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私の舞台
華やかな街。
艶やかな女。
花に群がる男。
花の蜜を吸うかのごとく、夜に消える。
花なのか蝶なのか・・・。
魅了され、買われる。
だが、花の女は気高さを失わない。
「お母さんは・・・?どこ?」
男に手をひかれる、愛らしい子供。
「お前は、親に売られたんだ。可哀そうに・・。着いたぞ、ここが女の街、吉原だ。」
見るものすべてが豪華だった。新鮮だった。
「ここは女だけが頂点に上れる舞台だ。」
「私、頂点に上って見せる!」
この気持ちは確かだった。
「そうか、舞ってみよ。お前が花になるか棘になるのか見どころだな。
応援してやる。お前なら1番になれる。
薔薇か。いや、椿か。違う。あぁ、牡丹の様なお前なら・・・・。」
私は家族にお金として売られた。
私は男の人に花を売る。
けど、誰も恨まない。
気高き牡丹のように咲き舞い上がってみせよう。
読んでもらえて嬉しいです。
お付き合いよろしくおねがいします!!