表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

番外編「フェンの受難:モフモフ愛好会」

 平和になったフェンリル王国には、一つだけ大きな問題があった。

 それは「フェン様モフモフ権」の争奪戦である。


「並んでください! フェン様へのブラッシングは一人五分までです!」


 シルヴィアがストップウォッチを持って叫んでいる。

 王城の庭には、長蛇の列ができていた。

 エルフ、ドワーフ、人間の子供たち、さらには他国の外交官まで並んでいる。


「わふぅ……(解せぬ)」


 俺は特製の台座の上で、無抵抗のまま横たわっていた。

 正直、気持ちいい。

 エルフのマッサージ技術は高いし、ドワーフのブラッシングは力強くてツボに入る。

 だが、さすがに数が多すぎる。


「次は私の番ね!」


 列を無視して割り込んできたのは、なんと隣国の王女だ。


「ちょっと待ってください! 外交特権の乱用は認めません!」


「うるさいわね! モフモフに国境はないのよ!」


 醜い争いが勃発する。

 俺はため息をついた。

 最近、俺は『守護獣』というより『公認セラピー犬』扱いされていないか?


 そこに、救世主が現れた。

 リアだ。


「みんな、そこまで! フェンは私のものです!」


 リアが仁王立ちで宣言する。


「フェン、おいで!」


「わん!(イエス・マイ・ロード!)」


 俺は列を飛び出し、リアの元へダイブした。

 リアは俺を抱きしめ、顔を埋めて深呼吸する。


「スー……ハー……。フェン成分補充完了。これで午後の執務も頑張れるわ」


 結局、一番のモフモフ中毒者は、この国の女王陛下だった。

 俺は尻尾を振りながら、諦めて目を閉じた。

 まあ、愛されているならよしとするか。

 この国が平和である証拠なのだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ