第5話 登校
無事退院した俺は学校に行くことにした。
彼女を探そうとも思ったが、素直に教えてくれるとも思えず、先に学校の情報を集めることにきめた。
退院直後ということもあり、母さんが車で送迎してくれることになった。送るついでに藍奈も車に乗っている。
まだ眠たいらしく俺の膝の上で寝ている。起きろと言っても起きてるとしか言わない。
お前絶対寝てるだろ...
足にかかる温もりを感じながら車に揺られ、懐かしい風景を眺める。集団登校する小学生、ところどころに見える田んぼ。田舎と言うほどではないがやはり少し田舎風味なのがこの街の特徴だ。
◇
学校に着くまでの数十分、やはり考えてしまう。
過去の俺の友人。
休み時間、倒れた俺のもとへ走って来た子供達だ。
わざわざ保健室まで来るほど仲が良かったんだと思えるが。
あいにく、見覚えはあったがやはり知り合った記憶はない。
その中でも1番気になるのが草薙だ。
アイツとは話した事などあっただろうか?
原因として、考えられることがあるが、所詮それはタイムパラドックスや時間、時空間的な理論方面の話だろう。
子供の俺の体が記憶喪失になったせいで今の記憶が失われている。そして大人の俺に影響が及び記憶が繋がらない。
矛盾した、あくまで可能性の話だが...
あー頭を使うと疲れる。
それに小学生の時の話だ。単純に俺が彼らの存在を忘れている可能性もあるんだ。
そもそも何故俺は過去に戻ってるんだ非現実的すぎるだろう。
分からない。分からないことをこれ以上考えても時間の無駄だろう。
「蒼太ついたわよ、教室の場所分かる?お母さんついて行こうか?」
そうこう考えているとどうやら学校に着いたようだ。
「大丈夫だよ。教室の場所は覚えてる。何かあったら先生にきくから。今日母さん仕事だろ俺は大丈夫だから」
「そう?気分が悪くなったら先生に言って保健室で休むのよ。あと給食は、食べれそう?無理そうだったら先生に「大丈夫、大丈夫だから。いってきまーす。藍奈も早く起きろ」「ふぁーい」あっ...もうあの子は...」
俺は車から降りると、無理やり会話を終わらせ校舎へ向かい寝ぼけた藍奈を連れ走った。
テストなのでしばらく休みます。
7月4日からまた始めます