえた。




いよいよ、来てしまった。

こんな日に、問題が起きるなんて。

もう戻ることのできない所まできてしまった。




私もここまでね。




あきらめて、下を向く。


扉が静かに開く。


前を見上げる。




そこにいたのは、いつかのあの人だった。

見ることのない、死んだはずの人。



「なんで、ここに居るの・・・・?」




押さえていた涙が堪え切れず頬を流れていた。





なんかおかしな感じになってしまいました。

すみません!!


読んで下さりありがとうございます!!

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