第6話「冒険者ギルドですよ!?あの冒険s……」
「ここが冒険者ギルド……」
私は今冒険者ギルドに来ている。理由はギルドカードを作るため。それがなければ依頼を受けることも、ましてや依頼することも出来ないんだよね。
ギルドはフランスの教会のようなステンドグラスや尖塔アーチが目立ち、上部の看板には剣に絡まる二対の龍が描かれている。
これってアスクレピオスの杖かな?似てるけど、どうなんだろう……。
「突っ立っててもしかたないよね。気合い入れなくちゃ!」
頬を叩くと重く閉ざされた両開きの扉をサラはそっと押すのだった。
「……………」
凄い、まだ開けただけなのに感じるこの緊張感。小説では感じ得ないこの空気……。
「興奮する……!」
一歩、また一歩と歩く私を、冒険者達はじっと目で追っていた。
……なんでだろ、もしかしてテンプレが起きる前兆だったり……?
そしてやっとカウンターの前に着くと一言。
「ギルドカードの作りに来ました。」
「はぁい、ギルドカードの作成ですねぇ」
《ガダッ!!》
「……………え?」
咲空が後ろを振り替えると冒険者達が皆何故か転けていた。
すこしして隣に居た、いかにも新人のような金髪の青年が話かけてきた。
「お、お前……本当にギルドカードを作りに来ただけなのか?」
「えぇっと、そうだけど…」
「はぁ~、マジかよ。」
青年は深く息をはくと呆れた視線をサラに向けた。
「ねぇ、なんでみんな転けてたの?」
「お前のせいだよ。お前…ギルドに入るまえからヤバいぐらい殺気を放ってたの、自分で分からなかったのか?」
「え!?殺気!!た、確かに気合いを入れて行かなとって考えてたけど……」
「お前、気合いってな……」
「あのぉ、ギルドカードが出来ましたよぉ?」
「あっ、ありがとうございます!あと私はサラだから。またね!」
「あ、ちょお前!」
「あのぉ説明はぁ~!……行っちゃいましたねぇ」
「はぁ、忙しいやつだな」
「確かにのぅ。」
「本当そう思うぜってじぃちゃん!イダァッ!?」
「カイト!ギルドマスターと呼べと言っとるだろ~がっ!!」
ギルマスと呼ばれた老人は少年、カイトの頭上へと杖を下ろした。
「っつ~!てかじ…ギルマス忙しんじゃないのかよ、何だってわざわざ出てきたんだよ……」
「まぁ、少し気になっての」
「気になる……あんなやつが?」
カイトはギルマスの言葉に今ない姿にただただ首を傾げるのだった。
冒険者ギルドのテンプレ展開って意外と無くて逆に困るという謎現象が。
なので今回はありそうで無い展開にできたらなぁと少し頑張ってみたのですがなんか、しっくりこないというか……。
咲空の個性がなんか薄いような?
まぁノリで書いているので許してくれな!