第3話「異世界ファンタジーは美しいッ!」
ケモミミの衝撃が強すぎて
見えるものが全て異種族な咲空が出てきます。
優しい心を持って見てあげてくださいね。
「凄い....!」
街に入って思ったのはその一言、
私の頭の中にはその言葉しか浮かんでこなかった。
「フフッ!僕もこの街が好きでね、
君が楽しそうでなによりだよ。」
「はい!私今、スッゴイドキドキワクワクしてますっ!」
そういうと私はもう一度、街を見渡した。
そこに広がるのは、
小説や漫画の向こう側だった。
腕を組んで宿屋の壁に暇そうにもたれ掛かる蜥蜴のような顔立ちをした者。
黒くて裾が足首まであるフードが付いた外套を羽織り、手には木で出来た杖を持つ人より明らかに耳の長い者。
街の真ん中にある大きな丸い噴水には、
コスプレでしか見たことのない狐耳をした少女と犬耳の少年が楽しそうに周りを走っていたり……
この世界の住人には当たり前の日常なのかもしれないけど…
ここが改めてファンタジー、
私の居た世界とは違うのだと心の底からそう感じていた。
この世界…いや、『異世界はなんて美しいんだろうっ!!』
……私はこれからこの素晴らしい場所で生きていくんだ…!!
「確か、あとはここを曲がれば…ほら!そこに見えるのが服屋だよ」
「え?!あ、ありがとうございますっ!」
あちゃー…夢中になりすぎちゃった……
キョロキョロしてばっかりで服屋の事すっかり忘れてたぁ…!
……残念な子って思われてないかな?
「案内はここまでしかしてあげられないけど、もしまた困った事があったら服屋のティックお婆ちゃんに聞いてみるといいよ。」
「ティックお婆ちゃん……ですか?」
「そ!とても優しいお婆ちゃんで見たらすぐ分かると思うからっまたね!」
「ハイルさん良い人だったなぁ~」
その後、(門番のハイルさんモテるだろうなぁ)
とか想いながら私は服屋に向かうのだった。