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シンカータイカー   作者: よぐると
ロス・ガデーンズ王国
53/56

第51話 森へ侵食する極獣

 植獣 メプル・ブアムアダムの噂は瞬く間に広がった。

 カガガにも既に届いていて、早速討伐命令が下された。


 カガガ、オイカゼ旅人団、グローズ旅人団は一塊になり、庭林に入った。


 一見、森に異常はない。


「まだ樹液はここに届いていない。

 奥に進もう。」


 更に奥へ進むと、アメハの言っていた通り、樹液が垂れていた。

 樹液はベトベトしていて一度触ってしまうと簡単には引き剥がせない。


 その樹液はある場所で途切れていた。

 ある場所とは一本の木である。

 その木は変哲もない木。

 ただ、根本は根っこが地面から見えていた。

 まるで根っこが足のようだ。


「これが私が言っていた植獣、メプル・ブアムアダムです。

 種と樹液を出す以外はほとんど何もしてきません。

 私達にとっては無害ですが、自然には大きな牙を向けています。

 早く片付けちゃいましょう。」


 メプル・ブアムアダムの対処は一つ。

 幹の内部にある養核を壊すだけ。

 養核は栄養を補給と蓄積する能力を持っている。この核の栄養さえあればいくらでも生きていける。

 しかしメプル・ブアムアダムは養核に依存して生きているため、大きな弱点となる。


「つまりその核を切ればいいんだな。」


 エクスタは腕を変化させ、鋭い岩で一刀両断。

 木のくせに大量の飛沫をあげて倒れた。


 それから樹液を辿っては切る、を6回ほど繰り返した。


「樹液の量から推測するとこれで全部です。

 あとは種の処分です。」

「全ての種を片付けるとなると骨が折れてしまうな。」


 するとアメハはカガガにヂカタタキを持ってきて欲しいと頼んだ。

 どうしてヂカタタキを?と思ったが、捕獲していた数十匹のヂカタタキを持ってきた。

 そしてアメハはヂカタタキを解放した。


「な、何を?!」


 カガガは折角捕まえたヂカタタキを放たれたことに動転する。


 ヂカタタキは地中へ帰った。


「これで種の処分は時間の問題です。

 ヂカタタキは植物の種の栄養を食べる生き物です。

 ヂカタタキは良くも悪くも生態環境の一部。」



 これで無事、御徘霊式木の事件は終わった・・・?









「ギギ、キシャーーーー!!」


 森全体に高く響く咆哮がリテル達を揺るがした。

 尋常ではない現状。

 

「この声量は・・・極獣にしてはおかしい・・・。

 撤退して国から出直そう。」


 アトリエが撤退案を出した。

 その時、フギレは全身を取り巻くような風を感じた。

 ほのかに暖かい風、イナサちゃんの匂いが風に乗ってくる。


「イナサちゃんが咆哮の主の方へ・・・。 

 私はイナサちゃんを見てくる。

 万一の為、そうだ万一。」


 フギレはリテルの右手首をグッと掴んだ。


「え、ちょ!」

猛禽の猛(ホークレイジング)!!」


 リテルが引き止める前にフギレは風魔法でリテルごと飛んだ。

 回転するように渦巻く風が二人を宙へ放ち、狼獣にも負けないほど強い風だ。

 繰り返し、フギレは風魔法を追い重ね、巻き上げる風と向かいくる風は更に強くなる。


「見ろ!イナサちゃんと蛸獣(しょうじゅう)だ!」   

 

 すでに狼獣、オオイナサタタツが蛸獣と戦っていた。

 狼獣と戦っている蛸獣はミミ・ヒット。

 陸上と薄い地下層で活動する蛸。

 皮膚には草木、土に擬態ができる特別な模様がある。

 8本の触手は高度な知能を各々持っている。

 その統率する脳と分割整理できる脳は人の知能に匹敵する。


 そしてオオイナサタタツはミミ・ヒットに3本の触手で掴まれていた。


「極獣 蛸獣 ミミ・ヒットの知能は比較的抵抗気味です。

 おそらく飢餓状態だと推測されます。

 極獣 狼獣 オオイナサタタツを捕食するつもりでしょう。」

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