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第13話 魔法学校9

 とある研究施設。

 その研究施設はいつも忙しかった。

 それはリテルの元へ来た研究員の研究施設。

 政府極獣研究施設だ。

 その研究施設に一本の電話がかかってきた。


「ディープロス(ポイント)

 聞こえておるか?

 わしじゃ。」


 その電話の内容は、新種のランカ科の極獣が極北部の研究基地で発見されたという情報だった。

 スチル・ランカを含むランカ科は基本的に温帯の森に生息している。

 つまり寒さを耐えるランカ科が生まれたということだ。

 現状ではなぜ寒帯にいるのかはわかっていない。

 あまりにも不自然な進化だ。

 極獣の個体は少なく、突然進化はできない。

 そのランカ科の極獣はその気候に応じて性質を変化できるのか、謎は多い。

 だから今から生体を研究しに行くということだ。


「こちらでは極獣討伐隊と極獣研究隊を派遣しておく。

 では、研究後に掛け直す。」



 レーレに敗北して一日目。

 魔人だけでは対応ができないことに気づいた。

 素の力は魔人が数段上だけど、魔法や特性を人間が使うと魔人では敵わない。

 それに魔人で手を組んでも、ギポーはよく慕われていて手を出せばすぐに反撃を喰らうだろう。

 魔人でどうにもできないのなら俺達の出番だ。


 とは言っても、直接乗り込んだところで解決はできない。

 武力でねじ伏せ、曲げるのは差別を無くすことはほぼ不可能だろう。

 話し合いが一番だ。


 仲間を増やさないとだな。


 まずはムロフ。

 魔人差別もしなさそうで、ギポー達との絡みも少なそう。

 ただ、ムロフは筋肉のことしか考えていない。

 授業中だってそうだった。

 空気椅子でまるまる1時間受けていた時もあった。

 彼にとって常に鍛えることは呼吸と同じことだろう。

  

 誘ってみたが失敗。

 予想通り、ムロフは拒否した。

 理由は自分のトレーニングルーティンを崩したくないのだと。


 さて、どうしようかな。

 人間を集めたいけど安易に内容を言うのはそれはそれで危険だ。

 ムロフがいないなら、あとはリオナぐらいか?

 他にタルラロもいるがあんまり関わりたくないからなー。

 

 他に魔人はいるか探すと。

 1人いい感じの奴がいた。


 名前はシャッツ・ヴェル=ヴィリーブン。

 性格は荒くノリがいい。

 特徴は頭に生えた二本の巨角だ。

 体格は大柄ではないがフィジカルはありそうだ。

 

「俺を仲間に?

 いいぜ!

 俺は牛になれるんだぜ!

 ただの牛じゃねぇ!

 水牛(ヴァッサー・デタイル)だ!」


 特性、水牛(ヴァッサー・デタイル)は変身系の特性だ。

 変身系の特性は魔人に多い。


 話し方はマシンガンだが面白い。

 魔人でこんなにアクティブなのは初めてだ。


 ということでシャッツが仲間になった。

 俺はシャッツの初めての友達らしく、シャッツは俺に信頼をぶちまけている。


 ただ人には相性というものがある。

 それはサイダンだ。

 サイダンはシャッツを騒がしくて嫌いのようだ。

 サイダンは基本無口でやる気がない。

 なぜならその性格は特性によるものだ。

 彼の特性は加速運動。

 何かをする時のスイッチが弱い。

 ただ、初めてスイッチが入ると集中力が増し、1時間以上続ければ天才以上のポテンシャルを引き出すことができる。

 しかしそんなことが起きるのはごく稀であり、最後に起きたのが1年前だったという。

 

 

 シャッツが仲間になったのち、シャッツは暴れ出した。

 タルラロも結構先生に反抗的だったがシャッツはそれを超えていた。

 授業中でも構わず騒ぐ。

 グラフ先生に注意されようとも騒ぐ。

 ストッパーはない。


 原因は俺と触れてしまったからだと思う。


 騒ぐ、怒られるを繰り返していたある日、シャッツは特別指導になってしまう。

 それはある授業中だった。

 俺達が魔人差別を無くそうとギポー達に争っていると伝えると、シャッツは解釈を間違えてしまった。


「おい、ギポー!

 お前を殺す!

 しゃおらぁぁー!」


 ギポーを躊躇なく殴った。

 今まで危害は出さなかったシャッツだが今度は危害を与えてしまい、みかねた先生達はシャッツを特別指導にした。


 指導室に連行されたシャッツ。

 指導をする先生はクフィック=ユーア。


「お前は自分が何をしたのかわかっているのか?」


 俺はリテルの言う通りにしただけだ。

 俺は悪くない。


「はぁ?

 俺は魔人差別をする奴が嫌いだったから殴っただけだぜ?」


 なんだこいつ。

 私が今まで教員をしていた中で一番態度が悪いぞ。

 どこから叩き直してやるのが正解なのか・・・


「これからある程度の期間、私がお前を毎日強制する。

 覚悟しろよ。

 名誉を汚すな。」


 俺はクフィックとかいう奴に2時間説教された。

 なんで俺が怒られているのかわからなかった。

 だから教室に帰る前に頭突きをしてやったぜ。


 はぁ・・・

 一体どうしたものか。

 あのシャッツという生徒は頭がおかしいのではないか。

 急に頭突きをする、生徒を殴る、おかしいどころではないぞ。

 これからあいつと毎日顔を合わせるのか・・・

 最悪だ。

 そもそもあいつを矯正する労力と給料があってないんじゃないか?

 というかどうしてあいつがこの学校に入ってきた?

 審査員は何をみていた?

 私みたいに疲れていたのか・・・

 どうも私は社畜か・・・


 それにしても頭突きで頭が痛ぇ。

 頭が割れそうだ。



 シャッツの殴りは今後どう影響してくるのかはまだわからない。

 ただ、それを知る日は近いだろう。

第2話 初めての戦いを修正しました。

クリティカルのゴミ設定を消しました。

お読みいただきありがとうございます。

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