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第五話



 「起きてぇぇぇ!!!」

 鉄の板も通り越すような高い声が耳に響いた。


 ……うるせぇな。ぶち殺してやろうか?

 そう思って目を開けるとそこには天国が広がっていました。


 夏場、ベタついた部屋の空気、風なんて通らない窓の向き、これが示すもの即ち美少女の薄着姿!!

 俺が目を開けてまず目に入ったのはその豊満な巨峰を見事に収めている伸びきったシャツだった。

 (うっほ!うほほほ)

 

 そして次に目に入るのはあと一拭き分使えそうだと思ってちぎり切ったトイレットペーパーぐらい短いズボンの丈。

 そこからは白すぎる洗練された生足が姿を現している。

 (うっほ!うっほほうっほ!)

 門脇シェラはその姿が全人類の私服だと言わんばかりに当たり前にその薄着を着こなしていた。


「お、おはようござちそう様でした」


「おはよー?あっそうそう朝食は下の階で食べられるらしいよ!」

「早く行こうよ!!」


 美少女が出迎えてくれる朝は最高だなぁ……

 そう浮かれているのも束の間

 昨日考えたやるべきことを思い出した。


 ……てかこんなことしてらんねぇな、早く用意しないと。


 俺はいそいで用意を済ませ、一階でシェラと朝食を取ってから昨日下見した魔道具店へと足を運んだ。


            ♢♢♢


 雲ひとつない快晴が広がる。

 朝ごはんを食べ終えた門脇シェラは、草木が生い茂る小さな池のある郊外の公園に来ていた。

 肩にはミニバッグと身に合わないほど大きな聖剣を背負っている。

 彼女の筋力は異世界に来た時に補正され、筋力面では何も困らないほどのものとなっていた。



「お腹いっぱいだー」

「魔法♪魔法♪…………ていうか魔法覚えるって言っても何をすれば良いんだろう?」


 魔法を勉強すると言っても何をすればいいのかわからず戸惑ってしまう。


「あっ、そうだ!」


 彼女は、ふと思い出したように自分のステータスを表示した。

「えーと、ステータス表示?」

 ⸻


【名前】:門脇(かどわき)シェラ

【年齢】:18

【種族】:人間

【職業】:勇者

【筋力】:B

【魔力】:S+

【俊敏】:A+

【幸運】:E

【固有スキル】:

•《聖剣適合》

•《希望の光》

•《運命改変》


 ステータスはデカデカと彼女の目の前に現れた。


「な、なるほど、私魔力A+もあるのか……」


 シェラは改めて確認した己のステータスの高さに少しビビる。

 だが、潜在的能力があるだけでそれを引き出したり応用したりする方法を知らないため今のところ今までとは何ら変わらない。


「うーん、魔法ってどうやって使うんだろう?」


 そう苦悶していると突然背後から野太い声が聞こえた。


「おい!小娘!!」


 シェラは驚き、条件反射で反応する。

「は、はい!何ですか!?」


 その中年はシェラを指さして言った。

「何を白昼堂々ステータスなぞ開示しているのだ!!」

「これだから最近のもんは!」


「子供はそんなことをしていないで勉強をせんか!!」

「地球の本当の姿も知らないで!」

「え?小娘は本当の地球の姿を知っているのか?知らないだろう!!」


「え、何?……ちょっと何言ってるかわからないです…」

 シェラは突然現れて地球の本当の姿を知っているか聞いてくる人に対して、久しぶりに引くという心理反応を起こした。そしてもう一つの疑問を抱く。

……なんでこの人地球を知っているんだろう。ここって異世界だよね?


 しかしそんな疑問を聞く暇もなく中年は口を開いた。


「ええい、いいか!ステータスは己の最大の情報なんだ!

 そんなものをこんなところで見せびらかすものじゃない!!」

「そしてだ!!本題だ!!お前の思う本当の地球の姿とは何だ!!言ってみろ!」


「本当の地球の姿って……えっと、丸くて青くて太陽の周り回ってて……みたいな感じじゃないの?」


シェラは戸惑いながら答えた。 

すると中年は言った、


 「同志よ!!」と。

 

読んでくださりありがとうございます!!


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