表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/27

第17話 魔法学校13

 極獣夜行が始まる前のギポー達。

 この時のギポーはサヨム、レーレ、ウェルカ支配下に置いていた。


 サヨムは念能力、ウェルカは瞬間移動。

 レーレは物を作る系の特性。

 

 今、わたしが欲しいのは強化系の特性。

 恐怖の力を強くすることができれば更に支配をすることができる。


 サヨムがギポーに話す。


「ギポー様。

 今夜には極獣夜行が始まるそうですが、いかがでしょうか?」


 ただ一人必要。  

 

「極獣夜行には参加する。

 その前に一人だけ、探しているの。

 ホールン=テスグン。

 彼の特性が欲しい。」


 その頃ホールンは親友のリバノナ=セレバーと一緒に街を歩いていた。

 リバノナの特性は「風の子」だ。

 彼女は常にふわふわと風船のように地面と空中を交互に移動している。

 常にふわふわしていて可愛い。


 彼女は魔法学校の文学学科で入学した同級生である。


「ホールンは旅人学科なのよね?

 極獣夜行には行くの?」

「僕はまだクラスに馴染めてなくて友達ができていないんだ。

 せっかく共鳴できる特性なのに・・・」


 雑談をしながら街を歩いていると、同じクラスのギポー達が近づいてきた。

 僕は知っている。

 ギポーが同じクラスの魔人を乱暴にしていることを。

 まさか僕も同じ目に遭うのか?

 ギポーが近づくたびに「恐怖」が増す。

 異様な雰囲気だ。

 リバノナはギポーと初めて会うのに異常に怯えている。

 まるでギポーから直接、恐怖が出てきているようだ。


 その後は記憶が曖昧ながらも、ギポーとその仲間と一緒に極獣夜行まで待機していた。

 リバノナに別れる時の挨拶とか、なんでギポーと一緒にいるのか覚えていなかった。


 ホールンの特性は共鳴ね。

 指定した相手と自分を結び、強化する。

 私の特性を強化してもらって恐怖の力を強くすることができれば、支配だけではなく恐怖を実体化させ攻撃としても使える。

 相手に触れなくとも攻撃ができる。

 

 私の計画は完成に一歩進む。


 ホールンを支配下にして、極獣夜行直前。

 リテル達と真逆の場所にいた。


 壁の外には旅人や魔人がいる。


 やはりここにも魔人がいるのね。

 極獣を倒して過去の償いでもしてるのかしら?

 ムカつく。


 ギポーは苛立ちを抑えつつ、極獣夜行まで待った。

 そこから数分後、極獣の動きがあった。


 始めの極獣はパンタシア・クリング。

 泡を使って攻撃をしてくる、一般的な蛙獣。

 だけど、泡に毒性を持っている危険な極獣でもある。

 無闇に近づくより遠距離の方が安全。 


「ホールン、最初の命令よ。

 レーレに共鳴して。」


 ホールンは言われるがままに動き、レーレと共鳴した。

 その後、共鳴したレーレは銃を生成しパンタシア・クリングに放った。

 共鳴後の力の上昇は比にならぬほど強力で、広範囲の極獣を一撃で仕留めた。

 死骸は熱で消滅した。


 戦う構えをとっていた旅人達は目を丸くしてレーレを見ていた。

 そこに前触れもなく黒い女が現れた。


「さすが、テクト隊長の娘。」


 怪しい。

 その言葉でしか表現ができない。


「ただ、私はその力がとっても欲しいの。

 ムハンマド家は不必要排除だものね。」


 その女は手を前に突き出し、レーレを捕縛した。

 ギポーは咄嗟にホールンの力を借り、特性を強化した。

 が、銀色の捕縛は解けない。


 レーレは抵抗するが無意味。

 その女はレーレを捕縛していた物と一緒に消えてしまった。


 転送先にて。

 辺りは暗く地下室的な場所だった。


 捕縛のせいで身動きが取れず、見ているだけだった。


「ムハンマド家、旧パラチ宗王家のレーレを回収いたしました。」


 パラチ宗王家?


 そう、レーレは父から元パラチ宗王家ということを伝えられていなかった。

 レーレが混乱してる中、階段を降りる音と共に現れたのは白衣を着た男。


「君の特性は非常に過去最高級だ。

 資材があればなんでも作れるのだろ?

 私の実験に協力してもらうよ。

 コネルギの力・・・」


 

 レーレが拉致された瞬間を見ていたギポー達とその周りにいた人。


「おれ、今すぐにテクトさんに報告してきます!!」

 

 数人の旅人が街の反対側にいるテクトを目掛けて走って行った。


「ギポー様、いかがいたしますか?」

「ウェルカ、瞬間移動で連れて来れる?」

「無理です。

 場所の検討がつかないのでレーレの場所に行けません。」


 ウェルカと同じような瞬間移動・・・

 それにどうしてレーレを拐ったの?


 

 テクトの元へついた旅人。

 その旅人はレーレが拐われてしまったことを伝えた。

 それを聞いたテクトは車の中に設備されているレバーを下げた。


 そのレバーを引けばはレーレの場所を特定するレーダーを放つことができる。

 テクトはレーレの父だが旅人団のリーダーであったことで、家にはレーレと母を置いて基本的に家には帰らない。

 だから万が一の時にはレーダーで探すことができるように車につけていた。


 が・・・

 レーダーが反応しない。

 レーダーはコアセンド王国で作られた、性能はいいはず・・・

 これを防ぐ性能を作ることができるのは同じ王国の奴か、政府しかいない。

 可能性があるのは政府か?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ